26 / 48
第26話 暗殺団に襲われる
しおりを挟む砦の責任者、男爵のグレン大将の話を聞いた後、バースを先頭に国境の街シブチに帰る為に道の両側に木々が生い茂る森の中を馬を走らせている。
道路に落ちていた縄が突然、宙に浮きバースの馬が縄に足を取られて転倒してバースが投げ出された。
縄は何者かが仕掛けて置いたみたいだ。
バースの後ろを走っていた俺とリズは急いで馬を降りバースに駆け寄ろうとしたとき、森の中から黒ずくめの集団が襲ってきたのだ。
その黒ずくめの数人がリズに切りかかった。俺は助けようとしたが少し離れていたので間に合わずにあせつたが、俺たちの後ろを走っていたリンダが切りかかった襲撃者を火魔法で焼き殺した。
俺はホッとしてリズに駆け寄り、側にいた襲撃者を切り殺し、リズを守りながらリンダと襲撃者と戦い倒していた。
襲撃者は残りが2人になった所で逃げだし、リンダが追いかけようとしたが俺はリンダを止めて影の者を呼び出し。
「影の者! 逃げた襲撃者を追いかけて何者に頼まれたか調べてくれ」
「承知しました」
影の者が消えると襲撃者の1人が傷を負い生きていたので、誰に頼まれたか尋問しようとしたが、襲撃者は毒を飲んで死んでしまい。影の者の帰りを待つことにしたのだ。
バースは幸い怪我をしただけでリズに治癒魔法で治して貰いすまなそうに。
「俺が油断したので迷惑をおかけしてすみませんでした」
「不可抗力だ。それよりも無事で良かった」
リンダが襲撃者を見て。
「バスタ王国かログラン皇国から頼まれた者でしょうか。それにしても何故、殿下だと分かって襲ったのでしょうか」
俺も考えたがもしかしたらバスタ王国とログラン皇国の諜報活動は優秀で、俺の行動を知って襲わせたのかも知れない。
それから警戒しながらシブチ街に帰り、影の者の帰りを待ち、4日後に報告を聞いた。
それによると、襲撃者はバスタ王国とログラン皇国が雇った暗殺団で俺の動きを監視していて襲って来たみたいだ。
今回は無事だったが、これでバスタ王国とログラン皇国が我が国に敵対しているのが分かり、いつ戦争を仕掛けてきても良いように準備をしなければいけないだろう。
影の者から報告を受けたその日に空間魔法で移転して皇宮に帰り、次の日に軍務大臣ショーンと副大臣クルト第4皇子を呼び出した。
俺がバスタ王国とログラン皇国が雇った暗殺団に襲われた事を話すとクルトが激怒して。
「今すぐバスタ王国とログラン皇国を攻めて叩き潰してやりましょう」
ショーンが苦笑いをして。
「証拠もないのにそれよりも相手が戦争を仕掛けて来たら叩き潰して我が帝国の属国にした方が良いのではないですか」
この際だから戦争を仕掛けてきたらショーンの言う通り、バスタ王国とログラン皇国を属国にして奴隷を解放して水道や下水を整備して国民を人並みの暮らしを出来るようにしてあげるのも良いかも知れない。
戦争になれば我が国の戦力は倍で負ける事はないだろう。
戦争を仕掛けて来るバスタ王国とログラン皇国は負けないと思っていて馬鹿としか言いようがない。
おそらく両国が一緒に戦えば勝てると思っているのだろう。
引退した陛下に報告をすると笑いながら。
「ハッハッハー! 彼奴たちは自滅したいのだろう。リオンの思う通りにしなさい。両国の国民もその方が助かるだろう」
そう言って俺のやる事に反対しなかった。
ショーンと相談して国境のシブチ街の砦を強固に作り直し、4万人の兵を増強して砦にいる兵士と合わせると5万人にすることにしたのだ。
96
あなたにおすすめの小説
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです
竹桜
ファンタジー
無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。
だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。
その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
【死に役転生】悪役貴族の冤罪処刑エンドは嫌なので、ストーリーが始まる前に鍛えまくったら、やりすぎたようです。
いな@
ファンタジー
【第一章完結】映画の撮影中に死んだのか、開始五分で処刑されるキャラに転生してしまったけど死にたくなんてないし、原作主人公のメインヒロインになる幼馴染みも可愛いから渡したくないと冤罪を着せられる前に死亡フラグをへし折ることにします。
そこで転生特典スキルの『超越者』のお陰で色んなトラブルと悪名の原因となっていた問題を解決していくことになります。
【第二章】
原作の開始である学園への入学式当日、原作主人公との出会いから始まります。
原作とは違う流れに戸惑いながらも、大切な仲間たち(増えます)と共に沢山の困難に立ち向かい、解決していきます。
転生調理令嬢は諦めることを知らない!
eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。
それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。
子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。
最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。
八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。
それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。
また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。
オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。
同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。
それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。
弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる