12 / 21
1章
12.二頭一対
しおりを挟む
意識が急速に覚醒していく。
そこは暗い場所だった。
それもそのはずで、そこは謎の空間に行く前に僕がいた場所──ベヒモスの足の真下であったからだ。
どうやらあれから時間はあまり経っていないようで、僕の体はまだ潰されていない。
しかし、それでも遅いながらも時間は進んでおり、足は既に僕が横になってしまえばすぐさま接触しそうなほどにまで近づいている。
そんな絶望的な状況だが、不思議と僕の頭は冷えていた。
風きり音が僕の思考を研ぎ澄ましていく。
直後、凄まじい轟音が都市の中央、白亜の塔まで届いた。
赤髪の男は腹を抱えて笑っていた。
「まさか、もうその域まで到達するとは……!君はいつも僕の期待をいい意味で裏切ってくれるね」
男の笑い声はどこまでも晴れ渡る青空に吸い込まれていった。
砂煙が立ち込める原野。その中心、砂煙の発生地、カラスは少年の死を確信していた。
最後に確認できたのはベヒモスの足と少年の距離が僅か数Cとなった頃までであったが、少なくともカラスの知識の中にはあの状態から助かる術は存在しない。
人並の知恵を誇る大ガラスはその瞳に涙を溜め、確信を持ってベヒモスの上空を飛び回っていた。
一方、ベヒモスは不安に駆られていた。
確かに自分はこのニンゲンを踏み潰したはずだ。
あの状態から逃れる術は知らないし、逃れられたとしてもその存在に気づけない筈がない。
自分の足は何かを踏んだ感触を訴えている。
しかし、生物として圧倒的な強者を相手にしているかのような不安が足元から徐々に這い上がってくる。
神話に生きる伝説の獣は怯えていた。
ここで、ベヒモスは大きな失態を犯す。いや、厳密には失態とは言えない。
なぜならそれは、その巨躯故に鈍くなった触覚がもたらした生物的欠陥であったからだ。
ベヒモスが踏んだのは正確にはオズではなかった。足の下にオズがいることは間違いないが、踏んだのはオズではない。
果たしてその答えは──
僕の視界を埋め尽くすのは金色の八芒星とベヒモスの足の一部。
ベヒモスの足は僕の目と鼻の先でその動きを止めていた。
対物理防陣──術者が注ぎ込む魔力量によってその効力を変化させる物理攻撃と呼ばれるもの全てを弾く防御魔術である。
魔法とはそもそものカラクリが異なる『法』ではなく『術』によってこの世の改変を行う正真正銘、神の御業である。
その正体は至極単純である。
この世界に存在するありとあらゆる法則、それを無視できず、法則から逸脱することを不可能とする『魔法』。
しかし、黒髪の少年が用いたものはそれとは一線を画する。
この世界に存在するありとあらゆる法則を無視……するのではなく、その根底となる世界創造に等しい御業こそが『魔術』であるのだ。
謎の空間にて泉の水を口にした僕は膨大な知恵と共に新たなる力──魔術に目醒めていた。
その力は絶大で、術者である僕自身驚いていた。
知識の海から咄嗟に引っ張り出した物理防護魔術。
まさか、殺す気で放たれたベヒモスの攻撃を微塵も揺らぐことなく受け止められるとは……。
どうやら2匹の怪物はまだ僕が生きていることに気づいていないようで、追撃をしてくる気配は感じられない。
しかし、状況は何も好転はしていない。
物理防護魔術を使用できたのは完全なまぐれだ。
たまたま開いたページが自分の見たいページだったのと同じ様なものだ。
ベヒモスとカラスの猛攻の中、攻撃用の魔術を模索するのは並の守護者であれば可能だったであろう。
己の権能で誤魔化してきたが、僕の守護者としての能力は権能を除けば、全くの人並みであるのだ。
権能を、しかも使い慣れていない戦闘用の権能を使いながら、魔術に意識を割く余裕は今の僕にはない。
助けを呼ぶのも手の1つだが、並の守護者では被害者を余計に出すだけだろう。
だが、今の今まで誰もやってこないのをみると、上位の守護者たちに助けを求めるのは難しいだろう。
つまり、僕は先ほどとほとんど変わらない状況でこの場を収めなくてはならないのだ。
望みがあるとすれば、唯一変わった”ほとんど”の部分であるが、それも期待はできない。
物理防護魔術のおかげでダメージを受けることはない。だけど、体力の関係でこれ以上戦闘用の権能を行使するのは危険極まる僕もあの2匹に傷を負わせることはできない。
僕の生存に気づいたベヒモスは全体重を乗せ僕を押し潰そうとする。
しかし、揺らぎもしないその盾に驚愕に目を剥く。
物理攻撃しかできないベヒモスは僕に全くダメージを与えられなくなっていた。
一方、カラスはと言うと、ベヒモスが邪魔で僕に攻撃ができないでいた。
どけ、と言うように何度も鳴いているが、焦りに囚われたベヒモスにその声は届かない。
──ここしかない!
