49 / 96
第48話
しおりを挟む
第48話 はじめますわよ
「エリーゼ。水龍を呼び出して、ものすごい剣ができたから、時間を進めるのさ」
月と歴の精霊ラミレスがわたしに一声かけるとあたり一面の“ぴかぴか”がなくなり、何モノかに心と体を支配されたフェールドお兄さまが視認できるようになりました。
(うわ~ 目が真っ赤であくどい顔しているわ。落ち着いてみると違う人だとわかるわね)
まじまじとフェールドお兄さまを見ていると、彼の目は目玉が飛び出るのではないかと思うほど飛び出ています。
「うわ~。 なさけないお顔」
ビックと肩を揺らしたフェールドお兄さまは、一瞬驚いた顔をしています。
「な、なんだとお前こそ… いや美幼女だな」
そんな言葉が出てきたフェールドお兄さま… 今からは偽兄さまと呼びましょう。偽兄さまはわたしの顔を見た後、視線が再びフツミタマ剣に移ったのがわかりました。
邪魔して木刀を取らせないようにしたのに、気づけば真剣を構えているのですものね。そりゃ~驚くわ
カチャ
わたしは剣をしっかりと握りました。
「さあ、偽兄さま。試合はじめますわよ!」
キランっとウィンクしてキメ顔を作りました。
「破―(はー)!」
ヒューン! ピタ!
わたしはフツミタマ剣を振り下ろし、偽兄さまの鼻先でピタリと止めました。
「一回目ですわ。その真剣で攻撃してもいいですわよ」
「くそあま~!」
ただでさえ真っ赤なおめめの偽兄さまは、顔全体を実ったトマトのようになりました。
(まるで小さな赤鬼ね。豆をまいたら逃げるかしら?)
ビューン!
スカッ!
思いっきり振られた刀をサクッと避けました。
ヒューン! ピタ!
わたしは、偽お兄さまの目の前で振り下ろしたフツミタマ剣をピッタッっと止めました。
「二回目ですわ。これで二回貴方はわたしに斬られたのよ」
わたしは偽お兄さまを煽ります。
近くにいるブレンは、ガタガタと震え、精霊と妖精はキャッキャウフフと騒ぎくるくると回り、ビュンビュンとあちらこちらに飛んでいます。舞踏会ですか精霊達。
怖がる人間と喜ぶ精霊と妖精。この反応の違いは明らかです。
「うぉおおおおおおお!!!」
スッカ!
叫び声をあげて刀を振る偽お兄さまでしたが、わたしはひょっこと避けました。
「その体を使ってわたしを攻撃しても、わたしを斬る事は出来ないわ」
「なに! ではこれでどうだ!」
偽お兄さまは、刀をものすごい速さで振り下ろしました。
(だから腕力で振っても、力が入って逆に遅くなるのよ。しかも激情しているから攻めが単調になっているのよね)
「この素人。その刀が泣くわ」
わたしは一度刀を躱し改めて構えました。
「エリーゼ。水龍を呼び出して、ものすごい剣ができたから、時間を進めるのさ」
月と歴の精霊ラミレスがわたしに一声かけるとあたり一面の“ぴかぴか”がなくなり、何モノかに心と体を支配されたフェールドお兄さまが視認できるようになりました。
(うわ~ 目が真っ赤であくどい顔しているわ。落ち着いてみると違う人だとわかるわね)
まじまじとフェールドお兄さまを見ていると、彼の目は目玉が飛び出るのではないかと思うほど飛び出ています。
「うわ~。 なさけないお顔」
ビックと肩を揺らしたフェールドお兄さまは、一瞬驚いた顔をしています。
「な、なんだとお前こそ… いや美幼女だな」
そんな言葉が出てきたフェールドお兄さま… 今からは偽兄さまと呼びましょう。偽兄さまはわたしの顔を見た後、視線が再びフツミタマ剣に移ったのがわかりました。
邪魔して木刀を取らせないようにしたのに、気づけば真剣を構えているのですものね。そりゃ~驚くわ
カチャ
わたしは剣をしっかりと握りました。
「さあ、偽兄さま。試合はじめますわよ!」
キランっとウィンクしてキメ顔を作りました。
「破―(はー)!」
ヒューン! ピタ!
わたしはフツミタマ剣を振り下ろし、偽兄さまの鼻先でピタリと止めました。
「一回目ですわ。その真剣で攻撃してもいいですわよ」
「くそあま~!」
ただでさえ真っ赤なおめめの偽兄さまは、顔全体を実ったトマトのようになりました。
(まるで小さな赤鬼ね。豆をまいたら逃げるかしら?)
ビューン!
スカッ!
思いっきり振られた刀をサクッと避けました。
ヒューン! ピタ!
わたしは、偽お兄さまの目の前で振り下ろしたフツミタマ剣をピッタッっと止めました。
「二回目ですわ。これで二回貴方はわたしに斬られたのよ」
わたしは偽お兄さまを煽ります。
近くにいるブレンは、ガタガタと震え、精霊と妖精はキャッキャウフフと騒ぎくるくると回り、ビュンビュンとあちらこちらに飛んでいます。舞踏会ですか精霊達。
怖がる人間と喜ぶ精霊と妖精。この反応の違いは明らかです。
「うぉおおおおおおお!!!」
スッカ!
叫び声をあげて刀を振る偽お兄さまでしたが、わたしはひょっこと避けました。
「その体を使ってわたしを攻撃しても、わたしを斬る事は出来ないわ」
「なに! ではこれでどうだ!」
偽お兄さまは、刀をものすごい速さで振り下ろしました。
(だから腕力で振っても、力が入って逆に遅くなるのよ。しかも激情しているから攻めが単調になっているのよね)
「この素人。その刀が泣くわ」
わたしは一度刀を躱し改めて構えました。
49
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
公爵家の秘密の愛娘
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。
過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。
そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。
「パパ……私はあなたの娘です」
名乗り出るアンジェラ。
◇
アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。
この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。
初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。
母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞
🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞
🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇♀️
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
転生騎士団長の歩き方
Akila
ファンタジー
【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】
たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。
【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。
【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?
※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
異世界に来ちゃったよ!?
いがむり
ファンタジー
235番……それが彼女の名前。記憶喪失の17歳で沢山の子どもたちと共にファクトリーと呼ばれるところで楽しく暮らしていた。
しかし、現在森の中。
「とにきゃく、こころこぉ?」
から始まる異世界ストーリー 。
主人公は可愛いです!
もふもふだってあります!!
語彙力は………………無いかもしれない…。
とにかく、異世界ファンタジー開幕です!
※不定期投稿です…本当に。
※誤字・脱字があればお知らせ下さい
(※印は鬱表現ありです)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる