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現レシ闇ノ瘴気
虚無王《ヴァニティ・クラウン》
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「…それで、あの状態を維持出来るのはどの位なのですか?」
「昔は推定15分と言ったところでした。今はどうかは私にも分かりかねますが…」
「それじゃぁあれを倒す前に解けたら…」
「…終わりでしょうね」
分かりきった返答だったが、あえて更に質問を重ねる。
「それで、学園長は倒せるのでしょうか?」
「…五分五分、もしくは厳しくなるでしょうね」
「そんな…」
「聖なる神光よ、目に映る敵を、滅する聖剣の雨と化せ!」
『ブフォァ…何だこの力は…』
学園長が放つ光剣の雨は確実に敵の体を豆腐の様に容易く斬り刻んでいった。
「これは…大切なものを守り抜く、意志の力です!皆さん、確かに力は及ばなかったかもしれません。心が折れそうになむたかもしれません。ですが、そんな中でもよく持ち堪えてくれました。そんな君たちに…この言葉を送ります…」
少し息を吸い、改まったように口を開く。
『私たちは、一人で戦っている訳ではありません。誰かを傷付ける為に戦っているのではありません。私たちは…明日も笑顔で日々を送るために戦っているんです!』
「ウッ…学園長………!」
深く傷つき、地面に這い蹲っている者たちにとってその言葉は一つの希望を齎した。
(そうだ…俺たちは、明日も皆で…)(私たちは、明日も…笑顔で…日々を…)
『我が…負けるだと…そんなこと…認めるかぁぁぁぁ!』
『これで終わりよ!『希望を翳す神光よ、深き闇を浄化する…閃光となれ!』
その神々しき閃光に飲まれ、深淵王は姿を消した。
『…よっしゃぁぁぁぁ!』
「ハァ………ハァ………終わっ…た…のね…」
敵が姿を消したことを確認すると共に、転輪状態が解除されその場に倒れ込んだ。
「学園長!」
「……一時はどうなることかと思ったけど、何とか倒せた様ね…」
「はいっ!ゆっくり休んでください」
レセリアがそう言うと学園長を抱いて医務室へと向かった。
「にしてもあんな隠し玉あったとはな…それに対して俺らは手も足も出なかった…まだまだな…」
「いや、僕らがこうして生き延びていることが重要だ。もしあの人が来る前に死んでたらこの街は終わっていた…足止めが出来ただけでも今は良かったと僕らは思うよ」
「…そうだな、生きてることが1番の幸いだよな…」
バレルがエレメント・スリーの意見を聞いてそう思い直していたたが、そんな彼に再び衝撃が走った。
「…おいおい…流石にそりゃねぇだろ…」
消えたはずの深淵王は姿を変え、更には巨大になって再びこの地に戻ってきてしまった。
「何で…あの攻撃を喰らって無事なわけないのに…」
『その通り、我は本来死んでいた…だが、我は光をも飲み込むことで生き延びるばかりか新たな境地…虚無へと到達した…。あの者には感謝の言葉しかない…』
「それじゃ、俺らが足止めしたのも…学園長の攻撃も、無駄だったってことか…」
『ああ。そんな貴殿らに敬意を払い、虚無の世界へと誘おう…』
終わった。もう何もかも終わってしまったとその場にいた誰もがそう思ったそのときだった。
「『冥府より降り立ちし者よ、目の前に映る者に、死を与えたまわん』」
その呪文と共に深淵王、だった者の体を真っ二つに切り裂いた。当然かの様にすぐに元に戻ってしまったが。
『…何だ、あの呪文は…我が知らない詠唱だった…』
「皆さん!大丈夫ですか!?」
「…相変わらず、お前は想定外を引き起こしてくれるなぁ…」
「えぇ、まさかあんな代物を隠していたとは…」
『…何者だ?我が知らぬ魔術などありえん…』
注目の的になっているのはもう空気からして察しているので気にしせず、エレスはアレクトスのコックピットから出て真っ直ぐに目の前の敵に目を向けた。
