24 / 38
24. アロイス或いは王太子殿下
しおりを挟む
——おはよう、シルビア。
なんて良い声だろう。胸に響く、低く落ち着いた男性の声。もう少し、この甘美な余韻に浸っていたい……。
ベッドの上で目を覚ませば、隣ではアロイスが肘をついてこちらを見ながら微笑んでいる。
「お……おはようごさいます……」
こんなフェロモン駄々洩れのアロイスを見慣れるわけがなく、恥ずかしくて無意識にシーツで顔を隠してしまった。
「おっと、隠れない」
アロイスは起き上がり、シーツをはがした。
アロイスは私に覆い被さるような体勢になって私を見つめながら、そっと頭から髪の毛の先まで滑るように撫で、優しく掴んだ髪に目を閉じて想いを込めるかのようなキスをしてくれる。
そんな事をされたら心臓が止まってしまう……。
「シルビアの、その私を見る瞳をもっと見ていたいけど、今日はやることがいっぱいある」
そう言ってアロイスはベッドから降りてユルゲンの部屋に繋がるレバーを引く。昨日アロイスが目覚めて、すぐにユルゲンは王太子の侍従に戻った。
レバーを引いてから高速でユルゲンはやって来た。
「おはようございます、殿下」
「ああ、ユルゲン、すぐに支度をする。朝食は軽めで、昨日姉上にお願いした通り、今日は王家、枢密院、そしてバラド国王にもご列席頂いて会議をする」
「承知いたしました」
「ああ、それと、会議にはウェリントン子爵子息にも参加してもらうように。彼の件で話をせねばならない」
私は透かさず声を上げた。
「お兄様の件であるなら、どうか私も参加させてください」
突然声を上げた私に驚いたのか、アロイスとユルゲンはきょとんとしてこちらに顔を向けた。
「あ、ああ、そうだな。では、シルビアも」
アロイスは手早く支度をすると、私ではなく、ユルゲンと共に先に朝食をとりに行く。朝食も無駄に出来ない時間だそうで、食事をしながら様々な報告を聞かないといけないそうだ。
アロイスは昨日目覚めて、もう今朝から元の生活、いや、眠っていた分も取り戻すべく今まで以上の過密スケジュールをこなしに行った。
私も彼を見習わなければと、急いで支度をして、朝食をとり、部屋でルイーザ王女から渡された本を読んでから、会議の時間に会議の間へ向かう。
会議の間には長い会議用のテーブルがあり、アロイスは中央に座る。対面にバラド国王陛下が座り、アロイスの右側にはルイーザ王女とルイス王子、そして私と兄。残りの席にはアロイスに近い席から高位の枢密院のメンバー順に、大司教、国軍元帥、貴族院長官、財務長官、王室事務長官、印章官、秘書官が座る。枢密院は選りすぐりのメンバーで、多少性格に癖のある者もいるが、全員王家が信頼出来る者だけで構成されているそうだ。
立派に成長したアロイスの姿に、枢密院のメンバーはこれがアロイスなのか半信半疑といった状態である。
バラド国王は立ち上がり、アロイスの元までいくと、アロイスも立ち上がった。そしてアロイスは上着のボタンをはずしていき、厚くたくましい胸板を露わにした。バラド国王がアロイスの胸元のタトゥーに触れると、タトゥーは青白い光を放ちだす。
「おお、これは、あの……」
「紛れもなくアロイス王太子殿下だ」
私はその不思議な光景に釘付けだった。このタトゥーの光にはなぜか皆を納得させる力があった。
「兄上の魂の名前だそうだよ」
ルイスがそっと私に耳打ちする。
「魂の名前?」
「ああ、詳しくはあとで」
バラド国王も再び席につき、アロイスも座って会議が始まった。
「私が眠りについていた間、皆ご苦労だった。早速だが、アウルム国との取引を進める。アウルム国の鉱山では問題が発生していて、十分な石炭資源があるにもかかわらず採掘がままならず、現状他国からの輸入に頼らざるを得ないそうだ」
枢密院のメンバーである財務官が発言した。
「我が国はすでにアウルム国へは資金提供を行っております。これ以上支援されるおつもりですか?」
「元々バラド国王は資金支援ではなく技術支援を望まれていた。なので鉱山の問題を解決できる人間を派遣する」
その場にいる殆どの者がどよめき、貴族院長官が困った顔で反論した。