思い出せ、ベヒモスの最期を。
このベヒモスは完璧ではない。
本来のベヒモスならこの程度の大きさなどではない。
であればいける筈だ。
振り絞れ。
魔力、体力、気力、己の全てを振り絞れ。
傷はないが、満身創痍の少年。
傷はあるが、ほぼ万全の怪物。
いま、再び、2匹の獣が衝突した。
ベヒモスの足元から抜け出し、『アタランテ』ですぐさま距離を取る。
そして再び駆け出す。
その間僅か数瞬。
カラスの認知速度を千切り、加速する。
神速。
そう呼ぶのに相応しい加速。
驚きに目を剥く怪物だが、未完成といえど世界を分かつ伝説の獣の1頭、カラスのようにはいかない。
加速した体を浮かせ、権能を解除。
今まで僕が持っていた速度にあとの移動の全てを任せる。
一撃だ。
一撃で終わらせる。
右の手の甲が熱を放ち、淡く光を灯すが気にしている暇はない。
集中しろ。極限まで神経を研ぎ澄ませろ。
足りないなら何かを犠牲にしてでもかき集めろ。
聴覚、味覚、嗅覚、それに触覚も要らない。
見えていればそれで十分だ。
狙いは必中、穿つは過去の因縁。
思い起こすは、神が作りし最強の生物、海の怪物『レヴィアタン』。
陸のベヒモス、海のレヴィアタンと二頭一対、『最高の生物』と称されるベヒモスに対して、『最強の生物』と呼ばれるレヴィアタンを己の身に宿す。
今──遥か昔、神代に造られし傑作の獣たちの戦いが現代に蘇ろうとしていた。
凄まじい激痛。
思わず、声を漏らし、顔をしかめる。
その不可は『暴力の女神ビアー』とは比べ物にならない。
だが、それも一瞬だ。
あっという間にベヒモスの眼前へと近づく僕はその全身を強固な藍色の鱗で覆い、熱と光を放つ右の拳には炎を纏う。
そのあまりの高温に右腕の鱗からどんどんと黒く変色して行く。
さらなる激痛に飛かける意識を必死に繋ぎ止める。
振り抜かれる拳、放たれる極炎。
全てを灰塵に化す終焉の炎が今解き放たれた。
紅に染まる視界の中、僕は確かに見た。見てしまった。
醜悪にも巨大なその口を僅かに吊り上げるベヒモスの姿を。
ベヒモスは不安に駆られながらも勝利を確信していた。
迫る矮小な存在は傷こそないものの既に満身創痍だ。
産まれたその瞬間から自分の不安を駆り立てる矮小な人間。
それももう終わる。
そう思った最中、少年の体が鱗で覆われていく。さらには小さな手に炎を宿しはじめた。
──なんだ、それは!?
