スノウ2

☆リサーナ☆

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番外編①紫夕side

①-4-4

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今の弥夜やよいのように、ただ自分の大切なものに一途だったのなら……。俺はこの後、大切な紫愛シアを泣かせたりしなかった。

「ぱーぱ!」

「!っ、……ん?どした?紫愛シア

「じーしゅ!」

「ん?……ジュースか?」

「うん!じーしゅ!のど、かあいたー!」

つい、二人を見つめてボーッとしていたら、紫愛シアがいつの間にか俺のズボンを引っ張って、そう言っていた。
広場の時計を見ると、ここに来てからもうすぐ二時間。ずっとはしゃいでいたから喉が渇いたのだろう。
それに、いつも外へ遊びに行く時は水筒にお茶を入れて持参するのだが、今日はあおいの事もあってすっかり忘れていた。

「確かに、喉渇きましたねー!私、何か買ってきましょうか?」

紫愛シアの後を追ってこちらに歩いて来たあおいが、飲み物の自動販売機を指差して言う。

「ああ!いいよ、俺が買ってくる!子供達とここで遊んでてくれ。
……弥夜やよい。頼むな?」

気を遣って声を掛けてくれたあおいに俺はそう言葉を返し、弥夜やよいにこの場を任せると、飲み物を買いに行く為にその場を離れた。

……
…………。
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