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(15)2つの力入家の能力

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俺は地面を蹴る。


ドン!!


剣……


タッタッタッタッタッタッタッ!


あたりは光り輝き、俺は走る。


シュンッ!
俺はツーの背後に周り
「うぉぉぉぉおおおおお!」
剣を振る。


ドン!

しかしツーに腕で防がれ、振り飛ばされる。


ヒューンッ!ドン!!!


「グォッはぁはぁはぁはぁはぁはぁ…」


やばい…肋(あばら)が…



ドン!!地面を蹴り、
黒と白もツーに向かい左右から攻撃を叩き込む。

「まだ挑むとは…ハハッ!」


「………」


ヒューンッ!ドンッ!!!

「グッ!…2倍にしたというわけか。」
ツーは地面に吹き飛ばされ、つぶやく。


俺は意識が朦朧(もうろう)とする中、黒さんと白さんを見る…


黒さんと白さんの周りの地面は割れ、陽炎(かげろう)のように地面、空気、がゆらめいている。


「白…お互いの能力が相手に効果をもたらすのは約5分だ。決めるぞ…」

「あぁ、行くぞ黒…」

ドン!!!!
黒と白は地面を蹴る。


「力を2倍にした所でなにができる!」
ツーは地面から石の塊を作り、黒と白へ向けて飛ばす。


しかし黒と白がツーに向かって走りながら片腕を体の前で振る…
その瞬間全ての石の塊は砕かれ、ツーの左右から黒と白が攻撃を叩き込む!

ドンッ!!!ドンッ!ドン、ドン…


ツーは両腕で防御するが、吹っ飛ばされ地面に転がる。

「力入家…ここまでとは。」
ツーはゆっくり立ち上がる。

シュンッ!その瞬間黒はツーの間合いに入り、回り後ろ蹴りを繰り出す。

「グフッ!」
ツーはうずくまる。

そしてツーの背後に回った白が蹴りを叩き込む。

ヒューンッ!ドン!!

ツーは吹っ飛び、建物の壁に強打する。


「グッ!…やるねぇ…ハハッ!」
ドン!!
ツーは黒と白に向かって突っ込む。

パンッ!!ツーの拳を黒が受け止める。

グググッググググッググ…
そのままお互い力で押す。

そして黒が蹴りをツーの腹部に叩き込む。


ヒューンッ!ドン!!

ツーは地面に飛ばされ強打するがすぐに黒に突っ込む。

しかし途中、白がツーの横側から蹴りを繰り出す。

ツーはそれを避け、黒に突っ込む。

ドンッ!!


ドンッ!ドンッ!ドンッ!!

グッググググッグググッグググ…

ツーと黒、お互いに攻撃を繰り出すが、どれも命中しない。



もうその時には黒と白のお互い相手に効果をもたらす能力は消え、自分の力入家の力しか身体には存在していない様子。



「もう効果が切れたようだな!ハハッ!」

ツーは黒の腹部に右拳を叩き込み、その後背後から突っ込んでくる白の腹部には回り後ろ蹴りをぶち込む!

「グッ!!」   「グワッ!!」

黒も白も地面に転がりる。


しかし次の瞬間…




ヒューンッ!!!ドンッ!!







壁に吹っ飛ばされ強打したのはツーだった。


「グッ!…なんだと。」
ツーは立てず、ボロボロの壁に背中を支えられながら言う。


「残念だったな。」
黒はわざと一度力を使わず、ツーが油断した隙を狙って右拳を思いっきりぶち込んだ。


「もう終わりだ。」
白がそう言い空中に飛び、ツー目掛けて右拳を繰り出す。



しかし、その右拳はツーには届かず白の横側から地面が棒状に上がり、白の横腹に命中する。

ドンッ!!ドンッ!ドン!ドン…

白は地面に転がり、意識を失う。

「グッ…白さん…」
俺は目の前の光景に困惑する。


「白!!」
黒が叫び、ある方向を見る。


俺もその視線をなぞって見る。


そこには一つの人影。


しかしあまりに遠くてよく見えない。

ゴロゴロ…ガンッ!!!!!!




その瞬間、

俺たちの周りには雷が落ち…













目覚めた時には、神社の中だった。

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