聖女の紋章 転生?少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です!

幸之丞

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「それでは、授業をはじめる前にプリントを配ります」

先生達は、ガリ版印刷(謄写版)した、プリントを配りました。
ガリ版は、ロウの作り方がわからなかったので、《インク弾け》と念じたら出来ました。
(魔法って便利です! テヘ)

因みに今年は、ガリ版印刷したプリントを使って勉強するようになりました。
(最初は先生が大きな紙に文字を書いてそれをみんな書き写していた)
今プリントで配っている物を活版印刷して来年は教科書を作って児童や生徒に渡す予定とワーリン校長とお母様が言ってました。

「「紙に文字が印刷されている!!!」」

リーサお姉様、メリアと私たちの隣に何故か座っている、フリード殿下とバルデス殿下がプリントをみて大きな声をあげています。
(席についてからチラチラとこちらを見ていたお二人ですがこの後、算術の授業が終わるまでこちらを見ることはなくなりました)

「これは、エルーシアの魔法を使った紙に、鉄で作ったペンで文字を彫り込み、インクをローラーで伸ばして印刷をした紙です。これを私たちはプリントと呼んでいます」
と王子二人のエスコート役のライナー兄様が説明をしました。
因みに今は、算術の授業で、足し算の勉強です。
みんなに配られたプリントは、練習問題です。

「では、みんなに配られたかな?後ろの人プリント届きましたか?」

「「「 は~い!!! 」」」

「今日の授業は、足し算の練習問題です。わからないところがある人は手をあげて先生達に教えてください。ヒントを与えます。
では、始めてください」

児童達は一斉に問題を解きはじめました。

「ライナー君。直接この紙に答えを書いて良いのか?」

フリード殿下はライナー兄様に聞きました。

「はい。渡された紙に答えを直接書いてください。後で答え合わせがありますので自分で採点をします」

「ほ 本当に書いても良いのですか?紙は貴重品ではないですか?」

バルデス殿下の質問にライナー兄様は

「はい。大丈夫でございます。この領地では紙を多く造っています。そしてなんとこの領地ではお手洗いでも使い捨ての紙を使っていますので、遠慮無くお使いください。
僕もトイレにも紙を使っているのには驚きました!」

そんなライナー兄様の説明があり、殿下二人は早速問題を解きはじめました。

リーサお姉様とメリアと私は、その話を聞きながら問題を解いていましたが、もう終わってしまいました。

二桁と一桁の足し算の問題ですが、さすがに元高校生の私には片手間です。
こそこそと小さな声で3人で王子2人のことを話していましたが、すぐに、ここに通っている児童全員が問題を解き終わり後は殿下二人が問題を解き終わるのを待っているだけです。

そして

「先生、終わりました」

ライナー兄様が、殿下二人が解き終わったのを確認して声を出しました。

「はい。みんな終わったようなので、答え合わせをいたしましょう」

先生が、児童達を次々に指名しています。当てられた児童は、自分の出した答えを読み上げています。
先生に指名されて応えた答えが全てあっていることに王子2人は絶句しています。
そして授業が終わった後、王子2人は
「「一般の子供も、こんなに算術が出来るとは・・・ 王都ではぜったいかんがえられない・・・」」
と声をあげています。


そして、授業が終わり給食の時間です。
給食は、全生徒、教師達一緒の内容です。
今日の献立は、シチューとパン コートレット(カツレツ)野菜サラダに牛乳です。
王子2人は、ライナー兄様のエスコートで、トレーを手に取り、みんなと一緒にならんで順番に食べ物をもらってトレーに乗せています。
お二人は「おおお!」とか「すげー」とか言っていました。

そしてその3人は、私たち(いつもの女子3人)の座っているテーブルに近づいてきました。
「エルーシアちゃん、3人ともここに座ってもいいかな?」

「「「ええどうぞ」」」

私たちは声を揃えて答えました。

王子2人を見てみると何故か、顔を真っ赤にして、体を硬くしているのがわかります。
(王族でも体を硬くして緊張することはあるのですね?
でも何故緊張しているのでしょう)

と私が考えていると

「「女神様と一緒に食事・・・」」

王子二人は声を合わせて何かを呟きましたが、私には聞こえませんでした。

そして私たちは、フレイヤ様(女神様)に感謝してお食事を頂きました。

今晩、バーベキューするみたいだけど、オーク肉あるのかしら?
私の気持ちはすでに夕食に行っていました。





食いしん坊じゃないもん!
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