「アウルム国は古の生活をされていると伺っています。あまりにも文化が違いすぎて、まず行きたがる貴族はいないでしょう。それに、鉱山の問題など難しすぎて解決できるかもわからない。解決できなければ社交界で恥をかく。派遣する者がおりません」
バラド国王は貴族院長官の発言に呆れたように鼻で笑う。
「古の生活を何か誤解されているようだが……まあ、良い」
どよめきが落ち着いたタイミングでアロイスが名を挙げた。
「ウェリントン子爵家子息ジルベールを任命する」
その名を聞いて枢密院のメンバーは一瞬動きを止めたが、すぐに安堵と少しの嘲笑を交えた声をだす。
「それは、適任ですな」
褒めているようで貶している言葉に、私は眉根を寄せた。
「後日、王宮にて任命式をする。貴族をその場に列席させるように」
これに貴族院長官は懸念を示す。
「貴族を? こう言ってはなんですが、ウェリントン家の任命式に貴族が集まるとは思えません」
「ちょうど社交シーズン中だ。王宮での舞踏会と称したら喜んで貴族も来るだろう。その場で任命式を執り行えばいい」
「しかし、殿下」
「問題でも?」
アロイスの鋭い視線は、幼い姿の時とは比べ物にならない程の威圧感を出していた。
「いっ、いえ、結構でございます」
「では、王室事務長官は舞踏会と任命式の準備を、秘書官と印章官は王家の封蝋で招待状を貴族へ送るように」
アロイスはウェリントン家に功績を得る為の単純な機会を与えるのではなく、ウェリントン家を社交界に認めさせるチャンスをくれたのだ。だからわざわざ貴族の前で任命し、結果を出した時に、それがどの様な難題だったか大勢の者がわかる状態にするのだろう。
だけど、このチャンスは失敗したら、それこそウェリントン家は社交界の笑い者になる。どちらかというとピンチに近い。
会議が終わり、私は王太子室に足早に戻ったアロイスを追う。もともと機敏に動く人だったが、足が伸びた分その速度に磨きがかかっていた。
ユルゲンが部屋の扉を開けてくれると、アロイスはまた以前の様に執務室の机に積み上げられた書類に埋もれて仕事をしていた。
「シルビアか」
私を見て微笑んでくれたが、微笑んだ顔のまますぐに書類に視線を戻し、ペンを走らせながら聞いてくれた。
「どうした?」
「お忙しい中申し訳ありません。兄の派遣についてお話したく参りました」
「ああ、それで?」
アロイスは話を聞きながら、サインし終えた書類をユルゲンに渡す。
「兄にこのような機会をくださり、まずは感謝申し上げます。でも、これはチャンスというよりも、ピンチに近いです」
アロイスはペンの動きを止めた。
「なぜ?」
上目遣いで私を見るアロイスの鋭い視線に、私は気圧された。アロイスには二つの顔があり、王太子としての顔と、アロイスとしての顔。国政に関する時のアロイスは、アロイス王太子殿下なのだと痛感した。
「なぜって……アウルム国の鉱山の問題解決が出来なければ、兄は笑い者になり、ウェリントン家はもう終わりです」
アロイスはペンを机に置いて、私の元まで歩いて来た。目の前に立つアロイスを見上げれば、随分背が伸びたのだと痛感した。
アロイスの長い指が私の頬に触れ、大きな手の平が両頬を優しく包んだ。
「彼なら出来る。なぜシルビアが信じない?」
「え?」
「ウェリントン家にチャンスをと考えていたが、これだと思った。この国の誰よりも、ジルベールにこそ、この難題に取り組む力があると思ったからだ」
「なぜ、私の兄が……?」
「それはシルビアが一番よくわかってると思っていた」
アロイスは私の頬を包んだままキスをした。その瞬間にユルゲンが背を向けたのがわかった。
「さあ、私は溜まった仕事を片付けないと。シルビアは社交シーズンを楽しんでくれ」
「アロイス……お邪魔して申し訳ありませんでした」
王太子室を出て、溜息が漏れた。彼は私なんかよりもずっと成熟した大人の男性であり、この国を統べる人間である。あまりにも早く成熟した彼の精神に、やっと身体の方が追いついたのだ。
なんて良い声だろう。胸に響く、低く落ち着いた男性の声。もう少し、この甘美な余韻に浸っていたい……。
ベッドの上で目を覚ませば、隣ではアロイスが肘をついてこちらを見ながら微笑んでいる。
「お……おはようごさいます……」
