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第8話
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お婆さんは若い頃に結婚しましたが、子供が授かりませんでした。そのため、いつまで経っても孫の顔を拝むことができずにいるのです。
そのことに寂しさを感じていた頃、知り合いの男性から告白されました。最初は戸惑いましたが、次第に惹かれていき最終的には結婚することになりました。
ところが結婚して間もなくして夫が急死してしまったのです。原因は脳卒中でした。幸いにも一命を取り留めたものの、後遺症のせいで半身不随になってしまい、自力で生活することが不可能になってしまいました。
それでも何とかリハビリを続けていった結果、少しずつではありますが回復の兆しが見え始めてきました。
そんなある日のことです。なんと歩けるようになったではありませんか! これには本人も驚きを隠せません。
さらに数日後には杖なしで歩けるようになり、とうとう退院する日がやってきたのです。
病院を出ると真っ先に夫の元へ向かいます。そしてこれまでのことを詫びつつ、これからは二人で力を合わせて生きていこうと決意を告げました。夫は笑って許してくれたので、ほっと胸を撫で下ろしました。
こうして夫婦としての新たな一歩を踏み出したのですが、その後も順調に過ごしており、幸せに暮らしているそうです。めでたし、めでたし。
あるところに仲の良い老夫婦が住んでいました。二人とも共に六十を過ぎており、足腰も弱っていましたが、それでも元気に暮らしていました。
ある日のこと、いつものように散歩をしていると、道端に子猫が捨てられているのを見つけたのです。
二匹いて、どちらも痩せ細った状態でした。このまま放っておけば死んでしまうかもしれないと考えたお爺さんは、意を決して抱きかかえて連れて帰ることにしました。
家に着くと早速ミルクを与えてみましたが、あまり飲んでくれません。それどころか吐き戻してしまう始末です。
困り果てていると、そこへおばあさんが現れました。事情を話すとお婆さんも手伝ってくれることになり、三人で懸命に世話をします。
すると、徐々に元気になっていったのか、だんだんと飲む量も増えてきました。今ではしっかりとご飯を食べられるくらいにまで回復したのです。
その姿を見ているだけで心が癒されます。それからというもの毎日のように様子を見に行くようになりました。もちろん他の猫たちも一緒です。
どの子も可愛いですが、やはりこの子が一番ですね。そんなことを話していると、不意にこんなことを言われました。
「この子はメスですよ」
それを聞いて驚いたものの、言われてみれば確かにそう見えなくもないと思いました。そこで試しに聞いてみたところ、どうやら当たりだったみたいです。
というのも、お腹のところに小さい膨らみがあるのが見えたからです。それを確認したところで性別が判明しました。そして名前を付けようと考え始めます。
どんな名前がいいか悩んでいると、急に頭の中に閃くものがあったのです。それは昔飼っていた愛犬の名前でした。まさか同じ名前をつけるわけにはいかないので、少し考えた後で別のものにすることにしました。
その結果、『ポチ』という名前に決めたのですが、これはどうでしょうか? すると反応があったので気に入ってくれたようです。なので正式に決定となりました。
こうして我が家の一員となったわけですが、しばらくの間は慣れない環境のせいか落ち着かない様子でしたが、数日経つ頃にはすっかり慣れてリラックスできるようになっていたので安心しました。
その日の夜、みんなで一緒にお風呂に入ることにしました。初めは怖がっている様子だったのですが、優しく撫でてあげることで警戒心を解いていきました。
それからゆっくりとお湯に浸かって温まると、気持ちよさそうにしていましたよ。その様子を見ていると、なんだかこっちまで幸せな気分になれますね。
やがて上がると、体を拭いてあげてドライヤーで乾かしてあげました。その後は寝床を用意してあげたのですが、なかなか寝付こうとしません。仕方がないので子守唄を歌いながら寝かせてあげました。
しばらくすると寝息が聞こえてきたので、そのままそっとしておくことにします。
次の日になると元気を取り戻したみたいでしたので、ご飯を与えると美味しそうに食べてくれました。その様子を見ていて思わず笑みが溢れてしまいましたね。それからというもの毎日楽しく過ごしていましたが、あることをきっかけに状況が一変することになるとは思いもしませんでした……
