スノウ2

☆リサーナ☆

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第22章(4)弥夜side

22-4-4

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ましてや、あの人はゆきさんを取り戻しに来た人。そして、背中には大きな剣の魔器マギ
ゆきさんを奪う為に、斬りつけてくるかも知れない、って思いました。

怯えて、物陰に隠れている事しか出来ないボク。
でも、この後、ボクのその人に対する印象は変わります。

「……。帰って……」

「……」

「誰か来る前に……。橘さん父さんに見付かる前に、早く……」

「ーー俺は、この世界を変える」

ーー……え?

その優しい声に、強張っていた心が、トクンッて暖かく解れた気がしました。
ゆきさんの言葉に、その人は強く返したんです。

「人間と魔物が共存出来る世界を創る」

「……」

「俺は、その為に守護神ガーディアンに戻ったんだ」

「……」

……、……ああ、そっか。
これが、ゆきさんがすきになったひとなんだ。

優しく、強く気持ちを伝えるその声に、ボクの不安や恐怖なんて次第になくなっていきました。

「その夢は、絶対に諦めない。
自分の夢も、お前の夢も……俺は諦めない」

「っ、ーー……」

胸が、きゅっと、掴まれた気がしました。

そう、だった。
この人はゆきさんが選んだ人。優しいゆきさんが惹かれた人だった。
怖い人である筈がない。

そう納得して……。ボクは気付いたら、また扉の影からそっと、その人を見ていました。
その人は、全てを包み込むような、柔らかい笑顔で、ゆきさんを見つめています。
この人も、ゆきさんの事を本当に大切に想っているんだと……ハッキリ、分かりました。

「ーーっ、……帰って」

けど、ゆきさんはそう言います。
俯いた瞬間にキラリッと光る物が地面に落ちて、泣いているんだって分かります。

「オレは……紫夕しゆうとは居られない」

紫夕しゆうーー。
それが、あの人の名前……。

「もう、帰って……。お願い……っ」

ゆきさんの悲しみや苦しみが、震えた声を通してボクの心に響きました。
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