スノウ2

☆リサーナ☆

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第22章(5)紫夕side

22-5-5

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話せば分かってくれそうな大人のアントニーや、ゆきと仲が良かった茶々ちゃちゃならば、もしかしたら力になってくれるかーー……?

そんな考えを頭に過らせた時だった。

「ーー味方なんて必要ないッスよ」

!!ッーー……?!

ここに居るはずのない奴の、声が聞こえた。ハッとして、まさか、と思う。
けど、声の方に向けた俺の視界に映るのは間違いなく……。

「っ、響夜きょうや……?!」

以前まえに言ったでしょう?
アンタに、サクヤアイツは渡しませんから」

何故かマリィの家の奥から出て来た響夜きょうやは、テーブルに置いてあったクッキーを投げてパクリッと食べると、俺に意地悪そうに微笑んでそう言った。

……
…………。
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