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第3章
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翌朝目が覚めるとまだ早い時間だった。
のそのそと起き上がりこのままラフな格好でいたいが大貴に怒られそうなので下だけ履き替えた。
洗面所に行き顔を洗い、寝癖を直す。今日はガーゼを貼るのがめんどくさかったので眼帯にした。リビングに行くとまだ誰も起きてないみたいだった。そうだよね、昨日遅くまで起きてたみたいだし。
キッチンに行きシロネコさんのマグカップに牛乳を注ぐ。少し砂糖を入れレンジで温める。冷蔵庫にあるものは自由にしてね、ただし料理はまだダメだよ。と昨日燐くんに言われたのでありがたく勝手に使う。
温まったホットミルクを持ちソファに腰掛ける。この家は空調管理されているのかどこの部屋へ行っても廊下へ行っても温度が変わらなく、涼しい。しかし、俺は朝体温が低いのでこの気温は少し肌寒く感じる。
シロネコさんを両手で持ち近くにあったタオルで体を包む。うむ、満足である。
そうしてのんびりテレビを見たりと優雅な朝のティータイムをしているとカチャっとリビングの扉が開いた。
「水樹?おはよ、もう起きてたんだねー」
燐くんが起きてきたみたいだ。ラフな服を着て髪の毛をセットしていない素の状態の燐くんだ。なんか可愛い。
「おはよう!目が覚めちゃって、燐くんこそ早くない?昨日遅かったんじゃないの?」
「う~ん、そうなんだけどみんなの朝ごはん作らなきゃだからねー」
「燐くんがいつもご飯作る人?」
「そー、みんなご飯作るのすっごい下手くそなんだよね、だから俺が料理担当。そのかわり掃除とか洗濯とかは他の3人の担当なんだよねー」
「そーなんだ。、、ねね、朝ごはん、お手伝いしちゃダメ?」
キッチンで冷蔵庫を覗き込んでいる燐くんにスススッと近寄りお手伝いを申し出る。やっちゃダメかな、少しくらい。
「んふふ。わかった、いーよ。そのかわりサラダだけね」
やった!サラダだけでも手伝えるのは嬉しい。
フライパンを扱う燐くんの隣でレタスをちぎる。
レッタッスーをちっぎりますー♪そのあとおっ水でジャブジャブジャブー♪
誰かと料理を作るのが久しぶりで嬉しい。ニコニコと笑いながら心の中で歌う。
「ッふ、ふふふ、」
燐くんが急に笑いだすのでキョトンと見つめると
「、かわいいお歌だね。さっきから、ふふ、
口に出てるよ」
カーッと顔が熱くなる。口に出てた!?あう、恥ずかしい。
あうあう言いながら赤くなったほっぺたを隠すように俯いた。
燐くんはまだ笑っている。そんな笑わなくてもいいじゃん、嬉しかったんだもん。横目で睨みつけると燐くんがごめんごめんと言って頬にキスをしてきた。
とても自然に、滑らかな動作でチュッとして何事もなかったかのようにまた料理を作り始める。
「水樹!ほらー手が止まってるよー」
「あっ、ご、ごめん」
え?あれ?俺今ほっぺにちゅーされたよね?燐くんが自然体すぎてそんなことなかったような気さえしてくる。
「………」
「……、燐くんなんで今ちゅーしたの?」
「えー?水樹が可愛かったからかなー。ごめんね我慢できなかった」
かわいい?かわいいとほっぺにちゅーするの?あ、もしかして外国の挨拶みたいな?
