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第二話 童貞を知る女性 後編
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わたしは童貞に偏見を抱いていたのかもしれない。
性行為をしたことのない童貞はセックスが下手であり、わたしが満足することはない、と。でもそれは違った。セックスは上手い下手ではなく、気持ちいいか気持ちよくないかの二択でしかないのだ。いつからわたしは『上手いセックス』が『気持ちいいセックス』だと錯覚していたのか。
童貞は最高潮をむかえると優しさや気遣いを忘れる。自らを抑えることができず、フィニッシュをむかえるまで欲望のままに腰を振る。わたしは童貞を侮っていた。
「これでいいの?」
ベッドの端に両手をおいて、わたしは恥じらいもなくお尻の穴を彼に向けた。少し時間が経っても私の陰部は透明な液まみれ。太ももに垂れ流れてしまうくらい濡れてしまっている。これから挿入されることを想像するだけで私の興奮は冷めなかった。火照った身体がはやくはやくと疼きだす。ふたつの穴をヒクヒクさせて勝手に誘惑してくれる。
「いいよ」
自分でも驚いてしまうくらい可愛いメス声がでた。それが逆に彼の性欲のリミッターを解除させてしまった。両手でお尻を数回揉み、それから彼の亀頭がわたしの陰部に触れる。
「んっ」
ようやく――と思いきや、彼は挿入することなくぺちぺちと上下に擦り、わたしの陰部を弄ぶ。童貞のくせに生意気だ。わたしは我慢できずに挿れて欲しいと懇願するが。
「へ……挿れられない?」
どうやら弄んでいるわけではなく、私の透明な液で滑ってしまい挿れることが出来なかったらしい。彼は未だ、必死に膣付近に亀頭を押し当てている。その必死な姿が私の興奮剤のひとつであったらしい。
「ああっ」
ゾクゾクゾクッ、わたしは今日一番の身震いを起こした。やはり私はどうかしてしまったのかもしれない。スマートにできない彼にこんなにも興奮するだなんて。
「貸してみて。私が先端まで挿れてあげるから、後は自分でやってね」
わたしは右手を伸ばして彼の秘部に触れ、手探りで自分の膣に彼の先端を押し当てた。
「そのまま、ゆっくり、前に」
ズブブブブと中に入ってくるのを感じる。気持ちよさと異物が混入した感覚に、無意識に腰が沿ってしまう。正常位とは違いすこしやりずらさを感じている彼は、ゆっくりと腰を振る。本当にゆっくり。
「ん、もうっ、あっ、ちょっと、速く」
それでも彼はロボットが動いているようなカクカクとした動きになっていた。もどかしい。じれったい。そんな負の感情が芽生えているのに、私のますます陰部は濡れていく。だけども我慢の限界はすぐにやっていた。もどかしさのあまり彼の秘部を抜いた。それからわたしは彼に振り返り、身体を押し倒した。
困惑する彼。その顔が見たかったのだ。何か喋ろうとしたが唇で黙らせ、彼に跨って、抵抗される前に挿入してやった。彼の初めての騎乗位はわたしが奪ってやった。そのまま私の好きなように腰を動かす。上下左右、気持ちいい場所を見つけたらそこに当たるように押し当て、刺激を与える。落ち着いてくださいと彼は言ったが、そのうるさい口を、次は舌を入れて黙らせる。
「はん、んむ、ぷはぁ、あ、あ、きもちいい、ここっ、あ」
彼の秘部が膨らんでいくのが分かる。もうすぐ限界なのだろう。わたしはそれを察してより激しく腰を動かす。わたしもイキたい。彼が終わる前に。
「あっもう、い……イクっ」
快楽がわたしの身体を上っていく。それが脳に到達したとき、わたしは「アっ‼」と大きな声を漏らした。脳が溶けていく。わたしは彼の胸に重なるように倒れこむ。膣内に温かいものが注がれたのを感じた。彼も満足そうに息を吐いている。この日、わたしは二度も童貞でイってしまった。
♦
ホテルから出ると眩しい朝日がわたしを照らした。
彼はお礼を言って、それから付き合ってくださいと告白してきた。童貞はセックスしたということは少なからず相手は自分に好意を持っていると勘違いする。だからわたしは「ごめんなさい」と優しく断った。それはそれ、これはこれ、である。
だったらまたセックスしてください、とフラれた彼は言われた。だがそれも断った。
