プレアデスの伝説 姫たちの建国物語

のらしろ

文字の大きさ
67 / 121
第四章 建国の準備

第66話 お風呂場拝見

しおりを挟む
 

 まあいいか、酔いもだいぶ醒めてきたこともあって、次を試そう。
 実はまだこの船の風呂を試していなかったのだ。

 あまりに忙しくて風呂場を覗いてすらいない。
 それどころか最近シャワーも数日浴びてないので、ここらでゆっくりと風呂に使ってもバチも当たらない。

 確かこの船にはサウナも併設されていたはずだし、その後は高級マッサージチェアーも試さないとな。

「守様。
 何か良いことでもありましたか」

 俺がにやついていていたのをフランは見逃さず、俺に聞いてきた。

「あ、いや。
 酔いもだいぶ醒めてきたので、そろそろ風呂にでも入ろうかと思ってな」

「風呂……ですか」

「守様。
 風呂とは何ですか」

 俺の中では物知り枠のエルムが俺に聞いてきた。
 そういえばエルムにはあの船のシャワーも経験させていなかったような気がしてきたけど、どうなんだろうか。

「風呂か……前にフラン達には簡単に説明したかとは思ったのだが、シャワーを前に使っただろう。
 それよりも気持ちよくなるものかな。
 体をきれいに洗う場所だが、お湯につかって疲れも取れるし、なんとこの船にはサウナまでついてきている」

「また知らない言葉が出てきましたが……」

「まあいいか、俺がいくら説明してあの気持ちよさは伝わらないから。
 俺についてきてくれ。
 これから風呂場を覗いて見よう」

 俺は希望者だけをと思っていったのだが、全員がついてきた。
 風呂場は一つ下の階の中央にある。
 あ、服が散らばっているな。

 特に男性用には朝風呂を浴びていたやつもいただろうから。
 なら、女湯に案内するか。
 誰もいなことは、前の船でも確認が済んでいる。

 そう、生き物は一切いなかったのだ。
 それに……
 いや、女性防衛官がいたとしてもどうせ自衛省支給の下着ばかりだろうから面白みも無いが、それでも数が少ない分だけ、見栄えもいいと俺は判断したのだ。

 俺は先頭を切って暖簾をかき分けて女湯に入っていく。
 自動ドアが開いて脱衣時に入るのだが、ここでもみんな驚いていた。

「守様、な、な、何ですか、この扉は」

 そういえば軍艦に自動ドアなどなかったな。
 この船にはそこら中にあるはずだったのだが、食堂の扉も解放したままになっていたし、今まで奇跡的に通らなかっただけだが、説明しておかないとまずそうだ。

「この船ではそこら中にある扉で、人が近づいたら自動で開く。
 そうだな……魔道具の扉だと思ってほしい」

 説明をしながら脱衣所に入ると、俺の予想通りに脱衣かごに制服が収まっているのがいくつかあった。

「誰か、この先にいるのですか」

「エルムが俺に聞いてきた」

「いや、だれもいないはずだが」

「ですが、かごに服が……」

「ああ、エルムは初めてか」

「いえ、私も知りませんけど」

 フランまでもが言ってきた。
 そういえばそうかもしれない。
 服の片づけはフラン達を助ける前に俺や一部ミーシャに手伝ってもらいしてあった。
 なので、状況の説明からしないとまずいか。

 俺はこの場にいる全員に向け、神様と背あったころからの船に関することを説明してみた。

「ということで、俺のもらった船には俺のいた世界では同じ船があったのだが、それを神様が複製してこの世界に顕在化させたものらしい。
 だが、それはあくまで物だけだ。
 生きているものを世界をまたいで持ってくることはカミサマでもできないことのようだ。
 俺一人連れてくるのがやっとだったと説明された」

「それがこの服と何が関係あるのですか」

「今まで乗っていた船でもそうだが、俺の他にも人はいた。
 でもその人たちの複製はできないが、洋服など身に着けているものは生き物でないので複製ができるらしく、ご丁寧にそれを複製したからそこら中に服が散らばっている。
 明日からまずはその服などの片づけから始めないといけないな」

「手伝いを出しましが……」

「これは何も服だけでないぞ。
 昼に使った食堂でも、カミサマが複製した時の状態をそのまま複製していたので、その食堂で食事をしていた人の食べかけまで忠実に複製されていたので、教もミーシャたちには先にそれらを片してもらったんだ」

「ミーシャ、それにドーラ、そうだったの」

「はい、不思議に量もまちまちの状態の料理がありましたので、ワゴンを使って見えない場所に運んであります」

 ミーシャの説明を聞いてフランは納得したらしい。
 なので、俺は風呂場を見に隣の部屋に進む。
 もう一度自動ドアを開いて、浴室に入る。

 目の前には大きな窓の前に大浴槽が広がる。
 これが商業航路を走っているときには大海原がこの窓から見えたのだろうな。
 今は島が見える……暗いのでほとんど見えなかったが、きっと昼には良く見えるのだろう。

 それにサウナもミストサウナまであるじゃないか。
 これはがぜんテンションが上がる。

「サウナってこれのことだ」

 俺はそういいながらサウナの扉を開いた。
 むっとした熱気が開いた扉から出てきてみんなを襲う。

「蒸し風呂のことでしたか」

「こっちはミストサウナって言って、これもサウナの仲間だ」

 そう言って隣の扉も開いてみた。

「これは変わった蒸し風呂ですね」

「初めて見ました」

 みんな口々に感想を言っていた。

「フラン達はここを使うと良いよ。
 洗い場があるから、そこで体や頭を洗うんだ。
 基本的にはシャワー室と同じだから要領はわかるよね」

「え? 
 守様が入るのではないのですか」

「ああ、俺は隣を使うよ。
 ここは本来女性用なんだ」

「え?
 守様の世界では女性と男性で風呂が違うのですか」

「つくりは同じだけれど、裸になるから一緒って訳にとはなっていない。
 だから同じものが二つある」

「それは、まあ、ずいぶんと贅沢な話だな」

 ダーナが思わず口にした。

「ダーナ様、それは如何なものかと」

 すぐにミーシャからダーナに注意が入る。

「かまわないよ、確かに贅沢な話と言えばそう言えるが、安全のためにはそうせざるを得なかったんだ」

 そう言って、俺のいた世界の貞操感から男女別についての話をしてみた。
 今まで乗っていたのが軍艦だったことと、男女比が明らかにおかしな船だったことが幸いしたのか、あの船には男女別の施設は無かった。

 せいぜい時間で振り分けていたくらいだ。
 軍艦にはぜいたくは許されないからね。
 だがこの船は違う。

 お客様に不快感を抱かせないためにもお金をかけて贅沢に造ってある。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

男が少ない世界に転生して

美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです! 旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします! 交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。

処理中です...