「あ、言っとくけど外国の挨拶じゃないからね?」
、、燐くんは俺の心の中読めるのかな
悶々と考えながら燐くんと一緒にご飯を作っていると、どんどんとみんなが起きてきた。みんなはキッチンに立ってる俺を見てギョッとした顔をしてからサラダを作ってるのを見てホッとした顔をした。
なんだよ、俺そんなに信用ない?料理だってきっとちゃんと作れるし。今はまだ燐くんに止められるけど
出来立てホヤホヤの朝ごはんをみんなで囲む。ふっくらご飯にお味噌汁。焼き鮭やベーコン、卵、そして俺が作ったサラダ。どれも美味しい。
もぐもぐと食べていると、スッと俺の前に手が伸びてきた。
「ついてるよ」
隣に座っていた燐くんが頬についていたらしきご飯粒をとってくれる。
「あ、ありがと」
さっきのほっぺちゅーのこともありドギマギしながらお礼を言う。俺顔赤くなってないかな
そんな態度をごまかそうと慌てて水を飲もうとコップを取ろうとする。が、距離感がつかめずコップは指先をかすり上手く掴めず、ガチャンッと倒してしまった。
「!、ご、ごめん!」
溢れた水を拭こうと慌てて席を立つ。
「水樹!大丈夫!?」と悠が素早く持ってきてくれたタオルで拭いてくれる。
「…大丈夫、ごめんなさい」
「謝んなくて大丈夫ですよ。誰にもそんなことはありますから」
「ああ、そんな泣きそうな顔するな。大丈夫だから。こいつもよくこぼす」
「!? そんなことないですよ!私がいつこぼしたのですか。それに食事に関しては悠の方が汚いです」
「え!急に僕!?水樹そんなことないからね!嘘だから!僕綺麗に食べられるから!」
「ふふふ」
よく分からない張り合いをし始めた2人に思わず笑みがこぼれる。
「よかった笑ったな、そんな落ち込むことないぞ。これから慣れてけばいいだろ?」
大貴がそばに来て背中にそっと手を当ててくれる。
「そうだよー、まだまだ時間はあるんだし。俺たちも協力するためにいるんだから自分だけで抱えんじゃダメだよー?」燐くんが優しい笑顔で頬を撫でてくる。
ゆっくりと落ち着いた動作なら、なんら問題なくできるのにさっきみたいに慌てたりしていると途端に難しくなる。俺、こんなに物を掴むのが難しいだなんて思ってなかった。
「うん、そうだね」
でも、まだ生活し始めたばかりだし、燐くんが言ってくれたようにみんな側にいてくれる。周りを見るとみんな心配そうにそれでいて優しい笑顔で見つめてくれる。
沈んでいた心がポカポカと暖かくなる。嬉しくなってニコニコ笑ってまた朝ごはんを食べ始めた。
心なしかさっきより美味しく感じる。食事の時とかちょっと気にしてたけど、失敗してもみんな笑って受け止めてくれる、 そう思うと心が軽くなった気がした。
のそのそと起き上がりこのままラフな格好でいたいが大貴に怒られそうなので下だけ履き替えた。
洗面所に行き顔を洗い、寝癖を直す。今日はガーゼを貼るのがめんどくさかったので眼帯にした。リビングに行くとまだ誰も起きてないみたいだった。そうだよね、昨日遅くまで起きてたみたいだし。
キッチンに行きシロネコさんのマグカップに牛乳を注ぐ。少し砂糖を入れレンジで温める。冷蔵庫にあるものは自由にしてね、ただし料理はまだダメだよ。と昨日燐くんに言われたのでありがたく勝手に使う。
温まったホットミルクを持ちソファに腰掛ける。この家は空調管理されているのかどこの部屋へ行っても廊下へ行っても温度が変わらなく、涼しい。しかし、俺は朝体温が低いのでこの気温は少し肌寒く感じる。
シロネコさんを両手で持ち近くにあったタオルで体を包む。うむ、満足である。
そうしてのんびりテレビを見たりと優雅な朝のティータイムをしているとカチャっとリビングの扉が開いた。
「水樹?おはよ、もう起きてたんだねー」
燐くんが起きてきたみたいだ。ラフな服を着て髪の毛をセットしていない素の状態の燐くんだ。なんか可愛い。
「おはよう!目が覚めちゃって、燐くんこそ早くない?昨日遅かったんじゃないの?」
「う~ん、そうなんだけどみんなの朝ごはん作らなきゃだからねー」
「燐くんがいつもご飯作る人?」
「そー、みんなご飯作るのすっごい下手くそなんだよね、だから俺が料理担当。そのかわり掃除とか洗濯とかは他の3人の担当なんだよねー」
「そーなんだ。、、ねね、朝ごはん、お手伝いしちゃダメ?」
