37 / 96
第36話
しおりを挟む
第36話 ジェットコースター?のような心の動き
「エリーゼ!」
「?? !!」
わたしは、軍隊のように一列に並ぶ精霊と妖精と冷や汗を流す使用人の変化に気付き、「え?」と呟きシュターナを見つめました。
「エリーゼ。妹に『ねぇね』と呼ばれて舞い上がるのは、エルーフェとバーレットの親馬鹿夫婦と変わらないな」
「ミヅハノさま?」
「やっと気付きおったか。其方一人に話しかけたが全く反応がなかったので、精霊にも、そこにおる女子(おなご)にも聞こえるようによびかけたぞ」
「ちぇっ シュターナじゃなかったのね。 残念」
な、なんと! わたしの名前を呼んでいたのは、シュターナじゃなくて、ミヅハノさまだったのです。
そうですよね。覚醒する前のわたしも同い年のブレンも舌っ足らずの台詞で、漢字さえも使われていないのですから、エリーゼと発音できないですよね…
「えりーじぇ」と何処かの外国人みたいな発音になりますよね
お母さまに続き今度はわたしのお顔が食べ頃のトマトの色になっているでしょう。
(あ~あ。恥ずかしい)
「そ、それは失礼いたしました。淑女として恥ずかしいくらい気持ちが高揚してしまいました」
「エリーゼよ。落ち込んだり、舞い上がったり、舌打ちしたりと気持ちが降ったり登ったりして忙しいところ悪いのだが、ノーフォーク農業の他に考えがあるようだが、教えてくれぬか?」
「米の栽培方法を、農作地に直接蒔く乾田直播から、農作地に水を張る水稲に変更したいと思っています」
「ほう。気温低下の対策と連作障害対策だな?」
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
お父さまが、『最近気温が下がっているようだ』と言っていました。そこで、わたしは、元々お米が栽培されている地域の気候は、亜熱帯だったのではないかと考えました。
大地を照らす神がいなくなったことで、一番近くの恒星から受けるエネルギーが減って気温の低下に繋がったのではないか? と思いついたのです。
もしかしたら、ミヅハノさまが暴れたときに、この星の自転軸の傾斜が変わって、温度変化して段々と寒く…… いいえ、二柱の神さまが違うところに行ってしまったからよね。
お米がよく育つ気候でないならば、それに近づけるしかないのよね。
亜熱帯は、一年を通して温暖、温帯は四季があるって中学で習った覚えがあるわ。つまり、田植え時期の気温が適正温度じゃないのが問題なのよね。きっと……
春先から梅雨に入るとまでは、気温の変化が激しくて寒いときが問題と思うのよね。
冷害って、稲の花が育たないまま受粉の時期になってしまう場合、ただ単に通年より気温が低いときの二つがあるのよね。
寒暖差といえば、昼と夜もあるわよね。
水は温度変化が空気より少ないから夜の温度の低さに対応できるわよね。
――ってよく考えるとこれって陽菜のときのファミレスの店長が語っていたことじゃない! 新鮮野菜を貰うためにうんちくに付き合ってよかったわ。
(ん? ちょっとまって)
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
「ミヅハノさま。水稲栽培のいいところを知っておられるのに、何故にお婆さまにお知らせしなかったのですか?」
「我が、作物に関することを啓示する事は難しいのだ。我は豊穣の神ではないからだ。それに何よりも我や精霊に頼らず、人間が試行錯誤して現状を変えて欲しい」
(すごく便利な、魔法。いいえこの地では精霊と妖精に代わりに魔法を掛けてもらう召喚魔法があるから、人間はそれに頼ってしまうわよね。
だって楽をしたいと思うのが人間だもの)
「エリーゼ、我はずっと其方のような考えを持つモノを待望んでいたのだ。
人間は『楽』をしたいと考える。妖精は『楽しい』事をしたいと考える。
我々神が存在するところは『楽園』と人間が呼ぶ。
だが、楽園とは、つまり安息の地。それは結局のところ努力が必要なのだ」
「ミヅハノさま。わたしの心の中で思ったことを読みとらないでください。
しかも、ミヅハノさまが言いたいことがわかりません」
「簡単に言うと、自分で考えて、汗水流して体を動かして色々と試して欲しかったと言うことぞ」
「楽は○○△□○ とかのところがわからなかったのですが…… 」
「言ってみたかっただけだ!」
ズッコー!
