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第6章
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しおりを挟む「アクア!大丈夫かッ?
……くっ、マズい。このままじゃ、この場が崩壊する……っ。
全軍撤退だッ!!ここを離れるぞっ……!!」
私を支えに来てくれたヨシュア兄様が自軍に向かって叫ぶと、グラン将軍がいち早く反応し、撤退するよう困惑している兵士達に呼び掛ける。
「アクア、皆でここを離れる間だけ頑張ってくれ!水の壁は保ちそうかっ?」
「っ……なんとか、してみますッ!」
私の返事にヨシュア兄様は頷くと、水の壁を保つ為に呪文を詠唱し続ける私を自分の馬の前に乗せて駆け出した。
なんとか生き残った味方達と砦を離れて行く途中、私はハッとして後ろを振り返えり……。目を疑う。
炎の軍は砦から動かず、その場に居るーー。
「っ……どう、して……?」
ザワッと胸が震える。
あのままじゃ……。魔力が直撃して砦周辺が崩れたら、無事じゃすまないのに。
「っ……ク、ウォン……ッ」
敵だと、分かってる。
私達は、もう元に戻れない事も分かってる。
……けど。
けどッ……私は彼に、死んでほしくないっ!!
「クウォンッ……!!」
「っ……アクアッ?!」
乗っている馬から飛び降りそうな勢いの私を、一緒に馬に跨っているヨシュア兄様が抱き締めるように押さえ付ける。
「アクア!危ないッ……!!」
「っ……放してッ……。放してよッ!
っ……クウォンッ……クウォンがッ!!」
馬の上で駄々をこねるように暴れると、心が乱れた私の魔力が歪む。
水の壁が炎の隕石に負けて、氷やガラスが飛び散るように、バリンッ!!と亀裂が入り、砕けた。
……隕石が、直撃するーー!!
皆がそう思った瞬間だった。
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