キッチンで冷蔵庫を覗き込んでいる燐くんにスススッと近寄りお手伝いを申し出る。やっちゃダメかな、少しくらい。
「んふふ。わかった、いーよ。そのかわりサラダだけね」
やった!サラダだけでも手伝えるのは嬉しい。
フライパンを扱う燐くんの隣でレタスをちぎる。
レッタッスーをちっぎりますー♪そのあとおっ水でジャブジャブジャブー♪
誰かと料理を作るのが久しぶりで嬉しい。ニコニコと笑いながら心の中で歌う。
「ッふ、ふふふ、」
燐くんが急に笑いだすのでキョトンと見つめると
「、かわいいお歌だね。さっきから、ふふ、
口に出てるよ」
カーッと顔が熱くなる。口に出てた!?あう、恥ずかしい。
あうあう言いながら赤くなったほっぺたを隠すように俯いた。
燐くんはまだ笑っている。そんな笑わなくてもいいじゃん、嬉しかったんだもん。横目で睨みつけると燐くんがごめんごめんと言って頬にキスをしてきた。
とても自然に、滑らかな動作でチュッとして何事もなかったかのようにまた料理を作り始める。
「水樹!ほらー手が止まってるよー」
「あっ、ご、ごめん」
え?あれ?俺今ほっぺにちゅーされたよね?燐くんが自然体すぎてそんなことなかったような気さえしてくる。
「………」
「……、燐くんなんで今ちゅーしたの?」
「えー?水樹が可愛かったからかなー。ごめんね我慢できなかった」
かわいい?かわいいとほっぺにちゅーするの?あ、もしかして外国の挨拶みたいな?
「あ、言っとくけど外国の挨拶じゃないからね?」
、、燐くんは俺の心の中読めるのかな
悶々と考えながら燐くんと一緒にご飯を作っていると、どんどんとみんなが起きてきた。みんなはキッチンに立ってる俺を見てギョッとした顔をしてからサラダを作ってるのを見てホッとした顔をした。
なんだよ、俺そんなに信用ない?料理だってきっとちゃんと作れるし。今はまだ燐くんに止められるけど
出来立てホヤホヤの朝ごはんをみんなで囲む。ふっくらご飯にお味噌汁。焼き鮭やベーコン、卵、そして俺が作ったサラダ。どれも美味しい。
もぐもぐと食べていると、スッと俺の前に手が伸びてきた。
「ついてるよ」
隣に座っていた燐くんが頬についていたらしきご飯粒をとってくれる。
「あ、ありがと」
さっきのほっぺちゅーのこともありドギマギしながらお礼を言う。俺顔赤くなってないかな
そんな態度をごまかそうと慌てて水を飲もうとコップを取ろうとする。が、距離感がつかめずコップは指先をかすり上手く掴めず、ガチャンッと倒してしまった。
「!、ご、ごめん!」
溢れた水を拭こうと慌てて席を立つ。
「水樹!大丈夫!?」と悠が素早く持ってきてくれたタオルで拭いてくれる。
「…大丈夫、ごめんなさい」
「謝んなくて大丈夫ですよ。誰にもそんなことはありますから」
「ああ、そんな泣きそうな顔するな。大丈夫だから。こいつもよくこぼす」
「!? そんなことないですよ!私がいつこぼしたのですか。それに食事に関しては悠の方が汚いです」
「え!急に僕!?水樹そんなことないからね!嘘だから!僕綺麗に食べられるから!」
「ふふふ」
よく分からない張り合いをし始めた2人に思わず笑みがこぼれる。
「よかった笑ったな、そんな落ち込むことないぞ。これから慣れてけばいいだろ?」
大貴がそばに来て背中にそっと手を当ててくれる。
「そうだよー、まだまだ時間はあるんだし。俺たちも協力するためにいるんだから自分だけで抱えんじゃダメだよー?」燐くんが優しい笑顔で頬を撫でてくる。
ゆっくりと落ち着いた動作なら、なんら問題なくできるのにさっきみたいに慌てたりしていると途端に難しくなる。俺、こんなに物を掴むのが難しいだなんて思ってなかった。
「うん、そうだね」
でも、まだ生活し始めたばかりだし、燐くんが言ってくれたようにみんな側にいてくれる。周りを見るとみんな心配そうにそれでいて優しい笑顔で見つめてくれる。
沈んでいた心がポカポカと暖かくなる。嬉しくなってニコニコ笑ってまた朝ごはんを食べ始めた。
心なしかさっきより美味しく感じる。食事の時とかちょっと気にしてたけど、失敗してもみんな笑って受け止めてくれる、 そう思うと心が軽くなった気がした。
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