こんなフェロモン駄々洩れのアロイスを見慣れるわけがなく、恥ずかしくて無意識にシーツで顔を隠してしまった。
「おっと、隠れない」
アロイスは起き上がり、シーツをはがした。
アロイスは私に覆い被さるような体勢になって私を見つめながら、そっと頭から髪の毛の先まで滑るように撫で、優しく掴んだ髪に目を閉じて想いを込めるかのようなキスをしてくれる。
そんな事をされたら心臓が止まってしまう……。
「シルビアの、その私を見る瞳をもっと見ていたいけど、今日はやることがいっぱいある」
そう言ってアロイスはベッドから降りてユルゲンの部屋に繋がるレバーを引く。昨日アロイスが目覚めて、すぐにユルゲンは王太子の侍従に戻った。
レバーを引いてから高速でユルゲンはやって来た。
「おはようございます、殿下」
「ああ、ユルゲン、すぐに支度をする。朝食は軽めで、昨日姉上にお願いした通り、今日は王家、枢密院、そしてバラド国王にもご列席頂いて会議をする」
「承知いたしました」
「ああ、それと、会議にはウェリントン子爵子息にも参加してもらうように。彼の件で話をせねばならない」
私は透かさず声を上げた。
「お兄様の件であるなら、どうか私も参加させてください」
突然声を上げた私に驚いたのか、アロイスとユルゲンはきょとんとしてこちらに顔を向けた。
「あ、ああ、そうだな。では、シルビアも」
アロイスは手早く支度をすると、私ではなく、ユルゲンと共に先に朝食をとりに行く。朝食も無駄に出来ない時間だそうで、食事をしながら様々な報告を聞かないといけないそうだ。
アロイスは昨日目覚めて、もう今朝から元の生活、いや、眠っていた分も取り戻すべく今まで以上の過密スケジュールをこなしに行った。
私も彼を見習わなければと、急いで支度をして、朝食をとり、部屋でルイーザ王女から渡された本を読んでから、会議の時間に会議の間へ向かう。
会議の間には長い会議用のテーブルがあり、アロイスは中央に座る。対面にバラド国王陛下が座り、アロイスの右側にはルイーザ王女とルイス王子、そして私と兄。残りの席にはアロイスに近い席から高位の枢密院のメンバー順に、大司教、国軍元帥、貴族院長官、財務長官、王室事務長官、印章官、秘書官が座る。枢密院は選りすぐりのメンバーで、多少性格に癖のある者もいるが、全員王家が信頼出来る者だけで構成されているそうだ。
立派に成長したアロイスの姿に、枢密院のメンバーはこれがアロイスなのか半信半疑といった状態である。
バラド国王は立ち上がり、アロイスの元までいくと、アロイスも立ち上がった。そしてアロイスは上着のボタンをはずしていき、厚くたくましい胸板を露わにした。バラド国王がアロイスの胸元のタトゥーに触れると、タトゥーは青白い光を放ちだす。
「おお、これは、あの……」
「紛れもなくアロイス王太子殿下だ」
私はその不思議な光景に釘付けだった。このタトゥーの光にはなぜか皆を納得させる力があった。
「兄上の魂の名前だそうだよ」
ルイスがそっと私に耳打ちする。
「魂の名前?」
「ああ、詳しくはあとで」
バラド国王も再び席につき、アロイスも座って会議が始まった。
「私が眠りについていた間、皆ご苦労だった。早速だが、アウルム国との取引を進める。アウルム国の鉱山では問題が発生していて、十分な石炭資源があるにもかかわらず採掘がままならず、現状他国からの輸入に頼らざるを得ないそうだ」
枢密院のメンバーである財務官が発言した。
「我が国はすでにアウルム国へは資金提供を行っております。これ以上支援されるおつもりですか?」
「元々バラド国王は資金支援ではなく技術支援を望まれていた。なので鉱山の問題を解決できる人間を派遣する」
その場にいる殆どの者がどよめき、貴族院長官が困った顔で反論した。
「アウルム国は古の生活をされていると伺っています。あまりにも文化が違いすぎて、まず行きたがる貴族はいないでしょう。それに、鉱山の問題など難しすぎて解決できるかもわからない。解決できなければ社交界で恥をかく。派遣する者がおりません」
バラド国王は貴族院長官の発言に呆れたように鼻で笑う。
「古の生活を何か誤解されているようだが……まあ、良い」
どよめきが落ち着いたタイミングでアロイスが名を挙げた。
