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32. テラスでの会話
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ゼキが、準備の整った滞在用の部屋へと案内をしてくれている道中で、とても広い中庭が見えてきた。そこには見たこともない大きさの巨樹が立っており、皆目を疑いながらその巨樹を凝視した。
ここにいる全員であの木の幹に抱き着いても、一周分には足りないだろう。こんな岩山でも木があんなにも立派に育つなんて驚きである。
「ああ、やはり陛下はあちらにいらっしゃいました」
ゼキが指を指す方向に、巨樹を見上げるバラド国王がいた。その後ろには赤と青の王の手二人が控えている。
どうやらバラド国王が先に王宮内に入っていったのは、ここに向かいたかったからのようだ。
私はゼキに聞いてみた。
「ゼキ様、バラド国王はあそこで何をしているのですか?」
「陛下は王宮に戻ると最初にあそこに向かい、シャラト王妃に帰って来たと報告をしているんです。あの巨樹は岩山の隙間を通って大地に根を張っています。シャラト王妃を埋めた大地と繋がっているんです。ちなみにあのサイズなので、根もかなりの長さだと思いますよ」
「バラド国王はシャラト王妃をまだ想っていらっしゃるんですね……」
「ん-……かつてはあの巨樹を通してシャラト王妃の思い出を拠り所にされていたのは事実ですが、今は少し違って、帰宮の際の習慣化してしまっているのと、どちらかというと許しを乞うてる感じですかね」
「許しを乞う?」
ゼキと話していると、バラド国王がこちらに気づいて近づいて来ていた。
「先に王宮内に行ってしまい、すまなかった。早速アウルムの炭鉱について話したいのだが、今から何処かに行くところか?」
バラド国王の質問にゼキが答えた。
「皆様をそれぞれの客室へご案内するところでした」
「そうか、それなら炭鉱の話をしてからでいいだろう。全員眺めの良いテラスに案内してくれ」
「承知いたしました」
テラスに案内されると、そこから見えるアウルムの赤い大地と、岩山に造られた街並み、空に浮かぶ熱気球の景色がとても美しかった。日差しの強い国だが、王宮には心地良い風が吹き抜けるので、外気に触れながら話し合うのはとても気持ちが良い。
「ゼキ、アウルムの石炭を準備してくれ」
「承知いたしました」
ゼキは一度席を離れ、暫くすると使用人を二人従えて戻ってきた。
使用人は二人とも容器を持っており、ゼキが容器を持った使用人にテーブルの上に容器を置くように指示をする。
片方の容器に火打ち石と打ち金を打ち鳴らし、中に入れられていた火口に着火させ、枯草などを燃やす。そしてもう一つの容器から石炭を取り出して火の中に入れた。普通に石炭を燃やしているだけの作業をただじっと皆で見ている。これに何の意味があるのだろうか?
だが、ゼキを見れば、得意げな顔をして微笑んでいる。バラド国王も然り。
すると石炭から急に青い炎が舞い上がり始めた。炎からは離れた位置で座っているのに、すでにかなりの熱風が風に乗って顔にあたる。あまりの熱さに顔を背け、椅子を下げた。
ゼキがやっと説明を始めた。
「アウルムの石炭は他国のものとは少し違います。古代のアウルムは今とは比べ物にならない程人々のマナも強く、ハンド達の力も強かった。その頃はグリーンハンドも沢山いたので、彼らのマナを分けられ育てられた植物や樹木が、強いマナを保持したまま化石になったのがアウルムの石炭です」
その青く燃え上がる石からは煙も出ておらず、高温を維持している。お兄様は食い入るようにその石炭と炎を眺め、ゼキに質問をする。
「この石炭は燃やしても硫黄や独特の香りもなく、煙も無いのはどうして?」
「炎が舞い上がるまでの間に、あまりの高温で不純物がすべて取り除かれるからです」
「すごい……これだけの火力があれば……」
バラド国王がアロイスに話しかけた。
「これが、自国の採掘にこだわる一番の理由だ。この炎は製鉄をする際も、木炭で作るよりもより純度の高い鉄を作れる。それに、あの気球はこのアウルムの石炭の熱で浮かばせている」