そのことに寂しさを感じていた頃、知り合いの男性から告白されました。最初は戸惑いましたが、次第に惹かれていき最終的には結婚することになりました。
ところが結婚して間もなくして夫が急死してしまったのです。原因は脳卒中でした。幸いにも一命を取り留めたものの、後遺症のせいで半身不随になってしまい、自力で生活することが不可能になってしまいました。
それでも何とかリハビリを続けていった結果、少しずつではありますが回復の兆しが見え始めてきました。
そんなある日のことです。なんと歩けるようになったではありませんか! これには本人も驚きを隠せません。
さらに数日後には杖なしで歩けるようになり、とうとう退院する日がやってきたのです。
病院を出ると真っ先に夫の元へ向かいます。そしてこれまでのことを詫びつつ、これからは二人で力を合わせて生きていこうと決意を告げました。夫は笑って許してくれたので、ほっと胸を撫で下ろしました。
こうして夫婦としての新たな一歩を踏み出したのですが、その後も順調に過ごしており、幸せに暮らしているそうです。めでたし、めでたし。
あるところに仲の良い老夫婦が住んでいました。二人とも共に六十を過ぎており、足腰も弱っていましたが、それでも元気に暮らしていました。
ある日のこと、いつものように散歩をしていると、道端に子猫が捨てられているのを見つけたのです。
二匹いて、どちらも痩せ細った状態でした。このまま放っておけば死んでしまうかもしれないと考えたお爺さんは、意を決して抱きかかえて連れて帰ることにしました。
家に着くと早速ミルクを与えてみましたが、あまり飲んでくれません。それどころか吐き戻してしまう始末です。
困り果てていると、そこへおばあさんが現れました。事情を話すとお婆さんも手伝ってくれることになり、三人で懸命に世話をします。
すると、徐々に元気になっていったのか、だんだんと飲む量も増えてきました。今ではしっかりとご飯を食べられるくらいにまで回復したのです。
その姿を見ているだけで心が癒されます。それからというもの毎日のように様子を見に行くようになりました。もちろん他の猫たちも一緒です。
どの子も可愛いですが、やはりこの子が一番ですね。そんなことを話していると、不意にこんなことを言われました。
「この子はメスですよ」
それを聞いて驚いたものの、言われてみれば確かにそう見えなくもないと思いました。そこで試しに聞いてみたところ、どうやら当たりだったみたいです。
というのも、お腹のところに小さい膨らみがあるのが見えたからです。それを確認したところで性別が判明しました。そして名前を付けようと考え始めます。
どんな名前がいいか悩んでいると、急に頭の中に閃くものがあったのです。それは昔飼っていた愛犬の名前でした。まさか同じ名前をつけるわけにはいかないので、少し考えた後で別のものにすることにしました。
その結果、『ポチ』という名前に決めたのですが、これはどうでしょうか? すると反応があったので気に入ってくれたようです。なので正式に決定となりました。
こうして我が家の一員となったわけですが、しばらくの間は慣れない環境のせいか落ち着かない様子でしたが、数日経つ頃にはすっかり慣れてリラックスできるようになっていたので安心しました。
その日の夜、みんなで一緒にお風呂に入ることにしました。初めは怖がっている様子だったのですが、優しく撫でてあげることで警戒心を解いていきました。
それからゆっくりとお湯に浸かって温まると、気持ちよさそうにしていましたよ。その様子を見ていると、なんだかこっちまで幸せな気分になれますね。
やがて上がると、体を拭いてあげてドライヤーで乾かしてあげました。その後は寝床を用意してあげたのですが、なかなか寝付こうとしません。仕方がないので子守唄を歌いながら寝かせてあげました。
しばらくすると寝息が聞こえてきたので、そのままそっとしておくことにします。
次の日になると元気を取り戻したみたいでしたので、ご飯を与えると美味しそうに食べてくれました。その様子を見ていて思わず笑みが溢れてしまいましたね。それからというもの毎日楽しく過ごしていましたが、あることをきっかけに状況が一変することになるとは思いもしませんでした……
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