「だって童貞じゃない人に興味はないもの」
性行為をしたことのない童貞はセックスが下手であり、わたしが満足することはない、と。でもそれは違った。セックスは上手い下手ではなく、気持ちいいか気持ちよくないかの二択でしかないのだ。いつからわたしは『上手いセックス』が『気持ちいいセックス』だと錯覚していたのか。
童貞は最高潮をむかえると優しさや気遣いを忘れる。自らを抑えることができず、フィニッシュをむかえるまで欲望のままに腰を振る。わたしは童貞を侮っていた。
「これでいいの?」
ベッドの端に両手をおいて、わたしは恥じらいもなくお尻の穴を彼に向けた。少し時間が経っても私の陰部は透明な液まみれ。太ももに垂れ流れてしまうくらい濡れてしまっている。これから挿入されることを想像するだけで私の興奮は冷めなかった。火照った身体がはやくはやくと疼きだす。ふたつの穴をヒクヒクさせて勝手に誘惑してくれる。
「いいよ」
自分でも驚いてしまうくらい可愛いメス声がでた。それが逆に彼の性欲のリミッターを解除させてしまった。両手でお尻を数回揉み、それから彼の亀頭がわたしの陰部に触れる。
「んっ」
ようやく――と思いきや、彼は挿入することなくぺちぺちと上下に擦り、わたしの陰部を弄ぶ。童貞のくせに生意気だ。わたしは我慢できずに挿れて欲しいと懇願するが。
「へ……挿れられない?」
どうやら弄んでいるわけではなく、私の透明な液で滑ってしまい挿れることが出来なかったらしい。彼は未だ、必死に膣付近に亀頭を押し当てている。その必死な姿が私の興奮剤のひとつであったらしい。
「ああっ」
ゾクゾクゾクッ、わたしは今日一番の身震いを起こした。やはり私はどうかしてしまったのかもしれない。スマートにできない彼にこんなにも興奮するだなんて。
「貸してみて。私が先端まで挿れてあげるから、後は自分でやってね」
わたしは右手を伸ばして彼の秘部に触れ、手探りで自分の膣に彼の先端を押し当てた。
「そのまま、ゆっくり、前に」
ズブブブブと中に入ってくるのを感じる。気持ちよさと異物が混入した感覚に、無意識に腰が沿ってしまう。正常位とは違いすこしやりずらさを感じている彼は、ゆっくりと腰を振る。本当にゆっくり。
「ん、もうっ、あっ、ちょっと、速く」
それでも彼はロボットが動いているようなカクカクとした動きになっていた。もどかしい。じれったい。そんな負の感情が芽生えているのに、私のますます陰部は濡れていく。だけども我慢の限界はすぐにやっていた。もどかしさのあまり彼の秘部を抜いた。それからわたしは彼に振り返り、身体を押し倒した。
困惑する彼。その顔が見たかったのだ。何か喋ろうとしたが唇で黙らせ、彼に跨って、抵抗される前に挿入してやった。彼の初めての騎乗位はわたしが奪ってやった。そのまま私の好きなように腰を動かす。上下左右、気持ちいい場所を見つけたらそこに当たるように押し当て、刺激を与える。落ち着いてくださいと彼は言ったが、そのうるさい口を、次は舌を入れて黙らせる。
「はん、んむ、ぷはぁ、あ、あ、きもちいい、ここっ、あ」
彼の秘部が膨らんでいくのが分かる。もうすぐ限界なのだろう。わたしはそれを察してより激しく腰を動かす。わたしもイキたい。彼が終わる前に。
「あっもう、い……イクっ」
快楽がわたしの身体を上っていく。それが脳に到達したとき、わたしは「アっ‼」と大きな声を漏らした。脳が溶けていく。わたしは彼の胸に重なるように倒れこむ。膣内に温かいものが注がれたのを感じた。彼も満足そうに息を吐いている。この日、わたしは二度も童貞でイってしまった。
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ホテルから出ると眩しい朝日がわたしを照らした。
彼はお礼を言って、それから付き合ってくださいと告白してきた。童貞はセックスしたということは少なからず相手は自分に好意を持っていると勘違いする。だからわたしは「ごめんなさい」と優しく断った。それはそれ、これはこれ、である。
だったらまたセックスしてください、とフラれた彼は言われた。だがそれも断った。
「だって童貞じゃない人に興味はないもの」
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