お兄様が急に立ち上がった。
「行ける気がする! このアウルムの石炭があれば……炭鉱の排水は可能だ」
その言葉には誰もが驚き、バラド国王は半信半疑で聞き返す。
「まだ、現地も見ていないのに?」
お兄様は輝いた瞳をバラド国王に向けてうなずき、私の方へ視線を移す。
「シルビア、昔よく遊んだ蒸気を使うんだ。この火力があれば排水できるだけの上下ピストン運動をさせる装置が作れるはず」
「昔遊んだ蒸気……あっ!」
私は思い出し、アロイスを見る。アロイスはやっと気づいたのかといった笑みを浮かべて私を見ていた。
「アロイス……もしかしてあの装置を見てお兄様が適任だと?」
「そうだ。一つは、貴族は労働をしないが、彼は育った環境で働くことに慣れている。炭鉱でも厭わず積極的に調査をしてくれると思った。そしてもう一つ目が重要で、シルビアが見せてくれた蝋燭の上で回転する装置。あれは中々だった。ジルベールの有能さを知ったよ。彼なら面白い装置を作り出して、見事に炭鉱の水の問題を解決してくれるんじゃないかと思ったんだ。どちらの要素がかけても解決できない。ジルベールは問題解決が出来るだけの行動力と知識が貴族の誰よりもあると思ったから任命したんだ」
「アロイス……」
お兄様を見ると顔が真っ赤になっていた。きっと、まさか自分がそんな風に思われていたなんて夢にも思っていなかったのだろう。
「シルビア、私一人では設計も大変だ。手伝ってくれるか?」
「もちろんです。お兄様」
お兄様はバラド国王へ視線を移す。
「もちろん、炭鉱の状況確認も目視で必要です。出来るだけ早い段階で連れて行っていただけると助かります」
「ああ、こちらこそお願いしたい。ひとまず今日はオーバーランドからの長旅を王宮で癒して、明日朝一に炭鉱へ向かおう」
希望が見えて浮き立った空気の中、レッドハンドのギュネシュが低いトーンで口を開いた。
「炭鉱の話が一区切りついたところで、話題を変えてもよろしいでしょうか?」
ギュネシュの提案にゼキは手を額にあてて目を瞑った。
バラド国王は少し考えていたが、結局手の平をギュネシュに向け、ジェスチャーで「話せ」と伝える。
「ウェリントン子爵子息並びにご令嬢に、タラテの話を伺いたいです」
ギュネシュの表情は読みづらく、怒っているようにも見えるし、切実に望んでいるようにも見える。
「タラテ・ウェリントンは確か5~6代前の先祖で、異国から嫁いできた女性としか子孫の我々には伝わっていません」
私の言葉にお兄様も言葉を続ける。
「墓石を見たことがあるが、百年以上前、確か百十年くらい前に亡くなったと記されていたかと」
ブルーハンドのスアトが目を潤ませながら呟いた。
「タラテのお墓にいつかお参りにいきたいですね」
スアトとタラテの関係はわからないが、スアトの表情と内側から滲み出ているタラテへの感情が私にも伝染し、少し胸が熱くなってしまう。
「ぜひ来てください。タラテの墓はオーバーランドのマーレーン領にあります」
私の言葉にアロイスが驚いた声を上げる。
「墓がマーレーン領に? なせだ?」
「それは、我が家がマーレーン家の分家なので、一族の墓はすべて本家であるマーレーン家の庇護する教会にあります」
レッドハンドのギュネシュはブルーハンドのスアトに淡々と話していた。
「もう亡くなって百十年と言っていた。タラテの肉体は完全に土に還っただろう」
「それでも、私達も区切りをつけたいし、タラテには誰も君に怒っていないと伝えたい」
バラド国王も言葉を出す。
「私も、タラテの墓でもいいから、彼女に私は怒っていないと伝えたい」
私はバラド国王に聞いた。
「あの……タラテとは古い友人と言っていましたが、彼女は何か陛下を怒らせるようなことを?」
バラド国王は首を横に振った。そして、ゼキの方が説明をしてくれた。
「タラテは失踪した当時はこの国唯一のグリーンハンドで、王の手の一人でした。彼女は私達の友であり、同僚。国王陛下にとっては、友であり、忠臣。そしてシャラト王妃の侍女もしていました」
「シャラト王妃の?」
ゼキは頷く。
