33 / 38
第33話、戦いの後で
しおりを挟む皇帝と皇妃が死ぬと、驚く事に黄金に輝いていた帝城が輝きを失い、黒く変色して崩れ始めて黒い霧となり消滅して、帝城のあった所は広大な荒れ地になってしまっていたのでした。
その様子と見ていたジイチャンが
「ソフィーナ・ダスケジュ皇妃は、人間では無く、この大陸最後の魔女だったのかも知れんな、人間に復讐するために帝国を利用したのだろう」
こうして、帝国との戦いは王国の勝利で幕を閉じたのでした。
帝城の跡地の荒れ地を私が土魔法で整地して、創造の魔法で休憩するために大きな陣屋を作りました。
トムが皆と話し合い、帝都の治安維持の為にショウジャ将軍に5千の兵と共に残って貰い、私たちは王国に帰る事にしたのです。
帝都から王国の王都までは、半月位は掛かるで、帰りの王国軍の指揮を魔法騎士団長のゴッファー・サバイバに任せて、私とトムとジャネットにジイチャンは陛下の容態が心配なので、移転魔法で先に王宮に帰る事にしたのです。
移転して王宮前の広場に着き王宮に行くと、王宮の入り口の門の前には、念話で移転して帰る事をあらかじめ連絡していたので、大勢の関係者が出迎えていたのです。
驚いた事にその中には、元気そうな陛下の姿もあったのです。
私たちが近づくと、陛下が。
「良くやってくれた、此れで王国のみならずムーヴ大陸の平和が保たれた。サヤカ聖女のお陰だ、礼を言う、ありがとう」
「いえ、私だけの力じゃ無くて皆さんが力を合わせたからから帝国に勝つことが出来ました」
王妃様が嬉しそうに、にこやかな顔で。
「こんな所で立ち話をしないで中に入って詳しく話しましょう」
王宮の王都を見渡せる広い応接間に行き、久しぶりに柔らかいソファーに腰を下ろすと王妃様が陛下の事を話して。
「トムから念話で皇帝と皇妃を倒したとの連絡があった後すぐに、陛下が目を覚ましたのよ」
ジイチャンが。
「多分じゃが、あの魔女の皇妃が呪いの毒を飲ませてのじゃろぅな、其の魔女が死んだので呪いが解けたのじゃろぅ、それにしても良かった」
トムが私の手を握り。
「サヤカのお陰で父上も助かったよ、本当にありがとう」
「そんな、私の大事なトムのお父様が元気なり私も嬉しいですわ」
お母様が呆れた顔で。
「サヤカ、皆の前で王太子に、私の大事な人、何て堂々と言うわね」
私は何気なく言ってしまい、恥ずかしくて顔が真っ赤になり、両手で顔を覆ってしまったのです。
お父様が顔をしかめっ面で。
「王太子様、娘は18歳に成るまでは、嫁に出しませんから」
陛下が久しぶりに大きな声で笑い。
「ワッハッハー、実に愉快だ。2人の婚約発表は、王国軍が戻って戦勝祝いのと日にすることにしよう」
王妃様は陛下が元気になったので、目に涙を浮かべて嬉しそうに陛下を見て。
「陛下が元気になり、帝国との戦いにも勝ち、愛する息子と大好きなサヤカが結婚することになって、もう私は嬉しくていつ死んでもいい位です」
陛下が慌てて。
「オイ、オイ、わしを置いて先に死んでは困るよ」
私や皆さんが陛下の子供みたいな様子に爆笑したのでした。
それから帝国との戦いの委細を報告して王宮の私の部屋に戻ると、屋敷にいるはずのサヨが待っていて
「サヤカ聖女様、お帰りなさい」
私は、サヨを見て、あの魔の森に捨てれてからの事を走馬灯のように思い出して、サヨに抱き付き声を出して泣いたのです。
「ワーン、サヨ、会いたかった・・・・ワ―ン」
サヨは優しく私を抱きしめて本当のお姉様のように私の髪を撫でながら。
「本当は、まだ16歳の子供なのに醜い戦争などで戦い辛かったでしょうに、でも良く頑張りましたね」
それから、サヨに言われるままに、お風呂で身体を洗われて、湯につかり疲れを癒して、ベッドに横たわりマッサージをして貰っている内に眠ってしまっていたのです。
寝ている間に私は夢を見ていました。
夢の中で綺麗な花畑を歩いていていると、綺麗な神殿が現れて神殿の中から女神様と思われる優しそうな女性が私の側に来て。
「サヤカ聖女、良くやり遂げました。此れでムーヴ大陸の平和が保たれます。ありがとう」
夢から覚めるとまだ夜は明けておらず暗いので又、眠りについたのでした。
22
あなたにおすすめの小説
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる
暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。
授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。
一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
転生先ではゆっくりと生きたい
ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。
事故で死んだ明彦が出会ったのは……
転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた
小説家になろうでも連載中です。
なろうの方が話数が多いです。
https://ncode.syosetu.com/n8964gh/
異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~
ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。
しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。
やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。
そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。
そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。
これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる