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第13話:宇宙の果て
Eパート(4)
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ガードロボットを排除しつつ、アルテローゼとレイチェルは、整備用通路を進み第二艦橋に近い通路までやって来た。
『ここからは第二艦橋まで歩くしかない。ガードロボットの様子はどうなっている?』
ディビットがそう言うと、モニターに船内図で第二艦橋までの通路を表示される。この通路は人間サイズのため、アルテローゼでは通ることができない。
『この近辺にいた奴は全部破壊したはずだ。通路も第二艦橋まではいないと思うが…アルテローゼのセンサーは広範囲様なので、細かな所まで探れないのだ』
まるで望遠鏡でも覗くようにアルテローゼはカメラで通路を見るが、第二艦橋の扉までにガードロボットの姿は見当たらなかった。
『とにかく第二艦橋に辿り着かなければ…。レイフ、降ろしてください』
『完全に安全が確保できるまでは降ろしたくないのだが…』
『時間がありません』
レイチェルはモニターに表示されるタイムリミットまでのカウントダウンを見て、コクピットの扉を開けた。表示ではタイムリミットまで残り二十分を切っていた。
『仕方ない。レイチェル、端末と銃を忘れないように』
『分かってますわ』
レイチェルは、通信端末と拳銃持ってアルテローゼの右手に飛び移った。アルテローゼは右手をそっと動かして、レイチェルを通路の入り口に送り届けた。
『気を付けていくんだ。何かあったら直ぐ呼ぶんだぞ』
『レイフは心配性ですね。見ての通り問題はありません』
レイフの心配そうな声に、レイチェルは苦笑して第二艦橋に向かって跳んだ。レッドノーム号は慣性飛行に入っているため、この区画は無重力状態である。
『(何事も起きなければ良いのだが)』
レイフの心配をよそに、レイチェルは無事第二艦橋の扉にたどり着いた。手を振るレイチェルにアルテローゼも手をふりかえす。
『扉がしまってますわ』
扉を開けようとしてロックされていることに気づき、不安そうに端末を見つめる。
『レイチェルさん、御安心ください。想定内の事です。端末の下にある蓋の部分スライドさせてコネクタを出して、そこにこの端末を接続してもらえますか』
ディビットはレイチェルに指示を出して端末を接続させると、扉のロック解除に取りかかった。
『まだなのか』
アルテローゼはそんなレイチェルの姿をヤキモキとしながら見ていた。
『レイフ、こちらは大丈夫です。早く第一艦橋の方に行ってください』
アルテローゼの視線に気付いたレイチェルが手を振るが、彼女が第二艦橋に入るまではレイフは待つつもりだった。
『これで開きました』
端末を繋いで三十秒と経たないうちにディビットが扉のロックを外した。
ロックが外れると同時に、第二艦橋の扉が開いたのだが…
『キャーッ』
『中で待ち伏せさせていたのか!』
扉が開くと同時に中からガードロボットが三体飛び出した。
ガードロボットはレイチェルを確認すると、レーザー機銃を向ける。
『レイチェル、そのまま動くな!』
レイフの声がレイチェルに届くと、ガードロボットはレーザー機銃を撃とうとしているのに、レイチェルは無謀にもレイフの言葉通り立ち止まってしまった。
『レイチェルさん、逃げるんだ!』
端末からディビットの声が聞こえるが、レイチェルは動かなかった。そして動きを止めたレイチェルの側を強烈な光エネルギーが通り抜けていった。
それはアルテローゼの放ったレーザー機銃のレーザー光だった。限界まで威力と範囲を絞ったレーザーは物の見事にガードロボットを打ち抜いていた。もちろんレーザー光はレイチェルの髪の毛一本すら焦がしてはいなかった。
『ガードロボットはこれだけか?』
『みたいですわ』
レイフの問いかけに、レイチェルは銃を構えて周囲と第二艦橋を見回して答えた。
『マジかよ…』
ディビットは、今まさに命の危機に遭っていたはずのレイチェルが平然としていることに驚いていた。
『レイチェルさん。良くレイフの言う通り動かずにいられましたね』
レイチェルが端末を取り上げたとき、ディビットはそう聞かずにはいられなかった。
『レイフが私を傷つけるわけがありませんわ。動くなと言うなら動かないのが最善という事なのですわ』
『ははは、当たり前のことじゃないか』
『…と、とにかく、レイチェルさんと端末はここで待機です。端末をそのコネクタに接続してください』
まるで夫婦のように気持ちの通じ合っている二人の様子にディビットはあっけに取られたが、何とか気を取り直してレイチェルに指示をだすのだった。
『残るは、儂が第一艦橋を攻略するだけか…』
『ああ、何とか一瞬でも良いから機能を止めさえすれば、第二艦橋でレッドノーム号の制御を奪える』
『レイフ…お願いします』
レイチェルは、端末を抱きかかえた状態でアルテローゼに顔を向けていた。
