最強お嬢様、王族転生!面倒事は即回避!自由気ままに爆走しますけど何か?

幸之丞

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第36話

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第36話 ジェットコースター?のような心の動き


「エリーゼ!」

「?? !!」

わたしは、軍隊のように一列に並ぶ精霊と妖精と冷や汗を流す使用人の変化に気付き、「え?」と呟きシュターナを見つめました。

「エリーゼ。妹に『ねぇね』と呼ばれて舞い上がるのは、エルーフェとバーレットの親馬鹿夫婦と変わらないな」

「ミヅハノさま?」

「やっと気付きおったか。其方一人に話しかけたが全く反応がなかったので、精霊にも、そこにおる女子(おなご)にも聞こえるようによびかけたぞ」

「ちぇっ シュターナじゃなかったのね。 残念」

な、なんと! わたしの名前を呼んでいたのは、シュターナじゃなくて、ミヅハノさまだったのです。
そうですよね。覚醒する前のわたしも同い年のブレンも舌っ足らずの台詞で、漢字さえも使われていないのですから、エリーゼと発音できないですよね…
「えりーじぇ」と何処かの外国人みたいな発音になりますよね
お母さまに続き今度はわたしのお顔が食べ頃のトマトの色になっているでしょう。
(あ~あ。恥ずかしい)
「そ、それは失礼いたしました。淑女として恥ずかしいくらい気持ちが高揚してしまいました」

「エリーゼよ。落ち込んだり、舞い上がったり、舌打ちしたりと気持ちが降ったり登ったりして忙しいところ悪いのだが、ノーフォーク農業の他に考えがあるようだが、教えてくれぬか?」

「米の栽培方法を、農作地に直接蒔く乾田直播から、農作地に水を張る水稲に変更したいと思っています」
「ほう。気温低下の対策と連作障害対策だな?」

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
お父さまが、『最近気温が下がっているようだ』と言っていました。そこで、わたしは、元々お米が栽培されている地域の気候は、亜熱帯だったのではないかと考えました。
大地を照らす神がいなくなったことで、一番近くの恒星から受けるエネルギーが減って気温の低下に繋がったのではないか? と思いついたのです。
もしかしたら、ミヅハノさまが暴れたときに、この星の自転軸の傾斜が変わって、温度変化して段々と寒く…… いいえ、二柱の神さまが違うところに行ってしまったからよね。
 お米がよく育つ気候でないならば、それに近づけるしかないのよね。
亜熱帯は、一年を通して温暖、温帯は四季があるって中学で習った覚えがあるわ。つまり、田植え時期の気温が適正温度じゃないのが問題なのよね。きっと……
 春先から梅雨に入るとまでは、気温の変化が激しくて寒いときが問題と思うのよね。
冷害って、稲の花が育たないまま受粉の時期になってしまう場合、ただ単に通年より気温が低いときの二つがあるのよね。
寒暖差といえば、昼と夜もあるわよね。
水は温度変化が空気より少ないから夜の温度の低さに対応できるわよね。
――ってよく考えるとこれって陽菜のときのファミレスの店長が語っていたことじゃない! 新鮮野菜を貰うためにうんちくに付き合ってよかったわ。
(ん? ちょっとまって)

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

「ミヅハノさま。水稲栽培のいいところを知っておられるのに、何故にお婆さまにお知らせしなかったのですか?」

「我が、作物に関することを啓示する事は難しいのだ。我は豊穣の神ではないからだ。それに何よりも我や精霊に頼らず、人間が試行錯誤して現状を変えて欲しい」

(すごく便利な、魔法。いいえこの地では精霊と妖精に代わりに魔法を掛けてもらう召喚魔法があるから、人間はそれに頼ってしまうわよね。
だって楽をしたいと思うのが人間だもの)

「エリーゼ、我はずっと其方のような考えを持つモノを待望んでいたのだ。
人間は『楽』をしたいと考える。妖精は『楽しい』事をしたいと考える。
我々神が存在するところは『楽園』と人間が呼ぶ。
だが、楽園とは、つまり安息の地。それは結局のところ努力が必要なのだ」

「ミヅハノさま。わたしの心の中で思ったことを読みとらないでください。
しかも、ミヅハノさまが言いたいことがわかりません」

「簡単に言うと、自分で考えて、汗水流して体を動かして色々と試して欲しかったと言うことぞ」

「楽は○○△□○ とかのところがわからなかったのですが…… 」

「言ってみたかっただけだ!」

ズッコー!

精霊や妖精だけでなく、シュターナもシュターナを抱っこしている使用人さんもずっこけています。
(シュターナを落とさないでもね)
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