修学旅行先が異世界だった件

22世紀の精神異常者

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第一話

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 今日この日から約一年前、俺は異世界に呼び出された。
 俺が部屋に籠って、撮り溜めていたアニメを消化していたら、いきなり足元に魔法陣が浮かび上がり、それに吸い込まれたのだ。
 何の取柄もない平凡なオタクの俺が何故――と考えはしたが、よくよく思い出してみれば、Web小説で異世界に行くのは俺みたいな奴ばかりだから、例にもれず俺もその仲間入りしたのだろうと、ちょっと頭の悪そうな(実際頭は悪いが)結論を出して、まあいいか、と簡単に受け入れてしまった。
 呼び出された俺は、すぐに荘厳なつくりの広間に案内され、数段高いところにある煌びやかな椅子に座った壮年の男性に『魔王』と呼ばれる存在を倒してこい、と命令され、やたら美しい作りの剣を一振り渡された。
 そして、王国騎士団副団長のゲイル・ブラードと名乗る男性、そして王国魔法師団団長のフィーユ・レナインと名乗る女性と引き合わされ、大量の通貨を渡され、半ば強制的に送り出される事となった。
 元の世界に帰すには魔王を倒してもらう必要があると言われ、俺は仕方なく――と言っても、内心ノリノリではあったが――二人と一緒に旅に出た。
 ただ、俺は戦闘経験が皆無だったので、最初の半年は戦闘訓練につぎ込まれたのだが……。
 その後本格的に旅に出て、道中で三人程仲間を増やしつつ、魔王の元へと向かい、満身創痍になりながらも無事に倒した。
 その後、俺は行く先々で英雄だ何だと称えられながら、王城へと帰還。魔王討伐の功績を以て勲章を与えられ、少しの間王都で過ごした後、元の世界、日本へと戻った。
 ……三人の女性たちと共に。
 彼女らは、道中俺についてくるようになった仲間だ。知り合った順に、吸血鬼、妖狐、竜人である。
 彼女らとは、旅の終盤頃には半ば共依存に近い関係になってしまっており、離れるのはつらすぎると、元の世界に戻るときに無理を言って一緒に送ってもらったのだ。
 日本に戻ってきてからは、腰を抜かした両親を一週間以上かけて説得し、彼女らを我が家に迎え、一緒に暮らしている。
 ただ、吸血鬼――ツェーンと言う――は見た目が普通の人間だったので、少し厳しくなった家計の為に仕事をしてもらう事にした。選んだのは教師で、あっという間に教員免許を取って、俺の高校の家庭科の教師となった。
 ほかの二人、妖狐――みやびと言う――と、竜人――エスカーラと言う――は、魔法で狐と蜥蜴(によく似た生物。多分幼竜だろう)に姿を変えて、毎日だらだらと過ごしている。基本的に俺の肩か、膝の上で寝ている形だ。
 そんな生活になって早一年。もう桜が散って草葉が生い茂る頃、ある日のホームルームにて修学旅行の話が上がった。
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