『任せておけ』
アルテローゼはサムズアップしてそう答えると、格納庫へ向かって飛び去るのだった。
『ここからは第二艦橋まで歩くしかない。ガードロボットの様子はどうなっている?』
ディビットがそう言うと、モニターに船内図で第二艦橋までの通路を表示される。この通路は人間サイズのため、アルテローゼでは通ることができない。
『この近辺にいた奴は全部破壊したはずだ。通路も第二艦橋まではいないと思うが…アルテローゼのセンサーは広範囲様なので、細かな所まで探れないのだ』
まるで望遠鏡でも覗くようにアルテローゼはカメラで通路を見るが、第二艦橋の扉までにガードロボットの姿は見当たらなかった。
『とにかく第二艦橋に辿り着かなければ…。レイフ、降ろしてください』
『完全に安全が確保できるまでは降ろしたくないのだが…』
『時間がありません』
レイチェルはモニターに表示されるタイムリミットまでのカウントダウンを見て、コクピットの扉を開けた。表示ではタイムリミットまで残り二十分を切っていた。
『仕方ない。レイチェル、端末と銃を忘れないように』
『分かってますわ』
レイチェルは、通信端末と拳銃持ってアルテローゼの右手に飛び移った。アルテローゼは右手をそっと動かして、レイチェルを通路の入り口に送り届けた。
『気を付けていくんだ。何かあったら直ぐ呼ぶんだぞ』
『レイフは心配性ですね。見ての通り問題はありません』
レイフの心配そうな声に、レイチェルは苦笑して第二艦橋に向かって跳んだ。レッドノーム号は慣性飛行に入っているため、この区画は無重力状態である。
『(何事も起きなければ良いのだが)』
レイフの心配をよそに、レイチェルは無事第二艦橋の扉にたどり着いた。手を振るレイチェルにアルテローゼも手をふりかえす。
『扉がしまってますわ』
扉を開けようとしてロックされていることに気づき、不安そうに端末を見つめる。
『レイチェルさん、御安心ください。想定内の事です。端末の下にある蓋の部分スライドさせてコネクタを出して、そこにこの端末を接続してもらえますか』
ディビットはレイチェルに指示を出して端末を接続させると、扉のロック解除に取りかかった。
『まだなのか』
アルテローゼはそんなレイチェルの姿をヤキモキとしながら見ていた。
『レイフ、こちらは大丈夫です。早く第一艦橋の方に行ってください』
アルテローゼの視線に気付いたレイチェルが手を振るが、彼女が第二艦橋に入るまではレイフは待つつもりだった。
『これで開きました』
端末を繋いで三十秒と経たないうちにディビットが扉のロックを外した。
ロックが外れると同時に、第二艦橋の扉が開いたのだが…
『キャーッ』
『中で待ち伏せさせていたのか!』
扉が開くと同時に中からガードロボットが三体飛び出した。
ガードロボットはレイチェルを確認すると、レーザー機銃を向ける。
『レイチェル、そのまま動くな!』
レイフの声がレイチェルに届くと、ガードロボットはレーザー機銃を撃とうとしているのに、レイチェルは無謀にもレイフの言葉通り立ち止まってしまった。
『レイチェルさん、逃げるんだ!』
端末からディビットの声が聞こえるが、レイチェルは動かなかった。そして動きを止めたレイチェルの側を強烈な光エネルギーが通り抜けていった。
それはアルテローゼの放ったレーザー機銃のレーザー光だった。限界まで威力と範囲を絞ったレーザーは物の見事にガードロボットを打ち抜いていた。もちろんレーザー光はレイチェルの髪の毛一本すら焦がしてはいなかった。
『ガードロボットはこれだけか?』
『みたいですわ』
レイフの問いかけに、レイチェルは銃を構えて周囲と第二艦橋を見回して答えた。
『マジかよ…』
ディビットは、今まさに命の危機に遭っていたはずのレイチェルが平然としていることに驚いていた。
『レイチェルさん。良くレイフの言う通り動かずにいられましたね』
レイチェルが端末を取り上げたとき、ディビットはそう聞かずにはいられなかった。
『レイフが私を傷つけるわけがありませんわ。動くなと言うなら動かないのが最善という事なのですわ』
『ははは、当たり前のことじゃないか』
『…と、とにかく、レイチェルさんと端末はここで待機です。端末をそのコネクタに接続してください』
まるで夫婦のように気持ちの通じ合っている二人の様子にディビットはあっけに取られたが、何とか気を取り直してレイチェルに指示をだすのだった。
『残るは、儂が第一艦橋を攻略するだけか…』
『ああ、何とか一瞬でも良いから機能を止めさえすれば、第二艦橋でレッドノーム号の制御を奪える』
『レイフ…お願いします』
レイチェルは、端末を抱きかかえた状態でアルテローゼに顔を向けていた。
『任せておけ』
アルテローゼはサムズアップしてそう答えると、格納庫へ向かって飛び去るのだった。
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