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第3話 5歳になって
しおりを挟む今日5月5日は俺の5歳の誕生日でようやく
皇帝の子供として認知され臣下にお披露目される日だ。
宮廷の大広間には皇族は全員が、クロード帝国のリマ皇都にいる貴族全員が出席している。
大広間の1番上の壇上には、皇族のローマン皇帝、第1皇子で次の皇帝になるアルド皇太子40歳、イルマ第2皇子35歳、ウイル第3皇子25歳、クルト第4皇子17歳、イリア第1皇妃55歳、アンヌ第2皇妃50歳、先の第3皇妃が俺の2歳の時に亡くなったので側妃から昇格した俺の母親アーニャ第3皇妃25歳が並んでいる。
その下の段には公爵で宰相のヨハン・シートン55歳が司会役として控えている。
大広間には高位の貴族から順に座っていて最後には招待された軍人や大商人がいる。
宰相のヨハンが大きな声で。
「今から第5皇子になられるリオン様のお披露目のパーティーを始める。陛下、挨拶をお願いいたします」
マーロン陛下が立ち上がり挨拶を始めて。
「皆の者! 今日は余の第5皇子リオンのお披露目に参加してくれて礼を言う。リオンは我が子ながら5歳と思えぬ賢い子に育ち将来、此のマーロン帝国の発展に寄与すれであろう。皆の者も帝国の発展に力を注ぐ事を期待する」
陛下の挨拶が終るとヨハンが。
「リオン様、挨拶をお願い致します」
俺は挨拶するなど聞いていなかったので焦ったが、立ち上がり前世を含めると35歳の精神年齢なので落ち着いて。
「只今、ヨハン宰相より紹介された第5皇子のリオン・クロードです。此れからは皇子として陛下の名を汚さないように勤勉に励み将来、帝国の発展に力を注ぎたいと思っております。皆さん此れから宜しくお願い致します」
俺が挨拶を終わると万雷の拍手が起き。
「5歳とは思えぬ立派な挨拶だ」
などと言う声が聞こえて席に座ると陛下が俺の頭を撫でて。
「リオン、良い挨拶だった。此れからは武術や勉強に励むのだぞ」
「はい。陛下ありがとうございます。頑張ります」
パーティーが始まると高位の貴族順に俺に挨拶に来てお祝いの品物を渡してくれた。
お披露目のパーティーが終ると皇族だけが集まり食事会が行われ、初めて母親以外の皇族と話をした。
俺が5歳で兄たち4人は年が離れているので兄というよりは叔父さんみたいで、アルド皇太子は40歳、1番下の兄クルト第4皇子でも17歳なのだ。
食事をしているとイリア第1皇妃55歳が俺を抱き上げて膝にのせてまるで孫をみたいに。
「リオンは可愛いわね。時々は私の部屋に遊びにいらっしゃい。美味しいお菓子を用意して待っているからね」
そういえば10歳になると皇都に離宮を与えられて王宮から出て独立するのだ。
俺の離宮は12歳で亡くなった皇子が住んでいた離宮で、今は改修工事が行われていて5年後には領地が与えられて移り住む事になっている。
食事が済むと俺は皆の玩具にされてアンヌ第2皇妃50歳などは初めてなのに俺を抱き締めて離さないのでアルド皇太子40歳が強引に奪い取り、俺を天井に届くくらい持ち上げて。
「どうだ! 高い所は怖いだろう?」
「怖くありません。楽しいです」
それを見て皆が笑い、皇族と言っても普通の家族みたいでこの時は、この先起こる事を予想せず、俺はそう思っていたのだ。
食事が終わり自分の部屋に戻り転生してから今までを振り返り。
陛下の評判は誰もが今までの皇帝の中で善政を行い1番良い皇帝で国民の人気も高いと言っていた。
俺は悪いと思ったが、陛下のステータスを見てみたが。
名前 ローマン・クロード
性別 男
年齢 61歳
称号 皇帝
レベル:80
魔力量 700(最大1,000)
統率力 70 威圧力 70
武力 75 体力 50
知性 75 精神 80
運 65 誠実 80
スキル
火魔法 70 風魔法 60
一般人のレベルは20~40で魔力量は20~50と聞いていたが予想以上で、統率力70、威圧力70で驚いた。
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