微かに残る神代の記憶。その中でも最も強烈で鮮明な唯一の記憶。
荒れ狂う自分よりも大きな巻き上げられた水たちと自身に迫る終焉の炎。
その時、自分はどう対抗したのか。
霞んでいく記憶の中にそれはない。しかし、本能が訴えている。この好敵手との決戦と血を欲している。
ならば、あとはそれに委ねるだけだった。
加速する思考で、開かれるベヒモスの口が遥かに遅く感じられる。
徐々に口の中で光を放ち出す威光。最強の生物と渡り合ったベヒモス唯一の遠距離攻撃。
自身の有り余るエネルギーを集結させて放つ純粋なエネルギー弾。
ベヒモスの巨体から放たれるそれはさぞ強力なのだろう。
だが、忘れてはならない。
──このベヒモスは未完成なのだ。
ベヒモス、最大の攻撃であるが、まずサイズが足りない。
本来のベヒモスは余りの大きさ故に1頭しか存在しないと言われたほどの存在なのだ。
建築物程度と比べられる時点で完全ではないのだ。
それ故に結末は変わらない。
レヴィアタンの威光と弱体化したベヒモスの威光。
当時は拮抗できた力の衝突。
しかしそれは余りにも呆気ない終わりを迎える。
一瞬にして極炎に呑まれる極光。
凄まじい轟音と共に炎に包まれる、都市を揺らがした怪物。断末魔すら燃やし尽くしてベヒモスは掻き消えた。
後に残るのは草や土ですら炭化し、黒く染まった大地のみであった。
こうして、巨大な獣と矮小な獣の戦いは幕を閉じた。
朦朧とする意識の中、いつの間にか逃げ出していたカラスの後ろ姿とカラスの向かう先──白亜の塔だけが僕の目にこびりついていた。
そこは暗い場所だった。
それもそのはずで、そこは謎の空間に行く前に僕がいた場所──ベヒモスの足の真下であったからだ。
どうやらあれから時間はあまり経っていないようで、僕の体はまだ潰されていない。
しかし、それでも遅いながらも時間は進んでおり、足は既に僕が横になってしまえばすぐさま接触しそうなほどにまで近づいている。
そんな絶望的な状況だが、不思議と僕の頭は冷えていた。
風きり音が僕の思考を研ぎ澄ましていく。
直後、凄まじい轟音が都市の中央、白亜の塔まで届いた。
赤髪の男は腹を抱えて笑っていた。
「まさか、もうその域まで到達するとは……!君はいつも僕の期待をいい意味で裏切ってくれるね」
男の笑い声はどこまでも晴れ渡る青空に吸い込まれていった。
砂煙が立ち込める原野。その中心、砂煙の発生地、カラスは少年の死を確信していた。
最後に確認できたのはベヒモスの足と少年の距離が僅か数Cとなった頃までであったが、少なくともカラスの知識の中にはあの状態から助かる術は存在しない。
人並の知恵を誇る大ガラスはその瞳に涙を溜め、確信を持ってベヒモスの上空を飛び回っていた。
一方、ベヒモスは不安に駆られていた。
確かに自分はこのニンゲンを踏み潰したはずだ。
あの状態から逃れる術は知らないし、逃れられたとしてもその存在に気づけない筈がない。
自分の足は何かを踏んだ感触を訴えている。
しかし、生物として圧倒的な強者を相手にしているかのような不安が足元から徐々に這い上がってくる。
神話に生きる伝説の獣は怯えていた。
ここで、ベヒモスは大きな失態を犯す。いや、厳密には失態とは言えない。
なぜならそれは、その巨躯故に鈍くなった触覚がもたらした生物的欠陥であったからだ。
ベヒモスが踏んだのは正確にはオズではなかった。足の下にオズがいることは間違いないが、踏んだのはオズではない。
果たしてその答えは──
僕の視界を埋め尽くすのは金色の八芒星とベヒモスの足の一部。
ベヒモスの足は僕の目と鼻の先でその動きを止めていた。
対物理防陣──術者が注ぎ込む魔力量によってその効力を変化させる物理攻撃と呼ばれるもの全てを弾く防御魔術である。
魔法とはそもそものカラクリが異なる『法』ではなく『術』によってこの世の改変を行う正真正銘、神の御業である。
その正体は至極単純である。
この世界に存在するありとあらゆる法則、それを無視できず、法則から逸脱することを不可能とする『魔法』。
しかし、黒髪の少年が用いたものはそれとは一線を画する。
この世界に存在するありとあらゆる法則を無視……するのではなく、その根底となる世界創造に等しい御業こそが『魔術』であるのだ。
謎の空間にて泉の水を口にした僕は膨大な知恵と共に新たなる力──魔術に目醒めていた。