お兄様は、ゼキや王の手、そしてバラド国王に真剣な表情で質問をした。
「タラテの話を教えて頂けますか? そして、よろしければ、レッドハンドやブルーハンドといったハンドの話も伺いたいです」
ここにいる全員であの木の幹に抱き着いても、一周分には足りないだろう。こんな岩山でも木があんなにも立派に育つなんて驚きである。
「ああ、やはり陛下はあちらにいらっしゃいました」
ゼキが指を指す方向に、巨樹を見上げるバラド国王がいた。その後ろには赤と青の王の手二人が控えている。
どうやらバラド国王が先に王宮内に入っていったのは、ここに向かいたかったからのようだ。
私はゼキに聞いてみた。
「ゼキ様、バラド国王はあそこで何をしているのですか?」
「陛下は王宮に戻ると最初にあそこに向かい、シャラト王妃に帰って来たと報告をしているんです。あの巨樹は岩山の隙間を通って大地に根を張っています。シャラト王妃を埋めた大地と繋がっているんです。ちなみにあのサイズなので、根もかなりの長さだと思いますよ」
「バラド国王はシャラト王妃をまだ想っていらっしゃるんですね……」
「ん-……かつてはあの巨樹を通してシャラト王妃の思い出を拠り所にされていたのは事実ですが、今は少し違って、帰宮の際の習慣化してしまっているのと、どちらかというと許しを乞うてる感じですかね」
「許しを乞う?」
ゼキと話していると、バラド国王がこちらに気づいて近づいて来ていた。
「先に王宮内に行ってしまい、すまなかった。早速アウルムの炭鉱について話したいのだが、今から何処かに行くところか?」
バラド国王の質問にゼキが答えた。
「皆様をそれぞれの客室へご案内するところでした」
「そうか、それなら炭鉱の話をしてからでいいだろう。全員眺めの良いテラスに案内してくれ」
「承知いたしました」
テラスに案内されると、そこから見えるアウルムの赤い大地と、岩山に造られた街並み、空に浮かぶ熱気球の景色がとても美しかった。日差しの強い国だが、王宮には心地良い風が吹き抜けるので、外気に触れながら話し合うのはとても気持ちが良い。
「ゼキ、アウルムの石炭を準備してくれ」
「承知いたしました」
ゼキは一度席を離れ、暫くすると使用人を二人従えて戻ってきた。
使用人は二人とも容器を持っており、ゼキが容器を持った使用人にテーブルの上に容器を置くように指示をする。
片方の容器に火打ち石と打ち金を打ち鳴らし、中に入れられていた火口に着火させ、枯草などを燃やす。そしてもう一つの容器から石炭を取り出して火の中に入れた。普通に石炭を燃やしているだけの作業をただじっと皆で見ている。これに何の意味があるのだろうか?
だが、ゼキを見れば、得意げな顔をして微笑んでいる。バラド国王も然り。
すると石炭から急に青い炎が舞い上がり始めた。炎からは離れた位置で座っているのに、すでにかなりの熱風が風に乗って顔にあたる。あまりの熱さに顔を背け、椅子を下げた。
ゼキがやっと説明を始めた。
「アウルムの石炭は他国のものとは少し違います。古代のアウルムは今とは比べ物にならない程人々のマナも強く、ハンド達の力も強かった。その頃はグリーンハンドも沢山いたので、彼らのマナを分けられ育てられた植物や樹木が、強いマナを保持したまま化石になったのがアウルムの石炭です」
その青く燃え上がる石からは煙も出ておらず、高温を維持している。お兄様は食い入るようにその石炭と炎を眺め、ゼキに質問をする。
「この石炭は燃やしても硫黄や独特の香りもなく、煙も無いのはどうして?」
「炎が舞い上がるまでの間に、あまりの高温で不純物がすべて取り除かれるからです」
「すごい……これだけの火力があれば……」
バラド国王がアロイスに話しかけた。
「これが、自国の採掘にこだわる一番の理由だ。この炎は製鉄をする際も、木炭で作るよりもより純度の高い鉄を作れる。それに、あの気球はこのアウルムの石炭の熱で浮かばせている」
お兄様が急に立ち上がった。
「行ける気がする! このアウルムの石炭があれば……炭鉱の排水は可能だ」
その言葉には誰もが驚き、バラド国王は半信半疑で聞き返す。
「まだ、現地も見ていないのに?」
お兄様は輝いた瞳をバラド国王に向けてうなずき、私の方へ視線を移す。
「シルビア、昔よく遊んだ蒸気を使うんだ。この火力があれば排水できるだけの上下ピストン運動をさせる装置が作れるはず」
「昔遊んだ蒸気……あっ!」
私は思い出し、アロイスを見る。アロイスはやっと気づいたのかといった笑みを浮かべて私を見ていた。
「アロイス……もしかしてあの装置を見てお兄様が適任だと?」
「そうだ。一つは、貴族は労働をしないが、彼は育った環境で働くことに慣れている。炭鉱でも厭わず積極的に調査をしてくれると思った。そしてもう一つ目が重要で、シルビアが見せてくれた蝋燭の上で回転する装置。あれは中々だった。ジルベールの有能さを知ったよ。彼なら面白い装置を作り出して、見事に炭鉱の水の問題を解決してくれるんじゃないかと思ったんだ。どちらの要素がかけても解決できない。ジルベールは問題解決が出来るだけの行動力と知識が貴族の誰よりもあると思ったから任命したんだ」
「アロイス……」
お兄様を見ると顔が真っ赤になっていた。きっと、まさか自分がそんな風に思われていたなんて夢にも思っていなかったのだろう。
「シルビア、私一人では設計も大変だ。手伝ってくれるか?」
「もちろんです。お兄様」
お兄様はバラド国王へ視線を移す。
「もちろん、炭鉱の状況確認も目視で必要です。出来るだけ早い段階で連れて行っていただけると助かります」
「ああ、こちらこそお願いしたい。ひとまず今日はオーバーランドからの長旅を王宮で癒して、明日朝一に炭鉱へ向かおう」
希望が見えて浮き立った空気の中、レッドハンドのギュネシュが低いトーンで口を開いた。
「炭鉱の話が一区切りついたところで、話題を変えてもよろしいでしょうか?」
ギュネシュの提案にゼキは手を額にあてて目を瞑った。
バラド国王は少し考えていたが、結局手の平をギュネシュに向け、ジェスチャーで「話せ」と伝える。
「ウェリントン子爵子息並びにご令嬢に、タラテの話を伺いたいです」
ギュネシュの表情は読みづらく、怒っているようにも見えるし、切実に望んでいるようにも見える。
「タラテ・ウェリントンは確か5~6代前の先祖で、異国から嫁いできた女性としか子孫の我々には伝わっていません」
私の言葉にお兄様も言葉を続ける。
「墓石を見たことがあるが、百年以上前、確か百十年くらい前に亡くなったと記されていたかと」
ブルーハンドのスアトが目を潤ませながら呟いた。
「タラテのお墓にいつかお参りにいきたいですね」
スアトとタラテの関係はわからないが、スアトの表情と内側から滲み出ているタラテへの感情が私にも伝染し、少し胸が熱くなってしまう。
「ぜひ来てください。タラテの墓はオーバーランドのマーレーン領にあります」
私の言葉にアロイスが驚いた声を上げる。
「墓がマーレーン領に? なせだ?」
「それは、我が家がマーレーン家の分家なので、一族の墓はすべて本家であるマーレーン家の庇護する教会にあります」
レッドハンドのギュネシュはブルーハンドのスアトに淡々と話していた。
「もう亡くなって百十年と言っていた。タラテの肉体は完全に土に還っただろう」
「それでも、私達も区切りをつけたいし、タラテには誰も君に怒っていないと伝えたい」
バラド国王も言葉を出す。
「私も、タラテの墓でもいいから、彼女に私は怒っていないと伝えたい」
私はバラド国王に聞いた。
「あの……タラテとは古い友人と言っていましたが、彼女は何か陛下を怒らせるようなことを?」
バラド国王は首を横に振った。そして、ゼキの方が説明をしてくれた。
「タラテは失踪した当時はこの国唯一のグリーンハンドで、王の手の一人でした。彼女は私達の友であり、同僚。国王陛下にとっては、友であり、忠臣。そしてシャラト王妃の侍女もしていました」
「シャラト王妃の?」
ゼキは頷く。
お兄様は、ゼキや王の手、そしてバラド国王に真剣な表情で質問をした。
「タラテの話を教えて頂けますか? そして、よろしければ、レッドハンドやブルーハンドといったハンドの話も伺いたいです」
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