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第15章(5)アランside
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しおりを挟む「……やれやれ。何とか上手くいったな」
ディアスの動きを何とか封じ、アカリ様を乗せた船は無事に出港した。
アカリ様に兄上がいなくなったと連絡した後、あてはなかったが港街方面に出向いていたのは正解だったな。
アカリ様が兄上の元へ行こうとすれば、必ずディアスは……いや、シャルマ様はそれを阻止する手を打ってくる筈だった。
シャルマ様は手段を選ばない。人目に付かない場所でアカリ様の命を奪う可能性が十分にあった為、私はまず居場所の分からない兄上よりもそれを探す彼女の護衛を優先したのだ。
結果は成功。
船に忍び込もうとしていたディアスの部下は全員あばき出して引きずり降ろし、更に船上でのアカリ様の護衛にジュゼを付けた。ジュゼは老いはしたが、若き頃はディアスにも劣らない優秀さで腕は確か。私が今頼る事が出来る唯一の存在だった。
今後シャルマ様がどう動くか分からない為まだまだ油断は出来ないが、とりあえず一安心。
ふぅ、と短く溜め息を吐いた瞬間。背後で護っていた女がフラッとよろめき、私は咄嗟に抱き止めた。
「!っ……おっと。大丈夫か?」
「……っ!は、放して……ッ!」
女はすぐにハッとして私から離れると身構える。
勝ち目もない相手相手とよくやり合おうとしたものだ。
その顔はまだまだ少女のようで、おまけに小さな体格。ディアスが手加減したと言っても、脇腹に食らた一発はかなり響いているようで立っているのがやっとの状態。
……だが。
その瞳は真っ直ぐに私を睨み付けて警戒している。
無理もない。
この女とは3年前、私がアカリ様を連れ去った際にやり合った仲だ。
確か兄上が昔の想い人の間に設けた娘であり、私にとっては……つまり姪御。なのだが、3年前の事もあり、いきなりその蟠りを解くのは無理な話というやつだろう。
「……それくらい元気があれば自分で何とか出来るか」
私は少し離れた場所にあった女の上着らしき物を拾うと、それを足元に投げてやった。
上着の胸ポケットにはポケ電が入っているようだし、動けなくとも誰かに連絡くらいは出来るであろう。
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