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シンゴニウム・10
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「行こう」
「……うん」
相原に、俺は偉そうにそう言った。
山へ行こうと決めたのは俺だった。途中で一度、相原に主導権を握られたが、ここは俺が引くべきだ。そう考えると腹をくくった。繋いだ彼女の手はひんやりとしていた。俺が熱くなり過ぎているのだろうと、そう思って気に留めなかった。
足が痛かった。腰も辛かった。だが疲労が何だと、俺は自身に鞭を打ち、一歩、二歩と進んで、今度こそ俺が前になる。どうせすぐ疲れて後ろに行く。ならば今くらい、前に行きたい。行かなきゃいかんだろう。
相原の横を過ぎて一歩、前に出る。相原が俺に引かれ、一歩前に出た。選んだのは右だ。相原の表情は、前を行く俺には見えたりしない。けれど。
「左でいいよ?」
「いいんだ。行こう」
「っ、あ、はい」
俺の言葉はやや偉そうで、相原の声はやや低い。何か戸惑っている風で、けれど喜んでいるのか、繋ぐ手の抵抗感はゼロで足取りも軽かった。
歩幅は小さかった。それでも歩く事、更に十分弱。俺らは山の中腹で立ち止まった。俺の息は当然荒く、相原の口数は減っていた。迎えるのは、次の山へと続く急こう配の山道の入り口だ。
記憶が蘇る。先生の手を、今と同じように引いていた。先生に首を振られた。戻ろうと言われて、嫌々をした。
我がままだった幼少の記憶。今度も俺の我がままだ。
「ここがそうなの?」
「そう。子供の頃、ここまでと止められたんだ。だけど、今は」
短く呟き、行くか否かを迷う。相原に無茶を言い来た山道は、入るまでもなくさきほどの道より整備されていない。確かに先生が止めたのも頷ける。しかも今は手ぶらに近い状態で、クマが出てこないとも限らない。その先へと進んで良いのだろうか。
「どうす、ん?」
とん。相原に問おうとして、しかし迷いは一瞬だった。声を掛けるまでもなく、相原が後ろから俺の背を、文字通り押したのだ。
「さあ、行こうよ葛城。一緒に、連れて行って」
それは静かな声色で、俺の躊躇を蹴り倒す程の応援だった。一緒に。言われて更に気持ちが高ぶった。
俺はすかさず相原の手を取り、「おう」と一言、山の上へと進んでいく。一歩、一歩を着実に進む。相原は一度も俺を抜く事なく、後ろから背を押し、あるいは手を引かれて歩いてくれた。俺が止まれば彼女も止まり、進めばそれに続いてくれた。結果、俺は彼女の後ろに行く事もなく、相原の前に居続けられた。彼女の手を引きながら前に出て、相原は黙って、俺の背に続いた。
「ここから杖が必須だって。借りてく?」
「sure(もちろん)」
俺の問いに相原が失笑と共に頷いてくる。楽しそうな笑みだった。英語返しは俺の真似だろうか。やや主導権を俺が握っている状態を、彼女は良しとしているのだろうか。前を行かず俺に連れられる形で、二人は据え置かれた木の棒を握り、一歩、また一歩と山の中に進んでいく。枝が邪魔で退ける。相原に注意を促し、先に進む。
振り返る度、相原の目は輝いて見えた。
「足元気を付けて。本気でここ、落ちると危ない。手、しっかり握って」
「うん。ありがとう」
昔、大人に止められた理由が今なら分かる。この道は車道もない本当の山道で、足を踏み外すとそのまま谷底に落ちる程の急こう配だ。靴が小石を蹴り、ころころと落ちて行く様は明らかにやばい。もちろん山の下は道路があるので谷底に落ちて帰れなくなる、という事はないのだけれど、坂を転げ落ちて怪我をしないはずもない。良くて打撲、悪くて骨折だ。相原の手を強く握り、俺は山頂へと着実に進んでいく。
相原をこんな危険な目に合わせてしまった。俺は既に後悔し始めていた。
でももう、引き返せない。引き返したくもない。
「ごめん、ちゃんと準備した方が良かったな」
「ん、まあたまにはこんな無茶もいいよ。毎度じゃ身がもたない、ってこれいつも私が君に言われる台詞だね」
「いつもと逆か。確かに」
俺に引かれ、やや足取りのおぼつかない彼女の身を抱くようにして引っ張っていく。疲れているのだろうか、相原の様子が少し変に思えた。それとも装備なしの山道が怖いのだろうか。確かにクマやシカが出てきそうな程の木々だ。しかし登り始めてようやく、俺は相原の様子の変化に気付いた。
元気がない?
彼女の妙な違和感に、不安を感じてしょうがなかった。
けれど今、前を行くのが俺なのだから、しっかりせねばと自分を叱る。
相原を守るのだ。俺が。全身全霊で。
「何かあったら守ってね、葛城」
それは俺の心の声を覗いていたかのような台詞で、一瞬驚き、俺は足を止めた。相原の表情は、彼女を背にしているので見えはしない。俺の顔も当然見えないはずだ。振り向こうかと思いながら、けれど今は安全に、彼女をエスコートするのだと決めて、振り向かない。
「おう。相原は俺が守る。クマなんて殴り倒してやる」
「ふふ、実は結構頼りにしてる。いざとなったら君の背に隠れるね」
「逃げて欲しいけどな」
「食べられるなら一緒がいいな」
相原がふざけ気味に笑い、俺は肩を竦めて「一緒に食べられないで逃げよう」と告げた。かくして彼女は俺の手を遠慮気味に、けれどしっかりと握りしめてくれた。
○○○
「ついたあああああ!!」
「っやっほおおおお!!」
俺の呻きにも似た叫びと共に、相原の山頂定番の叫び声が木霊した。頂上と書かれた立て看板の前で、俺らは後ろを振り返り、手をメガホンにして大声を張り上げあった。
二人、子供みたいに、大はしゃぎだ。
「何とか着いたなあ。このあと帰るのも大変そうだけど、とりあえず休憩だな」
「お疲れ様。結構ちゃんとした山だったね。やっぱり靴とか、ちょっとした飲み物くらい用意してくればよかったね」
結局の所、俺の足の速度は疲労と共に遅くなり、相原に背を押されながらの登山になってしまった。身体を鍛えようと真剣に思う。
山の頂上への道のりは想像以上に辛く、あちこちの筋肉が悲鳴を上げている。子供がそりゃ登れないわけだと言う程の山登りは、何より足場が悪すぎた。特に今日は朝から雨も降っていたせいで、なかなかに歩きにくかった。
しかしよく登る気になったものだ。雨上がりで装備もなく登山なんて、自殺行為にも似た行動に、自己嫌悪を抱かずにはいられない。そんな突飛な思いつきから到達した頂上は、誰とも知らない銅像と、二人用のベンチだけという粗末な場所だった。
一人で着ていたら、間違いなく達成感も半減していただろう。そう思いながら隣を見れば、柔らかい笑顔を携えた相原が居た。来てよかったと思えるような笑顔だった。
「ごめんな。何もなかった」
「ううん。こういう唐突に行動するとか好きだから、楽しかったよ」
相原は肯定してくれたが、明らかに俺の選択ミスだ。相原は嬉しそうだが、よくよく考えれば、普通はいきなり山に登ろうなんて言ったりはしない。
デートに山とか、考えればかなり馬鹿だ。
登山好きならともかく、普通のデートの最中での行動だ。山に登ろうとか、そんな男女が居るはずもないだろう。そう思いながら、じゃあ自分たちは何だと考える。どうして山に行こうなんて行ったのか。デート中にだ。
考えてみるが答えは見えない。相原は思い立ったら行動という、突発性行動症候群とでも言えばいいのか、突飛な性格をしているけれど、俺も案外、普通ではないのかもしれない。それは相原に感化された可能性もあるが、今日のこれは違う。
何せこの登山は、俺の突発的な要望による行動なのだ。俺はどうして、相原と一緒に居る時にここに来ようとしたのだろうか。
《続く》
「……うん」
相原に、俺は偉そうにそう言った。
山へ行こうと決めたのは俺だった。途中で一度、相原に主導権を握られたが、ここは俺が引くべきだ。そう考えると腹をくくった。繋いだ彼女の手はひんやりとしていた。俺が熱くなり過ぎているのだろうと、そう思って気に留めなかった。
足が痛かった。腰も辛かった。だが疲労が何だと、俺は自身に鞭を打ち、一歩、二歩と進んで、今度こそ俺が前になる。どうせすぐ疲れて後ろに行く。ならば今くらい、前に行きたい。行かなきゃいかんだろう。
