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第20章(3)紫夕side
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マリィと和希の前でこれまでの全てを吐き出した俺は、その後コテージへ戻った。
一緒にここへ来たマリィは、テーブルの上に転がったビールの空き缶や流し台に溜まった食器。脱ぎ散らかしたのか、洗った洗濯物なのか分からない色んな場所に置いてある衣服などの散らかに怒りながらも……。片付けて、食事を作ってくれた。
久々に食べる、温かい食事。その料理は、雪の作った料理の味によく似ていた。
雪に料理を教えてくれたのはマリィだから、当然と言えば当然なのだが……。その味が、また俺の心を暖かく癒してくれた。
その後。
腹一杯になったら眠くなって、いつの間にか俺は寝ていた。
久々にぐっすりと眠って、気が付いたら深夜。
ベッドから起き上がって電気を点けて辺りを見渡すと、マリィの姿はコテージ内になかったが、片付けられて綺麗になったテーブルの上に置き手紙を見付けた。
『また明日来るわ』
その置き手紙に、俺は思わずフッと笑みを溢しながら「ありがとな」って、素直に呟いた。
……そして。
俺は心を決めて、斬月の元に歩みを進めた。
ここ数日、ずっとこのコテージの部屋の片隅に立て掛けたままにしていた相棒。その相棒に、俺は聞きたい事があったんだ。
「なぁ、斬月。教えてくれねぇか?
……、……親父が、俺の事をどう想ってくれてたのか」
本当はずっと分かっていたんだ。
親父の相棒であり、ずっと側に居た斬月に聞けば、自分の知りたい事が全て分かるって……。
自分の出生の秘密。お袋の気持ち。そして、本当の息子ではない、犯罪者の子供である俺の事を、親父がどう想っていたのか……、……。
分かっていながらも、怖くて聞けなかった。
尊敬する、大好きな親父だからこそ、その気持ちを知るのが怖かった。
でも、それは間違いだった。
大好きだからこそ、俺は自分が立ち止まっている理由を親父のせいにしたくねぇ。
マリィと和希の前でこれまでの全てを吐き出した俺は、その後コテージへ戻った。
一緒にここへ来たマリィは、テーブルの上に転がったビールの空き缶や流し台に溜まった食器。脱ぎ散らかしたのか、洗った洗濯物なのか分からない色んな場所に置いてある衣服などの散らかに怒りながらも……。片付けて、食事を作ってくれた。
久々に食べる、温かい食事。その料理は、雪の作った料理の味によく似ていた。
雪に料理を教えてくれたのはマリィだから、当然と言えば当然なのだが……。その味が、また俺の心を暖かく癒してくれた。
その後。
腹一杯になったら眠くなって、いつの間にか俺は寝ていた。
久々にぐっすりと眠って、気が付いたら深夜。
ベッドから起き上がって電気を点けて辺りを見渡すと、マリィの姿はコテージ内になかったが、片付けられて綺麗になったテーブルの上に置き手紙を見付けた。
『また明日来るわ』
その置き手紙に、俺は思わずフッと笑みを溢しながら「ありがとな」って、素直に呟いた。
……そして。
俺は心を決めて、斬月の元に歩みを進めた。
ここ数日、ずっとこのコテージの部屋の片隅に立て掛けたままにしていた相棒。その相棒に、俺は聞きたい事があったんだ。
「なぁ、斬月。教えてくれねぇか?
……、……親父が、俺の事をどう想ってくれてたのか」
本当はずっと分かっていたんだ。
親父の相棒であり、ずっと側に居た斬月に聞けば、自分の知りたい事が全て分かるって……。
自分の出生の秘密。お袋の気持ち。そして、本当の息子ではない、犯罪者の子供である俺の事を、親父がどう想っていたのか……、……。
分かっていながらも、怖くて聞けなかった。
尊敬する、大好きな親父だからこそ、その気持ちを知るのが怖かった。
でも、それは間違いだった。
大好きだからこそ、俺は自分が立ち止まっている理由を親父のせいにしたくねぇ。
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