第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット

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第28話 再び視察

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 戦争の準備が終わり、3カ月が過ぎたが敵は何故か未だに戦争を仕掛けて来ない。

 国の北側は俺の領地があり、国境のシブチ街に視察に行くときに他の領地も見て回り北側は様子が分かった。

 リマ皇都の南側は行った事が無く時間が出来たので視察に出て行こうと思いラオスを呼び。

「時間があるのでリマ皇都より南側を視察に行こうと思うが何か起きたなら連絡をしてくれ」

「ええー! 何時、バスタ王国とログラン皇国が攻めて来るのか分からないのに視察ですか」

「戦いはクルトに任してショーンも待機しているので大丈夫だろう。何か有ったなら空間魔法で帰るから心配はない」

「全くこんな時に視察に出かけるとは、仕方がない留守は私が見ましょう。くれぐれも暗殺者に気を付けて下さい」

「分かった。注意する」

 今回もリンダとバースにリズを連れて馬で4人で南側を視察に出かけたのだ。

 南側には反乱を起こした地域があるが、今は鎮圧されて平穏なので心配はないだろう。

 それに南側は直接管理地が多く報告では良い代官が多く問題がないと聞いている。

 今回の視察は南にある南大陸の様子を知るのが目的だ。

 此の世界には北大陸と南大陸があり、両大陸は細長い陸地で繋がっている。

 だが両大陸は交流が無く全く南大陸の事は知らないのだ。

 今回は南大陸にどんな国があり、文化が進でいるのか、知るのが目的だ。

 1番南の街デルタまでは馬で5日くらいの旅なので各地を見て回るつもりだ。


 3日間、見て回ったが各地の代官は優秀で問題はなく4日目には反乱を起こした地域に着いた。

 地域の代官に会って様子を聞いたが、反乱した者は全員処罰され、今は平穏で住民は我が国が善政を敷いているので暮らしが豊になり喜んでいるとの事で安心した。



 予定より遅れて7日目には目的地のデルタ街に着いた。

 デルタ街は南国らしく暑いくらいで住民は開放的な感じだ。

 街を見て回ったが、珍しい品物が店先に並んでいたので店主に聞くと。

「此れは南大陸からの商人から仕入れた物で珍しいでしょう」

 自慢げに話をしていた。

 珍しい品物を買って見たが北大陸にはない綺麗なガラス細工で見惚れたくらいだ。

 その中でも驚いたのは火薬を使った花火があった事だ。

 まさか南大陸には火薬があるのには驚き、南大陸にある国は相当、文化と科学が進んでいるみたいに感じた。

 火薬を使えば爆弾も作れるだろう。もしそんな国が攻めて来たなら大変で店主にどんな国があるのか聞いてみると。

「ハッキリとは分かりませんが南大陸には商人が言うには1つの国しかなさそうです。これは内緒ですが、北大陸との往来は禁止されてここに来る商人は密売人みたいです」

 商店主の話を聞いて南大陸の国は鎖国主義で北大陸との往来は禁止しているみたいだ。

 それなら戦争を仕掛けて来ることもないだろう。

 念の為に防衛のために今の戦いが済んだら帝国軍を駐留させることも考えた方が良いのかも知れない。


 視察を終えて南大陸にある国は、文化と科学が進んでいるが鎖国状態なのを知ったのは収穫だった。

 リズは商店主の話を聞き火薬がある事に驚き。

「もし、戦争に爆弾を使われたなら大変ね。それに銃が開発されていたなら戦争の仕方が変わるわ。南大陸にある国はどんな国なのか調べられないの」

「うーん。鎖国主義なら潜入するのが難しいだろうな」

 でも俺は調べられるなら調べようと思いアヤノの諜報部に調査させることにしたのである。
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