その力は絶大で、術者である僕自身驚いていた。
知識の海から咄嗟に引っ張り出した物理防護魔術。
まさか、殺す気で放たれたベヒモスの攻撃を微塵も揺らぐことなく受け止められるとは……。
どうやら2匹の怪物はまだ僕が生きていることに気づいていないようで、追撃をしてくる気配は感じられない。
しかし、状況は何も好転はしていない。
物理防護魔術を使用できたのは完全なまぐれだ。
たまたま開いたページが自分の見たいページだったのと同じ様なものだ。
ベヒモスとカラスの猛攻の中、攻撃用の魔術を模索するのは並の守護者であれば可能だったであろう。
己の権能で誤魔化してきたが、僕の守護者としての能力は権能を除けば、全くの人並みであるのだ。
権能を、しかも使い慣れていない戦闘用の権能を使いながら、魔術に意識を割く余裕は今の僕にはない。
助けを呼ぶのも手の1つだが、並の守護者では被害者を余計に出すだけだろう。
だが、今の今まで誰もやってこないのをみると、上位の守護者たちに助けを求めるのは難しいだろう。
つまり、僕は先ほどとほとんど変わらない状況でこの場を収めなくてはならないのだ。
望みがあるとすれば、唯一変わった”ほとんど”の部分であるが、それも期待はできない。
物理防護魔術のおかげでダメージを受けることはない。だけど、体力の関係でこれ以上戦闘用の権能を行使するのは危険極まる僕もあの2匹に傷を負わせることはできない。
僕の生存に気づいたベヒモスは全体重を乗せ僕を押し潰そうとする。
しかし、揺らぎもしないその盾に驚愕に目を剥く。
物理攻撃しかできないベヒモスは僕に全くダメージを与えられなくなっていた。
一方、カラスはと言うと、ベヒモスが邪魔で僕に攻撃ができないでいた。
どけ、と言うように何度も鳴いているが、焦りに囚われたベヒモスにその声は届かない。
──ここしかない!
思い出せ、ベヒモスの最期を。
このベヒモスは完璧ではない。
本来のベヒモスならこの程度の大きさなどではない。
であればいける筈だ。
振り絞れ。
魔力、体力、気力、己の全てを振り絞れ。
傷はないが、満身創痍の少年。
傷はあるが、ほぼ万全の怪物。
いま、再び、2匹の獣が衝突した。
ベヒモスの足元から抜け出し、『アタランテ』ですぐさま距離を取る。
そして再び駆け出す。
その間僅か数瞬。
カラスの認知速度を千切り、加速する。
神速。
そう呼ぶのに相応しい加速。
驚きに目を剥く怪物だが、未完成といえど世界を分かつ伝説の獣の1頭、カラスのようにはいかない。
加速した体を浮かせ、権能を解除。
今まで僕が持っていた速度にあとの移動の全てを任せる。
一撃だ。
一撃で終わらせる。
右の手の甲が熱を放ち、淡く光を灯すが気にしている暇はない。
集中しろ。極限まで神経を研ぎ澄ませろ。
足りないなら何かを犠牲にしてでもかき集めろ。
聴覚、味覚、嗅覚、それに触覚も要らない。
見えていればそれで十分だ。
狙いは必中、穿つは過去の因縁。
思い起こすは、神が作りし最強の生物、海の怪物『レヴィアタン』。
陸のベヒモス、海のレヴィアタンと二頭一対、『最高の生物』と称されるベヒモスに対して、『最強の生物』と呼ばれるレヴィアタンを己の身に宿す。
今──遥か昔、神代に造られし傑作の獣たちの戦いが現代に蘇ろうとしていた。
凄まじい激痛。
思わず、声を漏らし、顔をしかめる。
その不可は『暴力の女神ビアー』とは比べ物にならない。
だが、それも一瞬だ。
あっという間にベヒモスの眼前へと近づく僕はその全身を強固な藍色の鱗で覆い、熱と光を放つ右の拳には炎を纏う。
そのあまりの高温に右腕の鱗からどんどんと黒く変色して行く。
さらなる激痛に飛かける意識を必死に繋ぎ止める。
振り抜かれる拳、放たれる極炎。
全てを灰塵に化す終焉の炎が今解き放たれた。
紅に染まる視界の中、僕は確かに見た。見てしまった。
醜悪にも巨大なその口を僅かに吊り上げるベヒモスの姿を。
ベヒモスは不安に駆られながらも勝利を確信していた。
迫る矮小な存在は傷こそないものの既に満身創痍だ。
産まれたその瞬間から自分の不安を駆り立てる矮小な人間。
それももう終わる。
そう思った最中、少年の体が鱗で覆われていく。さらには小さな手に炎を宿しはじめた。
──なんだ、それは!?
