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第一話 だから僕は魔物じゃないってば
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しばらく知らない草原の道を歩いていると、馬車が通りかかった。
僕は慌てて馬車の前に出る。
「た、助けて~!」
「うわ、魔物!?」
「うえ!?」
馬を操る御者の男性が突然馬を止めて、僕を避けるように大きく旋回する。
「まって、待ってください~!!」
僕は慌てて両手をパタパタしながら追いかける。
しかし御者の男は馬を早く走らせて行ってしまった。
僕はその場に倒れた。
「はぁ~、あいつ、僕に魔物とか言ってた」
この世界には魔物というものが存在するのか?
しばらくその場で倒れていると、後ろからまた馬車の音が聞こえた。
僕はすかさず立ち上がり、馬車へ向かって走り出した。
「助けて~!!」
「うわ!!」
うわって、そんなドン引きしないでよ!
そんなにひどい見た目してる!?
「冒険者さん! 魔物が現れました!!」
御者の男は、後ろで待機していると思われる人たちに声をかけた。
するとメイスを持った屈強な男と、白い杖を持った魔法使いが出てきた。
「冒険者さん、よろしくお願いします」
「あ、なんだあの黄色い雛鳥は?」
「私も初めて見るわ。注意して」
いや、いやいや、こちとらただの鳥だよ!?
そんな全力で身構えないで欲しい。
ここは友好的なアピールをして気を引かないと!
なにかないかな!?
とりあえず雑草を引っこ抜いて上からパラパラかければ、敵意がないアピールできるかもしれない。
僕はキョロキョロと周りを見て、近くに生えていた雑草を手というか羽で掴み引っこ抜くと、頭の上に投げて雑草シャワーを演出した。
「見てみて、これが雑草シャワー!」
「……」
空気が重く感じる。
いや、そう感じているのは自分だけなのかもしれない。
「エリアス、あの手は翼だよな?」
「翼だけど雑草を掴んでいたわ。一体どういう仕組みなの? あとあの行動、何かの呪いの儀式かしら?」
「それに我々の言葉を理解しているようにも感じたぞ」
なにかヒソヒソと話をしている様だけど、聞こえない……
「あの……助けて~」
「鳥、そこから動くな」
僕はピタッと止まった。
「……なんだかよく分からないけど、ギルドへ持っていけば何か情報が掴めるかもしれないわ」
「殺してから連れて行くか? この辺りでは見ない魔物だからな」
「ダメよ、それだと話ができることが証明できないでしょ?」
「確かに。ご主人はどう思う? 馬車へあれを乗せてもいいか?」
「私は問題ないですが、ただ面倒ごとを起こさないようにしてくださいよ?」
「うむ」
そろそろ話し合いが終わったかな?
全く聞こえなかった。ヒソヒソと話してたから。
「そこの鳥!!」
「は、はい!」
「騒がしくしないなら助けてやる! 約束できるか?」
「もちろん! もちろんです! 助けて! ここがどこなのか、さっぱり分からないんです~!」
僕は馬車の方まで近づいて行くと、突然紐で体を縛られた。
「え、これは?」
「本当になにもしないか信用できないからな。紐で縛らせてもらう」
「ええ……」
「馬車に乗れるだけありがたく思うことだな」
僕はそのまま縛られて馬車の後ろに乗せられることになった。
なぜ、こんなことに……
僕は慌てて馬車の前に出る。
「た、助けて~!」
「うわ、魔物!?」
「うえ!?」
馬を操る御者の男性が突然馬を止めて、僕を避けるように大きく旋回する。
「まって、待ってください~!!」
僕は慌てて両手をパタパタしながら追いかける。
しかし御者の男は馬を早く走らせて行ってしまった。
僕はその場に倒れた。
「はぁ~、あいつ、僕に魔物とか言ってた」
この世界には魔物というものが存在するのか?
しばらくその場で倒れていると、後ろからまた馬車の音が聞こえた。
僕はすかさず立ち上がり、馬車へ向かって走り出した。
「助けて~!!」
「うわ!!」
うわって、そんなドン引きしないでよ!
そんなにひどい見た目してる!?
「冒険者さん! 魔物が現れました!!」
御者の男は、後ろで待機していると思われる人たちに声をかけた。
するとメイスを持った屈強な男と、白い杖を持った魔法使いが出てきた。
「冒険者さん、よろしくお願いします」
「あ、なんだあの黄色い雛鳥は?」
「私も初めて見るわ。注意して」
いや、いやいや、こちとらただの鳥だよ!?
そんな全力で身構えないで欲しい。
ここは友好的なアピールをして気を引かないと!
なにかないかな!?
とりあえず雑草を引っこ抜いて上からパラパラかければ、敵意がないアピールできるかもしれない。
僕はキョロキョロと周りを見て、近くに生えていた雑草を手というか羽で掴み引っこ抜くと、頭の上に投げて雑草シャワーを演出した。
「見てみて、これが雑草シャワー!」
「……」
空気が重く感じる。
いや、そう感じているのは自分だけなのかもしれない。
「エリアス、あの手は翼だよな?」
「翼だけど雑草を掴んでいたわ。一体どういう仕組みなの? あとあの行動、何かの呪いの儀式かしら?」
「それに我々の言葉を理解しているようにも感じたぞ」
なにかヒソヒソと話をしている様だけど、聞こえない……
「あの……助けて~」
「鳥、そこから動くな」
僕はピタッと止まった。
「……なんだかよく分からないけど、ギルドへ持っていけば何か情報が掴めるかもしれないわ」
「殺してから連れて行くか? この辺りでは見ない魔物だからな」
「ダメよ、それだと話ができることが証明できないでしょ?」
「確かに。ご主人はどう思う? 馬車へあれを乗せてもいいか?」
「私は問題ないですが、ただ面倒ごとを起こさないようにしてくださいよ?」
「うむ」
そろそろ話し合いが終わったかな?
全く聞こえなかった。ヒソヒソと話してたから。
「そこの鳥!!」
「は、はい!」
「騒がしくしないなら助けてやる! 約束できるか?」
「もちろん! もちろんです! 助けて! ここがどこなのか、さっぱり分からないんです~!」
僕は馬車の方まで近づいて行くと、突然紐で体を縛られた。
「え、これは?」
「本当になにもしないか信用できないからな。紐で縛らせてもらう」
「ええ……」
「馬車に乗れるだけありがたく思うことだな」
僕はそのまま縛られて馬車の後ろに乗せられることになった。
なぜ、こんなことに……
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