相原の横を過ぎて一歩、前に出る。相原が俺に引かれ、一歩前に出た。選んだのは右だ。相原の表情は、前を行く俺には見えたりしない。けれど。
「左でいいよ?」
「いいんだ。行こう」
「っ、あ、はい」
俺の言葉はやや偉そうで、相原の声はやや低い。何か戸惑っている風で、けれど喜んでいるのか、繋ぐ手の抵抗感はゼロで足取りも軽かった。
歩幅は小さかった。それでも歩く事、更に十分弱。俺らは山の中腹で立ち止まった。俺の息は当然荒く、相原の口数は減っていた。迎えるのは、次の山へと続く急こう配の山道の入り口だ。
記憶が蘇る。先生の手を、今と同じように引いていた。先生に首を振られた。戻ろうと言われて、嫌々をした。
我がままだった幼少の記憶。今度も俺の我がままだ。
「ここがそうなの?」
「そう。子供の頃、ここまでと止められたんだ。だけど、今は」
短く呟き、行くか否かを迷う。相原に無茶を言い来た山道は、入るまでもなくさきほどの道より整備されていない。確かに先生が止めたのも頷ける。しかも今は手ぶらに近い状態で、クマが出てこないとも限らない。その先へと進んで良いのだろうか。
「どうす、ん?」
とん。相原に問おうとして、しかし迷いは一瞬だった。声を掛けるまでもなく、相原が後ろから俺の背を、文字通り押したのだ。
「さあ、行こうよ葛城。一緒に、連れて行って」
それは静かな声色で、俺の躊躇を蹴り倒す程の応援だった。一緒に。言われて更に気持ちが高ぶった。
俺はすかさず相原の手を取り、「おう」と一言、山の上へと進んでいく。一歩、一歩を着実に進む。相原は一度も俺を抜く事なく、後ろから背を押し、あるいは手を引かれて歩いてくれた。俺が止まれば彼女も止まり、進めばそれに続いてくれた。結果、俺は彼女の後ろに行く事もなく、相原の前に居続けられた。彼女の手を引きながら前に出て、相原は黙って、俺の背に続いた。
「ここから杖が必須だって。借りてく?」
「sure(もちろん)」
俺の問いに相原が失笑と共に頷いてくる。楽しそうな笑みだった。英語返しは俺の真似だろうか。やや主導権を俺が握っている状態を、彼女は良しとしているのだろうか。前を行かず俺に連れられる形で、二人は据え置かれた木の棒を握り、一歩、また一歩と山の中に進んでいく。枝が邪魔で退ける。相原に注意を促し、先に進む。
振り返る度、相原の目は輝いて見えた。
「足元気を付けて。本気でここ、落ちると危ない。手、しっかり握って」
「うん。ありがとう」
昔、大人に止められた理由が今なら分かる。この道は車道もない本当の山道で、足を踏み外すとそのまま谷底に落ちる程の急こう配だ。靴が小石を蹴り、ころころと落ちて行く様は明らかにやばい。もちろん山の下は道路があるので谷底に落ちて帰れなくなる、という事はないのだけれど、坂を転げ落ちて怪我をしないはずもない。良くて打撲、悪くて骨折だ。相原の手を強く握り、俺は山頂へと着実に進んでいく。
相原をこんな危険な目に合わせてしまった。俺は既に後悔し始めていた。
でももう、引き返せない。引き返したくもない。
「ごめん、ちゃんと準備した方が良かったな」
「ん、まあたまにはこんな無茶もいいよ。毎度じゃ身がもたない、ってこれいつも私が君に言われる台詞だね」
「いつもと逆か。確かに」
俺に引かれ、やや足取りのおぼつかない彼女の身を抱くようにして引っ張っていく。疲れているのだろうか、相原の様子が少し変に思えた。それとも装備なしの山道が怖いのだろうか。確かにクマやシカが出てきそうな程の木々だ。しかし登り始めてようやく、俺は相原の様子の変化に気付いた。
元気がない?
彼女の妙な違和感に、不安を感じてしょうがなかった。
けれど今、前を行くのが俺なのだから、しっかりせねばと自分を叱る。
相原を守るのだ。俺が。全身全霊で。
「何かあったら守ってね、葛城」
それは俺の心の声を覗いていたかのような台詞で、一瞬驚き、俺は足を止めた。相原の表情は、彼女を背にしているので見えはしない。俺の顔も当然見えないはずだ。振り向こうかと思いながら、けれど今は安全に、彼女をエスコートするのだと決めて、振り向かない。
「おう。相原は俺が守る。クマなんて殴り倒してやる」
「ふふ、実は結構頼りにしてる。いざとなったら君の背に隠れるね」
「逃げて欲しいけどな」
「食べられるなら一緒がいいな」
相原がふざけ気味に笑い、俺は肩を竦めて「一緒に食べられないで逃げよう」と告げた。かくして彼女は俺の手を遠慮気味に、けれどしっかりと握りしめてくれた。
○○○
「ついたあああああ!!」
「っやっほおおおお!!」
俺の呻きにも似た叫びと共に、相原の山頂定番の叫び声が木霊した。頂上と書かれた立て看板の前で、俺らは後ろを振り返り、手をメガホンにして大声を張り上げあった。
二人、子供みたいに、大はしゃぎだ。
「何とか着いたなあ。このあと帰るのも大変そうだけど、とりあえず休憩だな」
「お疲れ様。結構ちゃんとした山だったね。やっぱり靴とか、ちょっとした飲み物くらい用意してくればよかったね」
結局の所、俺の足の速度は疲労と共に遅くなり、相原に背を押されながらの登山になってしまった。身体を鍛えようと真剣に思う。
山の頂上への道のりは想像以上に辛く、あちこちの筋肉が悲鳴を上げている。子供がそりゃ登れないわけだと言う程の山登りは、何より足場が悪すぎた。特に今日は朝から雨も降っていたせいで、なかなかに歩きにくかった。
しかしよく登る気になったものだ。雨上がりで装備もなく登山なんて、自殺行為にも似た行動に、自己嫌悪を抱かずにはいられない。そんな突飛な思いつきから到達した頂上は、誰とも知らない銅像と、二人用のベンチだけという粗末な場所だった。
一人で着ていたら、間違いなく達成感も半減していただろう。そう思いながら隣を見れば、柔らかい笑顔を携えた相原が居た。来てよかったと思えるような笑顔だった。
「ごめんな。何もなかった」
「ううん。こういう唐突に行動するとか好きだから、楽しかったよ」
相原は肯定してくれたが、明らかに俺の選択ミスだ。相原は嬉しそうだが、よくよく考えれば、普通はいきなり山に登ろうなんて言ったりはしない。
デートに山とか、考えればかなり馬鹿だ。
登山好きならともかく、普通のデートの最中での行動だ。山に登ろうとか、そんな男女が居るはずもないだろう。そう思いながら、じゃあ自分たちは何だと考える。どうして山に行こうなんて行ったのか。デート中にだ。
考えてみるが答えは見えない。相原は思い立ったら行動という、突発性行動症候群とでも言えばいいのか、突飛な性格をしているけれど、俺も案外、普通ではないのかもしれない。それは相原に感化された可能性もあるが、今日のこれは違う。
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