微かに残る神代の記憶。その中でも最も強烈で鮮明な唯一の記憶。
荒れ狂う自分よりも大きな巻き上げられた水たちと自身に迫る終焉の炎。
その時、自分はどう対抗したのか。
霞んでいく記憶の中にそれはない。しかし、本能が訴えている。この好敵手との決戦と血を欲している。
ならば、あとはそれに委ねるだけだった。
加速する思考で、開かれるベヒモスの口が遥かに遅く感じられる。
徐々に口の中で光を放ち出す威光。最強の生物と渡り合ったベヒモス唯一の遠距離攻撃。
自身の有り余るエネルギーを集結させて放つ純粋なエネルギー弾。
ベヒモスの巨体から放たれるそれはさぞ強力なのだろう。
だが、忘れてはならない。
──このベヒモスは未完成なのだ。
ベヒモス、最大の攻撃であるが、まずサイズが足りない。
本来のベヒモスは余りの大きさ故に1頭しか存在しないと言われたほどの存在なのだ。
建築物程度と比べられる時点で完全ではないのだ。
それ故に結末は変わらない。
レヴィアタンの威光と弱体化したベヒモスの威光。
当時は拮抗できた力の衝突。
しかしそれは余りにも呆気ない終わりを迎える。
一瞬にして極炎に呑まれる極光。
凄まじい轟音と共に炎に包まれる、都市を揺らがした怪物。断末魔すら燃やし尽くしてベヒモスは掻き消えた。
後に残るのは草や土ですら炭化し、黒く染まった大地のみであった。
こうして、巨大な獣と矮小な獣の戦いは幕を閉じた。
朦朧とする意識の中、いつの間にか逃げ出していたカラスの後ろ姿とカラスの向かう先──白亜の塔だけが僕の目にこびりついていた。
0
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活
髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。
しかし神は彼を見捨てていなかった。
そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。
これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。
人質から始まった凡庸で優しい王子の英雄譚
咲良喜玖
ファンタジー
アーリア戦記から抜粋。
帝国歴515年。サナリア歴3年。
サナリア王国は、隣国のガルナズン帝国の使者からの通達により、国家滅亡の危機に陥る。
従属せよ。
これを拒否すれば、戦争である。
追い込まれたサナリアには、超大国との戦いには応じられない。
そこで、サナリアの王アハトは、帝国に従属することを決めるのだが。
当然それだけで交渉が終わるわけがなく、従属した証を示せとの命令が下された。
命令の中身。
それは、二人の王子の内のどちらかを選べとの事だった。
出来たばかりの国を守るため。
サナリア王が下した決断は。
第一王子【フュン・メイダルフィア】を人質として送り出す事だった。
フュンは弟に比べて能力が低く、武芸や勉学が出来ない。
彼の良さをあげるとしたら、ただ人に優しいだけ。
そんな人物では、国を背負うことなんて出来ないだろうと。
王が、帝国の人質として選んだのである。
しかし、この人質がきっかけで、長らく続いているアーリア大陸の戦乱の歴史が変わっていく。
西のイーナミア王国。東のガルナズン帝国。
アーリア大陸の歴史を支える二つの巨大国家を揺るがす。
伝説の英雄が誕生することになるのだ。
偉大なる人質。フュンの物語が今始まる。
他サイトにも書いています。
こちらでは、出来るだけシンプルにしていますので、章分けも簡易にして、解説をしているあとがきもありません。
小説だけを読める形にしています。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
異世界転生したおっさんが普通に生きる
カジキカジキ
ファンタジー
第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位
応援頂きありがとうございました!
異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界
主人公のゴウは異世界転生した元冒険者
引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。
知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる