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学院と呪い
学院生活2
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その後、頭と体を洗い終わった僕は浴室から出て、濡れた髪のまま制服を着て、部屋から出た。
ある程度タオルドライはしていたが、拭ききれなかった雫がポタポタと落ちる。
だけど自分のことに無頓着な僕はそれ程気にする事はなく、早朝のため人気のない寮の廊下を一人で歩いていた。
なぜこんな時間に部屋から出たのか、それは何となく寮の周りを散歩してみようと思ったからだ。
まだ寝静まっている、誰かに会うことがないこの時間だからこそ良いのだ。
先程まで憂鬱だった気分が、少しだけ上がった。
寮の玄関に着き、歩くスピードを緩めることはなくそのまま外へ出る。
うっすらと明るい青い空、どこからか鳥の鳴き声が聞こえてくる爽やかな朝だ。
こんなに清々しい気分になったのはいつぶりだろうかと思いながら、僕は鼻歌を歌いながら足取り軽く歩いていた。
「こんな朝早くからご機嫌だな、ネフィル」
急に後ろから声を掛けられた。
僕は驚いてバッと後ろを振り返った。
「よう、久しぶりだな」
「............(誰だ?このイケメン達は)」
振り返って見るとそこには男が二人、こちらを見ていた。
一人は陽の光でキラキラと輝いている白金の顎まで伸びている髪を風で靡かせ、瞳もまた、陽の光でキラキラとたまに虹色にも見えるなんとも幻想的な色をしていた。
スラッと身長も高く、190cmはあるんじゃないか?と思った。
こっちの男が声を掛けてきたらしく、僕に向かって笑顔で手を挙げていた......その笑顔が眩しすぎる。
そしてあと一人、手を挙げながらキラキラと輝いている男の斜め後ろに立っている男は冷ややかな目でこちらを見ていた。
オレンジがかった茶色の少しくせっ毛のある髪に、明るいオレンジの瞳を持っている犬っぽいイメージの男だった。
こっちの男もスラッとしており、手前の男よりは背は低いが、それでも僕よりは全然高い。
そんな手入れが行き届いている美貌の二人を見て、おそらく二人とも貴族だろうなと思った。
「ネフィル?どうした?せっかく久しぶりに会えたんだ、何か言ってくれ」
手前のキラキラした男がそう言いながら、整った眉を少しさげこちらへ近づいてきた。
「..........あ、と........誰、でしたっけ...?(やばい、こんな所で誰かに会うとは........つか、誰だこいつら、この世界はイケメンしかいないのか?髪の色で僕がネフィルだってバレたのは分かるけど、こいつらはほんとに...............って............あー、何か分かったか、も?やってしまったか.......?)」
初対面の得体の知れないイケメンが近づいてきたことに焦って、ついそんな言葉が口から出た。
しかし、すぐに後悔する。
僕に、いや、ネフィルに向かって久しぶりという人間は限られている。
僕は冷や汗がダラダラと背中をつたい始め少しずつ後ずさる。
「あ"?俺の事分かんねぇのか?長い間会ってなかったから、俺なんか覚えてねぇってか?」
僕の言葉を聞いて少しだけ目を見開いた、かと思うとすぐその後額に青筋を浮かべ、先程まで下がっていた眉を吊り上げ怒り出した。
ある程度タオルドライはしていたが、拭ききれなかった雫がポタポタと落ちる。
だけど自分のことに無頓着な僕はそれ程気にする事はなく、早朝のため人気のない寮の廊下を一人で歩いていた。
なぜこんな時間に部屋から出たのか、それは何となく寮の周りを散歩してみようと思ったからだ。
まだ寝静まっている、誰かに会うことがないこの時間だからこそ良いのだ。
先程まで憂鬱だった気分が、少しだけ上がった。
寮の玄関に着き、歩くスピードを緩めることはなくそのまま外へ出る。
うっすらと明るい青い空、どこからか鳥の鳴き声が聞こえてくる爽やかな朝だ。
こんなに清々しい気分になったのはいつぶりだろうかと思いながら、僕は鼻歌を歌いながら足取り軽く歩いていた。
「こんな朝早くからご機嫌だな、ネフィル」
急に後ろから声を掛けられた。
僕は驚いてバッと後ろを振り返った。
「よう、久しぶりだな」
「............(誰だ?このイケメン達は)」
振り返って見るとそこには男が二人、こちらを見ていた。
一人は陽の光でキラキラと輝いている白金の顎まで伸びている髪を風で靡かせ、瞳もまた、陽の光でキラキラとたまに虹色にも見えるなんとも幻想的な色をしていた。
スラッと身長も高く、190cmはあるんじゃないか?と思った。
こっちの男が声を掛けてきたらしく、僕に向かって笑顔で手を挙げていた......その笑顔が眩しすぎる。
そしてあと一人、手を挙げながらキラキラと輝いている男の斜め後ろに立っている男は冷ややかな目でこちらを見ていた。
オレンジがかった茶色の少しくせっ毛のある髪に、明るいオレンジの瞳を持っている犬っぽいイメージの男だった。
こっちの男もスラッとしており、手前の男よりは背は低いが、それでも僕よりは全然高い。
そんな手入れが行き届いている美貌の二人を見て、おそらく二人とも貴族だろうなと思った。
「ネフィル?どうした?せっかく久しぶりに会えたんだ、何か言ってくれ」
手前のキラキラした男がそう言いながら、整った眉を少しさげこちらへ近づいてきた。
「..........あ、と........誰、でしたっけ...?(やばい、こんな所で誰かに会うとは........つか、誰だこいつら、この世界はイケメンしかいないのか?髪の色で僕がネフィルだってバレたのは分かるけど、こいつらはほんとに...............って............あー、何か分かったか、も?やってしまったか.......?)」
初対面の得体の知れないイケメンが近づいてきたことに焦って、ついそんな言葉が口から出た。
しかし、すぐに後悔する。
僕に、いや、ネフィルに向かって久しぶりという人間は限られている。
僕は冷や汗がダラダラと背中をつたい始め少しずつ後ずさる。
「あ"?俺の事分かんねぇのか?長い間会ってなかったから、俺なんか覚えてねぇってか?」
僕の言葉を聞いて少しだけ目を見開いた、かと思うとすぐその後額に青筋を浮かべ、先程まで下がっていた眉を吊り上げ怒り出した。
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