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(3)リディアside
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…………。
予想以上に降る雨。
私達は軒下で雨宿りをしていた。
隣にいるヴァロンをチラッと見ると、私よりまだ少しだけ……。目線が下の彼。
……でも、その横顔はもう子供じゃない。
私の目にはもう、1人の男性にしか見えない。
狭い軒下。
すぐ隣にいるヴァロンの体温が伝わってきそうで、ドキドキした。
……ねぇ?
私、貴方を好きになっていい?
私は貴方よりだいぶ年上で、決して小さくて可愛い女の子じゃないけど……。
……好き、なのっ。
貴方に、甘えてみたい。
また、手を繋いでほしい。
いつか、私を抱き締めてほしい。
「……リディア、見ろよ。虹が出てる!」
心の中で乙女心を呟く私に、ヴァロンが空を指差して言う。
いつの間にか止んだ雨。
輝く空に架かった虹。
私の大好きな景色。
大好きな人と見上げる幸せ。
この先も、ずっとずっとヴァロンと見たいと思った。
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