『僕はエレス=ジェレノア…エレメント・サモナー《多属性召喚師》…あなたを冥府に送り返します』
「昔は推定15分と言ったところでした。今はどうかは私にも分かりかねますが…」
「それじゃぁあれを倒す前に解けたら…」
「…終わりでしょうね」
分かりきった返答だったが、あえて更に質問を重ねる。
「それで、学園長は倒せるのでしょうか?」
「…五分五分、もしくは厳しくなるでしょうね」
「そんな…」
「聖なる神光よ、目に映る敵を、滅する聖剣の雨と化せ!」
『ブフォァ…何だこの力は…』
学園長が放つ光剣の雨は確実に敵の体を豆腐の様に容易く斬り刻んでいった。
「これは…大切なものを守り抜く、意志の力です!皆さん、確かに力は及ばなかったかもしれません。心が折れそうになむたかもしれません。ですが、そんな中でもよく持ち堪えてくれました。そんな君たちに…この言葉を送ります…」
少し息を吸い、改まったように口を開く。
『私たちは、一人で戦っている訳ではありません。誰かを傷付ける為に戦っているのではありません。私たちは…明日も笑顔で日々を送るために戦っているんです!』
「ウッ…学園長………!」
深く傷つき、地面に這い蹲っている者たちにとってその言葉は一つの希望を齎した。
(そうだ…俺たちは、明日も皆で…)(私たちは、明日も…笑顔で…日々を…)
『我が…負けるだと…そんなこと…認めるかぁぁぁぁ!』
『これで終わりよ!『希望を翳す神光よ、深き闇を浄化する…閃光となれ!』
その神々しき閃光に飲まれ、深淵王は姿を消した。
『…よっしゃぁぁぁぁ!』
「ハァ………ハァ………終わっ…た…のね…」
敵が姿を消したことを確認すると共に、転輪状態が解除されその場に倒れ込んだ。
「学園長!」
「……一時はどうなることかと思ったけど、何とか倒せた様ね…」
「はいっ!ゆっくり休んでください」
レセリアがそう言うと学園長を抱いて医務室へと向かった。
「にしてもあんな隠し玉あったとはな…それに対して俺らは手も足も出なかった…まだまだな…」
「いや、僕らがこうして生き延びていることが重要だ。もしあの人が来る前に死んでたらこの街は終わっていた…足止めが出来ただけでも今は良かったと僕らは思うよ」
「…そうだな、生きてることが1番の幸いだよな…」
バレルがエレメント・スリーの意見を聞いてそう思い直していたたが、そんな彼に再び衝撃が走った。
「…おいおい…流石にそりゃねぇだろ…」
消えたはずの深淵王は姿を変え、更には巨大になって再びこの地に戻ってきてしまった。
「何で…あの攻撃を喰らって無事なわけないのに…」
『その通り、我は本来死んでいた…だが、我は光をも飲み込むことで生き延びるばかりか新たな境地…虚無へと到達した…。あの者には感謝の言葉しかない…』
「それじゃ、俺らが足止めしたのも…学園長の攻撃も、無駄だったってことか…」
『ああ。そんな貴殿らに敬意を払い、虚無の世界へと誘おう…』
終わった。もう何もかも終わってしまったとその場にいた誰もがそう思ったそのときだった。
「『冥府より降り立ちし者よ、目の前に映る者に、死を与えたまわん』」
その呪文と共に深淵王、だった者の体を真っ二つに切り裂いた。当然かの様にすぐに元に戻ってしまったが。
『…何だ、あの呪文は…我が知らない詠唱だった…』
「皆さん!大丈夫ですか!?」
「…相変わらず、お前は想定外を引き起こしてくれるなぁ…」
「えぇ、まさかあんな代物を隠していたとは…」
『…何者だ?我が知らぬ魔術などありえん…』
注目の的になっているのはもう空気からして察しているので気にしせず、エレスはアレクトスのコックピットから出て真っ直ぐに目の前の敵に目を向けた。
『僕はエレス=ジェレノア…エレメント・サモナー《多属性召喚師》…あなたを冥府に送り返します』
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