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第二部 第六章
2 神の使いとしての始まり。
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天井には豪華な色とりどりのアズラクランプが円を描いて吊るされ、床には青をメインとした綺麗な大きな絨毯が部屋一面に敷かれていた。
そして奥には紺の天蓋つきの大きなベッド。
左手には大きな木製の格子付き窓が二つ。
二つの窓の間に、綺麗な幾何学模様装飾のある飴色の木製の鏡台とイス。
右手にはこちらも幾何学模様が彫られた綺麗な飴色の木製のチェストが二つあった。
そして中央には白い小さめの絨毯が敷かれ、その周りを白や青のクッションが囲っていた。
壁は一面真っ白。
まだ日暮れ前なのもあり日差しのせいで白さが際だっていた。
「すご……いね……」
今までいた使用人小屋や、少しグレードアップした役人宿舎とは比べものにならない豪華さに佐知子は途切れ途切れにつぶやいた。
「まぁ……貴賓室だからな……この村の技術力と裕福さを見せつける為もあるから……」
「ああ……なるほど」
他の村や国の重要な人が滞在する部屋だもんね……と、佐知子は思いつつ、こういう所で国とか村の凄さを見せつけるんだ……と学んだ。
「ヨウ様は後ほどハーシム様とご一緒にお越しください。お荷物はこちらでお預かりいたします」
ファティマとミンがヨウから荷物を受け取ろうとする。
「え、あ……いや……俺は護衛だから……」
「タカハシ様はこれからご入浴です。護衛のご心配でしたら、私とミンはほどほどに武術を習得しております。ヨウ様程では御座いませんが」
「あ……わかった」
入浴という言葉が効いたのか、ヨウは焦りながら荷物をミンに渡す。
「…………」
ミンはあの重い革のカバンを二つ持っても顔色一つ変えなかった。
武術を習得してると言っていたからかな……筋力あるのかな……と、佐知子は少し怯えた目で二人を見る。
「じゃあ……俺はまた後で……サチコ、またな」
「あ、うん! 荷物ありがとう!」
ヨウが手を挙げると、扉はファティマによって閉められ鍵をかけられた。
ごくり。と、佐知子はなんとなく息を飲んだ。
いよいよ、神の使いとしての生活が……始まる。
そして奥には紺の天蓋つきの大きなベッド。
左手には大きな木製の格子付き窓が二つ。
二つの窓の間に、綺麗な幾何学模様装飾のある飴色の木製の鏡台とイス。
右手にはこちらも幾何学模様が彫られた綺麗な飴色の木製のチェストが二つあった。
そして中央には白い小さめの絨毯が敷かれ、その周りを白や青のクッションが囲っていた。
壁は一面真っ白。
まだ日暮れ前なのもあり日差しのせいで白さが際だっていた。
「すご……いね……」
今までいた使用人小屋や、少しグレードアップした役人宿舎とは比べものにならない豪華さに佐知子は途切れ途切れにつぶやいた。
「まぁ……貴賓室だからな……この村の技術力と裕福さを見せつける為もあるから……」
「ああ……なるほど」
他の村や国の重要な人が滞在する部屋だもんね……と、佐知子は思いつつ、こういう所で国とか村の凄さを見せつけるんだ……と学んだ。
「ヨウ様は後ほどハーシム様とご一緒にお越しください。お荷物はこちらでお預かりいたします」
ファティマとミンがヨウから荷物を受け取ろうとする。
「え、あ……いや……俺は護衛だから……」
「タカハシ様はこれからご入浴です。護衛のご心配でしたら、私とミンはほどほどに武術を習得しております。ヨウ様程では御座いませんが」
「あ……わかった」
入浴という言葉が効いたのか、ヨウは焦りながら荷物をミンに渡す。
「…………」
ミンはあの重い革のカバンを二つ持っても顔色一つ変えなかった。
武術を習得してると言っていたからかな……筋力あるのかな……と、佐知子は少し怯えた目で二人を見る。
「じゃあ……俺はまた後で……サチコ、またな」
「あ、うん! 荷物ありがとう!」
ヨウが手を挙げると、扉はファティマによって閉められ鍵をかけられた。
ごくり。と、佐知子はなんとなく息を飲んだ。
いよいよ、神の使いとしての生活が……始まる。
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