「ウェリントン子爵家子息ジルベールを任命する」
その名を聞いて枢密院のメンバーは一瞬動きを止めたが、すぐに安堵と少しの嘲笑を交えた声をだす。
「それは、適任ですな」
褒めているようで貶している言葉に、私は眉根を寄せた。
「後日、王宮にて任命式をする。貴族をその場に列席させるように」
これに貴族院長官は懸念を示す。
「貴族を? こう言ってはなんですが、ウェリントン家の任命式に貴族が集まるとは思えません」
「ちょうど社交シーズン中だ。王宮での舞踏会と称したら喜んで貴族も来るだろう。その場で任命式を執り行えばいい」
「しかし、殿下」
「問題でも?」
アロイスの鋭い視線は、幼い姿の時とは比べ物にならない程の威圧感を出していた。
「いっ、いえ、結構でございます」
「では、王室事務長官は舞踏会と任命式の準備を、秘書官と印章官は王家の封蝋で招待状を貴族へ送るように」
アロイスはウェリントン家に功績を得る為の単純な機会を与えるのではなく、ウェリントン家を社交界に認めさせるチャンスをくれたのだ。だからわざわざ貴族の前で任命し、結果を出した時に、それがどの様な難題だったか大勢の者がわかる状態にするのだろう。
だけど、このチャンスは失敗したら、それこそウェリントン家は社交界の笑い者になる。どちらかというとピンチに近い。
会議が終わり、私は王太子室に足早に戻ったアロイスを追う。もともと機敏に動く人だったが、足が伸びた分その速度に磨きがかかっていた。
ユルゲンが部屋の扉を開けてくれると、アロイスはまた以前の様に執務室の机に積み上げられた書類に埋もれて仕事をしていた。
「シルビアか」
私を見て微笑んでくれたが、微笑んだ顔のまますぐに書類に視線を戻し、ペンを走らせながら聞いてくれた。
「どうした?」
「お忙しい中申し訳ありません。兄の派遣についてお話したく参りました」
「ああ、それで?」
アロイスは話を聞きながら、サインし終えた書類をユルゲンに渡す。
「兄にこのような機会をくださり、まずは感謝申し上げます。でも、これはチャンスというよりも、ピンチに近いです」
アロイスはペンの動きを止めた。
「なぜ?」
上目遣いで私を見るアロイスの鋭い視線に、私は気圧された。アロイスには二つの顔があり、王太子としての顔と、アロイスとしての顔。国政に関する時のアロイスは、アロイス王太子殿下なのだと痛感した。
「なぜって……アウルム国の鉱山の問題解決が出来なければ、兄は笑い者になり、ウェリントン家はもう終わりです」
アロイスはペンを机に置いて、私の元まで歩いて来た。目の前に立つアロイスを見上げれば、随分背が伸びたのだと痛感した。
アロイスの長い指が私の頬に触れ、大きな手の平が両頬を優しく包んだ。
「彼なら出来る。なぜシルビアが信じない?」
「え?」
「ウェリントン家にチャンスをと考えていたが、これだと思った。この国の誰よりも、ジルベールにこそ、この難題に取り組む力があると思ったからだ」
「なぜ、私の兄が……?」
「それはシルビアが一番よくわかってると思っていた」
アロイスは私の頬を包んだままキスをした。その瞬間にユルゲンが背を向けたのがわかった。
「さあ、私は溜まった仕事を片付けないと。シルビアは社交シーズンを楽しんでくれ」
「アロイス……お邪魔して申し訳ありませんでした」
王太子室を出て、溜息が漏れた。彼は私なんかよりもずっと成熟した大人の男性であり、この国を統べる人間である。あまりにも早く成熟した彼の精神に、やっと身体の方が追いついたのだ。
427
あなたにおすすめの小説
お好きになさって下さい、私は一切気にしませんわ
Kouei
恋愛
婚約者のクレマンド様は、いつも私との約束を破ってばかり。
理由は決まって『従妹ライラ様との用事』
誕生日会にすら来なかった彼に、私はついに告げた。
「どうぞ、私以外のご令嬢をエスコートするなり、お出かけするなり、関係を持つなり、お好きになさって下さい。私は一切気にしませんわ」
二人の想いは、重なり合えるのだろうか ……
※他のサイトにも公開しています。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる