Serendipty~セレンディピティ~リストラから始まったハーレム生活

のらしろ

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1.リストラ後の転職

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 俺の名前は本郷長秀、35歳。
 つい半年前に長らく務めていた会社からリストラされたばかりだ。
 どこで間違えたのか、たぶん世間様の常識では今頃ハローワークに通っていなければならないのだろうけど、今俺は海の上にいる。
 見渡す限りの水平線だ。
 360度、どこを見ても水平線と空しかない世界の中にいる。

 事故でもあって海上を漂流しているかというと、実は違う。

「あ~~ン、ご主人様。
 何をお考えで」

「あん、私のことを見てください」

「ええ、幸はさっきお相手してもらったでしょ。
 今度は私の番」

「お母さん、お母さんは昨日沢山していただいたでしょ」

「永谷家はもう終わりです。
 今度は岩崎でご主人様をお相手します。
 そこをどいてください、幸さん」

 俺の一つしかない息子を美女4人が取り合っている。
 それを、うらやましそうに、また、嫉妬を含む視線で睨みながら操船している美女もまた近くにいた。

 そう、俺は今、豪華クルーザーのフロントデッキで、美女4人を侍らせてムフフの最中だ。
 しかも、その美女、ただの美女にあらず、なんと奇跡の母娘が二組だ。
 それだけでも絶対にありえない話なのだが、先ほどこちらを見なららもけなげにクルーザーを操船している美女もまた、彼女の股間からは俺の息子が吐き出したばかりの白い液体を垂らしている。

 クルーザーの操船は交代でおこなっているだけの話でこうなっただけで、その彼女も先ほどまで俺と一緒に戯れていたのだ。

 なんで誰が聞いてもうらやましい話になったかというと、ちょうど半年前に俺が長らく働いていた中堅の産業装置メーカーからリストラにあったからだ。
 リストラされたことだけだと話が通じない。
 そりゃ~そうだな。
 詳しく話すしかないか。

 話を半年前からではなく、俺の働いていたメーカーに就職したころから簡単に説明しておこう。

 俺の名前は先に言ったので省くが、俺はどこにでもある三流の大学を無事に留年もせず卒業して都内にある産業装置メーカーに就職できた。
 俺の通っていた大学からすれば上出来の部類に入るけど、俺は決して成績が良かったわけでもない。
 かといって酷かったわけでもなく、はっきり言ってどこにでもいるとりえのない学生だったが、何の拍子か、無事にそれなりの会社に就職が決まった。
 多分、運がよかったとしか思えない。
 会社は世界中の工場、今ではどこにでもある電子部品を作る工場に生産設備を納めるメーカーだった。

 俺はそこでお客様サービス部に配属されて、十数年の間その職場で一生懸命に働いていた。
 周りからはまじめだとか、仕事が丁寧だとかの評価をもらっていたようで、俺の人生も捨てたものではないと、その時は思っていた。
 職場の環境も、日ごろニュースで飛び交うブラックというほどではないと俺は思っていた。
 何せ、俺のいた職場からはいまだに過労死の一人も出してはおらず、当然自殺者もいない。
 休みだって、不定期にはなるが週に確実に二日も取れるし、夜には終電前には自宅に帰れていた。
 終電だってたまにしか乗らない。
 何事もなければ午後10時には会社から追い出される。
 これは会社が残業手当の割り増しを払いたくないとかの理由らしいが、そのおかげでその日のうちに家に帰ることが許されていた。
 泊まり込みもあるけど、そんなのは週に一日か二日あるかないかだ。
 職場内では有給だけは、幻と言われていたけど、その分休日出勤手当だとかでそれなりの収入もあった。
 あまり使う時間は無かったけど。

 そんな環境で一生懸命に働いていたが職場内の評価は、正直良かったとは言い切れなかったようだ。
 自分の社内での評価に気が付くのは俺がリストラ対象に選ばれた時だったから、遅すぎたと思うが結果論だが今はそれが良かったと思っている。
 世の中に不景気なんぞというのが無ければ、俺はそのままその生活を続けていただろう。
 しかし、世に言うITバブルが弾け、御託に漏れず俺の勤めていた会社の業績も急激に悪化した。

 社長が変わり、社内改革の名の元に大規模なリストラがあり、俺は職場から弾き出さるようにリストラされた。

 一応会社には組合もあり、此度のリストラも希望退職者を募るという形をとっていたけれど、職場ごとにノルマがあったようで、めでたく俺は所属していた職場のノルマを満たすために希望という名の強制により退職させられた。

 しかし、俺は運が良かった。
 捨てる神あれば拾う神ありというやつで、よく客先でかち合うライバルの装置メーカーの課長に俺はすぐに拾われた。

 その会社も世の不景気の影響は受けてはいたが、それはあくまでIT関係だけの話で、他の業界は別だ。
 何せ、俺の転職した会社の規模たるやすごい。
 楽器製造から始まり自動車会社へエンジン供給、オートバイ製造販売から、漁船、レジャーボートまで扱うなんでもござれの会社だ。
 そこの一部門に産業用のロボット部門があり、俺を拾ってくれた課長はそこのお客様サポート部門の管理職を務めていた人だ。

 その人から俺は、客先での仕事ぶりを以前から高く評価して頂いたので風のうわさで俺が強制的に退職させられたと聞いて、救いの手を差し伸べてくれた。

 もう感謝しかない。

 そんなこんなで、俺はその会社に転職したわけだ。
 前職と同様に装置部門のサービス要員として。
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