精霊や妖精だけでなく、シュターナもシュターナを抱っこしている使用人さんもずっこけています。
(シュターナを落とさないでもね)
「エリーゼ!」
「?? !!」
わたしは、軍隊のように一列に並ぶ精霊と妖精と冷や汗を流す使用人の変化に気付き、「え?」と呟きシュターナを見つめました。
「エリーゼ。妹に『ねぇね』と呼ばれて舞い上がるのは、エルーフェとバーレットの親馬鹿夫婦と変わらないな」
「ミヅハノさま?」
「やっと気付きおったか。其方一人に話しかけたが全く反応がなかったので、精霊にも、そこにおる女子(おなご)にも聞こえるようによびかけたぞ」
「ちぇっ シュターナじゃなかったのね。 残念」
な、なんと! わたしの名前を呼んでいたのは、シュターナじゃなくて、ミヅハノさまだったのです。
そうですよね。覚醒する前のわたしも同い年のブレンも舌っ足らずの台詞で、漢字さえも使われていないのですから、エリーゼと発音できないですよね…
「えりーじぇ」と何処かの外国人みたいな発音になりますよね
お母さまに続き今度はわたしのお顔が食べ頃のトマトの色になっているでしょう。
(あ~あ。恥ずかしい)
「そ、それは失礼いたしました。淑女として恥ずかしいくらい気持ちが高揚してしまいました」
「エリーゼよ。落ち込んだり、舞い上がったり、舌打ちしたりと気持ちが降ったり登ったりして忙しいところ悪いのだが、ノーフォーク農業の他に考えがあるようだが、教えてくれぬか?」
「米の栽培方法を、農作地に直接蒔く乾田直播から、農作地に水を張る水稲に変更したいと思っています」
「ほう。気温低下の対策と連作障害対策だな?」
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
お父さまが、『最近気温が下がっているようだ』と言っていました。そこで、わたしは、元々お米が栽培されている地域の気候は、亜熱帯だったのではないかと考えました。
大地を照らす神がいなくなったことで、一番近くの恒星から受けるエネルギーが減って気温の低下に繋がったのではないか? と思いついたのです。
もしかしたら、ミヅハノさまが暴れたときに、この星の自転軸の傾斜が変わって、温度変化して段々と寒く…… いいえ、二柱の神さまが違うところに行ってしまったからよね。
お米がよく育つ気候でないならば、それに近づけるしかないのよね。
亜熱帯は、一年を通して温暖、温帯は四季があるって中学で習った覚えがあるわ。つまり、田植え時期の気温が適正温度じゃないのが問題なのよね。きっと……
春先から梅雨に入るとまでは、気温の変化が激しくて寒いときが問題と思うのよね。
冷害って、稲の花が育たないまま受粉の時期になってしまう場合、ただ単に通年より気温が低いときの二つがあるのよね。
寒暖差といえば、昼と夜もあるわよね。
水は温度変化が空気より少ないから夜の温度の低さに対応できるわよね。
――ってよく考えるとこれって陽菜のときのファミレスの店長が語っていたことじゃない! 新鮮野菜を貰うためにうんちくに付き合ってよかったわ。
(ん? ちょっとまって)
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
「ミヅハノさま。水稲栽培のいいところを知っておられるのに、何故にお婆さまにお知らせしなかったのですか?」
「我が、作物に関することを啓示する事は難しいのだ。我は豊穣の神ではないからだ。それに何よりも我や精霊に頼らず、人間が試行錯誤して現状を変えて欲しい」
(すごく便利な、魔法。いいえこの地では精霊と妖精に代わりに魔法を掛けてもらう召喚魔法があるから、人間はそれに頼ってしまうわよね。
だって楽をしたいと思うのが人間だもの)
「エリーゼ、我はずっと其方のような考えを持つモノを待望んでいたのだ。
人間は『楽』をしたいと考える。妖精は『楽しい』事をしたいと考える。
我々神が存在するところは『楽園』と人間が呼ぶ。
だが、楽園とは、つまり安息の地。それは結局のところ努力が必要なのだ」
「ミヅハノさま。わたしの心の中で思ったことを読みとらないでください。
しかも、ミヅハノさまが言いたいことがわかりません」
「簡単に言うと、自分で考えて、汗水流して体を動かして色々と試して欲しかったと言うことぞ」
「楽は○○△□○ とかのところがわからなかったのですが…… 」
「言ってみたかっただけだ!」
ズッコー!
精霊や妖精だけでなく、シュターナもシュターナを抱っこしている使用人さんもずっこけています。
(シュターナを落とさないでもね)
51
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
公爵家の秘密の愛娘
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。
過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。
そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。
「パパ……私はあなたの娘です」
名乗り出るアンジェラ。
◇
アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。
この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。
初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。
母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞
🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞
🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇♀️
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
転生騎士団長の歩き方
Akila
ファンタジー
【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】
たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。
【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。
【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?
※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
異世界に来ちゃったよ!?
いがむり
ファンタジー
235番……それが彼女の名前。記憶喪失の17歳で沢山の子どもたちと共にファクトリーと呼ばれるところで楽しく暮らしていた。
しかし、現在森の中。
「とにきゃく、こころこぉ?」
から始まる異世界ストーリー 。
主人公は可愛いです!
もふもふだってあります!!
語彙力は………………無いかもしれない…。
とにかく、異世界ファンタジー開幕です!
※不定期投稿です…本当に。
※誤字・脱字があればお知らせ下さい
(※印は鬱表現ありです)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる