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第七話 とんでもねぇ、あああ! スローライフ
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「エリアス、鳥を頼む」
「んー、はーい」
眠る僕の側で声が聞こえた。土の感触。どうやら地面に座らせられたらしい。
ああ、おいたわしや、アギの膝の上は心地よかったのにな。
「ねえアギ、この鳥さん、あなたは何者だと思う?」
「そうだな、ただのアホじゃないか? 何も考えてなさそうだし、俺たちをはめるわけではなさそうだ」
「そうよね。特にどこかのお貴族様に狙われるようなことしてないもの」
「ただ……いや、なんでもない」
「もう、もったいぶらずに教えてよ?」
「気のせいではないとは思うが、こいつが見せた絵は俺が最初に気がついた絵とは違った」
「?」
「背面に透けて見えていたが、ステータス以外のものが写っていたように見えたんだ」
「ステータス以外のもの?」
「食材……のようなものだ」
「……なにかしらね。気になるわ」
「確か、他人に触れた状態であれば相手のステータスの詳しい情報を確認できるんじゃなかったかしら?」
「おい、それは犯罪だぞ?」
「ちょっと見るくらいいいじゃない。それに、こんなにぐっすり寝ているんだし、少し見てみるだけよ」
「……仕方ない」
何かぶつぶつ話をしているけど、なんだろう……?
「……ちょ、ちょっとアギ、これ見て」
「なんだ? なぁ!?」
「『神の使徒!?』」
「え、こいつが!?」
「神の使徒ってスキル初めて見たわ」
「詳細を見させてみろ。何々……元の世界で作られた物をヘルマで購入が可能。または物を売りヘルマに変換も可能。やばくないか?」
「ちょっと、ちょっとだけ覗かせてもらいましょうよ!」
「待て、これ以上は流石に……」
「アギ、考えてみなさい。これは歩くお店と同じよ? この子を仲間にすれば、世界のどこにいても物資が手に入るということじゃない?」
「……しかし、やってることは犯罪と変わりないんだが。まあ、いいか……見張りもせず何も知らずに、いびきかいて涎垂らしながら仰向けでニコニコと寝る変な鳥だしな」
「申し訳ないけど、今の現状を理解できるようなまともな頭の人間じゃなさそうだもの。むしろ私たちが助けなければ、あっという間に悪い人たちに捕まってマテリアル化して解体されて食べられちゃうわ」
「確かに。こんな能力持ってたら自分のものにしたいからマテリアル化するやついそうだもんな。餌さえあればひょいひょいついて来そうな鳥だしな」
なんかものすごく失礼なこと言われてるような気がするけど眠気がふごぉおお!
「武器に日用品、食材までありとあらゆるものがジャンル分けされてるわ!」
「おい、これ見てみろ! 乗り物まであるぞ、すげぇ。どうやって使うか知らないが異世界の乗り物か!?」
「ご丁寧に説明書までついてるわ! なんて丁寧なスキルなんだ」
なんか、僕より使いこなしてない!?
なんて、起きてたら思ってたかもしれない。
「はっ……」
次の日、僕が目を覚ますと、なんだか美味しそうな匂いが漂ってきた。これは、カレーライス!?
「お、起きたか」
「朝ごはんできてるわよー」
「え、はぇ!?」
テーブルにテーブルクロス。
椅子まで並べられ、めっちゃオシャレなキャンプ場に早変わりしていた。タグ……タグがついてやがる!!
いや、このテントは紛れもなく日本製!?
「えええ!? なんで、なんなのこれ!? どうなってるの!?」
「どうなってるか、そうだな。それよりもカレー食べるか?」
「たびる!!!」
お腹空いてるからどうでもいいや!
カレーライスなんて久しぶりや!ありがたや、おおおん、嬉しい。
「こ、これは!?」
「ご主人も食事いかがですか? たくさんありますよ?」
「この肌触り、この精密に作られた構造のテント。そのテーブルクロスは一体なんの素材で作られているんだ!?」
「そこの鳥が隠し持ってたんだ」
「ねー、とっても役立つアイテムだわ」
「もぐもぐ、ん、え、そうなの!?」
うま、美味しい!! スプーンもステンレス製なのがまたいい!!
「食べながら喋るな鳥」
「そんな……こんなことが。君、やっぱり私と契約しよう!」
「いや、渡さない! 俺たちが初めに見つけたんだ!」
え、また!? また内輪喧嘩!?
僕は恐る恐るエリアスを見るとニコニコしている。変なこと言ったら、またぶたれるかもしれん……今回は何も言わないでおこ。
「んー、はーい」
眠る僕の側で声が聞こえた。土の感触。どうやら地面に座らせられたらしい。
ああ、おいたわしや、アギの膝の上は心地よかったのにな。
「ねえアギ、この鳥さん、あなたは何者だと思う?」
「そうだな、ただのアホじゃないか? 何も考えてなさそうだし、俺たちをはめるわけではなさそうだ」
「そうよね。特にどこかのお貴族様に狙われるようなことしてないもの」
「ただ……いや、なんでもない」
「もう、もったいぶらずに教えてよ?」
「気のせいではないとは思うが、こいつが見せた絵は俺が最初に気がついた絵とは違った」
「?」
「背面に透けて見えていたが、ステータス以外のものが写っていたように見えたんだ」
「ステータス以外のもの?」
「食材……のようなものだ」
「……なにかしらね。気になるわ」
「確か、他人に触れた状態であれば相手のステータスの詳しい情報を確認できるんじゃなかったかしら?」
「おい、それは犯罪だぞ?」
「ちょっと見るくらいいいじゃない。それに、こんなにぐっすり寝ているんだし、少し見てみるだけよ」
「……仕方ない」
何かぶつぶつ話をしているけど、なんだろう……?
「……ちょ、ちょっとアギ、これ見て」
「なんだ? なぁ!?」
「『神の使徒!?』」
「え、こいつが!?」
「神の使徒ってスキル初めて見たわ」
「詳細を見させてみろ。何々……元の世界で作られた物をヘルマで購入が可能。または物を売りヘルマに変換も可能。やばくないか?」
「ちょっと、ちょっとだけ覗かせてもらいましょうよ!」
「待て、これ以上は流石に……」
「アギ、考えてみなさい。これは歩くお店と同じよ? この子を仲間にすれば、世界のどこにいても物資が手に入るということじゃない?」
「……しかし、やってることは犯罪と変わりないんだが。まあ、いいか……見張りもせず何も知らずに、いびきかいて涎垂らしながら仰向けでニコニコと寝る変な鳥だしな」
「申し訳ないけど、今の現状を理解できるようなまともな頭の人間じゃなさそうだもの。むしろ私たちが助けなければ、あっという間に悪い人たちに捕まってマテリアル化して解体されて食べられちゃうわ」
「確かに。こんな能力持ってたら自分のものにしたいからマテリアル化するやついそうだもんな。餌さえあればひょいひょいついて来そうな鳥だしな」
なんかものすごく失礼なこと言われてるような気がするけど眠気がふごぉおお!
「武器に日用品、食材までありとあらゆるものがジャンル分けされてるわ!」
「おい、これ見てみろ! 乗り物まであるぞ、すげぇ。どうやって使うか知らないが異世界の乗り物か!?」
「ご丁寧に説明書までついてるわ! なんて丁寧なスキルなんだ」
なんか、僕より使いこなしてない!?
なんて、起きてたら思ってたかもしれない。
「はっ……」
次の日、僕が目を覚ますと、なんだか美味しそうな匂いが漂ってきた。これは、カレーライス!?
「お、起きたか」
「朝ごはんできてるわよー」
「え、はぇ!?」
テーブルにテーブルクロス。
椅子まで並べられ、めっちゃオシャレなキャンプ場に早変わりしていた。タグ……タグがついてやがる!!
いや、このテントは紛れもなく日本製!?
「えええ!? なんで、なんなのこれ!? どうなってるの!?」
「どうなってるか、そうだな。それよりもカレー食べるか?」
「たびる!!!」
お腹空いてるからどうでもいいや!
カレーライスなんて久しぶりや!ありがたや、おおおん、嬉しい。
「こ、これは!?」
「ご主人も食事いかがですか? たくさんありますよ?」
「この肌触り、この精密に作られた構造のテント。そのテーブルクロスは一体なんの素材で作られているんだ!?」
「そこの鳥が隠し持ってたんだ」
「ねー、とっても役立つアイテムだわ」
「もぐもぐ、ん、え、そうなの!?」
うま、美味しい!! スプーンもステンレス製なのがまたいい!!
「食べながら喋るな鳥」
「そんな……こんなことが。君、やっぱり私と契約しよう!」
「いや、渡さない! 俺たちが初めに見つけたんだ!」
え、また!? また内輪喧嘩!?
僕は恐る恐るエリアスを見るとニコニコしている。変なこと言ったら、またぶたれるかもしれん……今回は何も言わないでおこ。
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