スノウ2

☆リサーナ☆

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最終章(3)紫夕side

24-3-2

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俺を映していた水色の瞳から、みるみるうちに涙が溢れてゆきの頬につたり、地面に落ちていく。その美しいひと雫ひと雫でさえも、勿体無いと思える程に俺には大切だった。

俺は、もう一度ゆきに笑顔になってほしくて抱き締めた。
抱き締めて、頭を撫でて……。涙で濡れた頬に、瞼に、額に口付ける。
すると、顔を上げたゆきが俺の首に腕を回してきて、そっと唇と唇を重ねてきた。

何だか、ひどく、懐かしかった。
一度離れてしまってから、再会して再び一緒に暮らし、家族として暮らしながらもずっと唇と唇が触れ合うキスをしていなかった俺とゆきにとって、このキスは久々に互いの気持ちを感じ合えるものだった。

ああ、幸せだーー……。

キスだけで心が満ちる。
「愛してる」と言葉にされなくても、ゆきの気持ちが……。俺に対する想いの全てが伝わってくるようだった。

ずっと、このままで居たいーー。

もう俺は、これだけで充分だった。

けどゆきは、唇を離すと俺に抱きつき、胸にギュッと顔を埋めながら言った。

「……もう一つ、行きたい場所がある」

「ああ、いいよ。何処に行きたい?」

俺で連れて行ってやれる場所なら。
俺で叶えてやれる事なら、何でもしてやりたいと思った。
でも、俺の問い掛けに対するゆきの返事が予想外過ぎて……。

「……ホテル」

「……。え……?」

「ラブホテル、連れて行って」

「……ゆ、ゆきっ?」

俺は驚き過ぎて、暫く思考が停止した。

……
…………ゆきは、それ以上何も言わなかった。
ゆきの性格上、この雰囲気で俺を揶揄からかって冗談を言っているようには考えにくい。

だから俺はゆきの手を引いて、この場所から1番近いホテルに向かって……。そこの一室に、一緒に足を踏み入れた。
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