スノウ2

☆リサーナ☆

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第21章(1)雪side

21-1-6

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「ねっ、ゆきさん!つぎは、おえかきしたい!」

「うん、いいよ」

え~、っと。
確か紙と鉛筆、あったよね。

やよい君と過ごして楽しくなっていたオレは、すっかり肝心な事を忘れていた。

橘さん父さんと話に行った響夜きょうやが、どんな報告をしてくれるのか。
それから、やよい君の父親が、誰なのかーー……。

「ーー……オイ。なに、やってんだ?」

それは、やよい君と楽しくお絵描きを始めた直後だった。扉の方から聞こえた、驚いたような声。

「!……あ、響夜きょうや

扉の所に立っていたのは、響夜きょうや。こっちを見て、何だか幻を見るかのような表情をしている。

?……響夜きょうや

何故、響夜きょうやがそんな表情をしているのか、オレには分からなかった。
そんな、疑問に思うオレの横で、やよい君がなんと衝撃の一言を発する。

「おとうさん」

「っ、……え?」

「おとうさん!おかえりなさい!!」

お父、さんーー……。

そう言ったやよい君は勢い良くベッドから降りると、真っ直ぐに響夜きょうやの元へ行って飛び付いた。

やよい君の言葉と目の前の光景に、今度はオレが幻を見ているかのように呆然としてしまった。

……
…………。
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