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第一幕 断罪の夢
11. 来襲
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例のピンクブロンドの女子生徒――ライラ嬢を守るように、女子生徒の集団が、ズカズカと部屋に入ってくる。兄が耳打ちをした。
「あれは、殿下と同じクラス――ソル組の子たちだね。殿下も一年の時はステラ組だったんだけど、ライラ嬢と仲良くし始めて、成績が落ちて真ん中のクラスに行ったんだ。わざとかもしれないけど。」
彼女たちは私の周りを取り囲んだ。ライラ嬢はスカイブルーの瞳を潤ませて、上目遣いでこちらを見つめている。
「この学年の授業を受けるのは構いませんけど――ライラ様に嫌がらせをするのは、やめていただけるかしら!」
金髪の少女が鋭く声を張り上げた。嫌がらせ?一体何のことだろう。動揺で言葉が詰まった私の代わりに、兄が前に出る。
「あなたはアンネ嬢、でしたね。妹が何をしたと?むしろ、こうして大勢で言いがかりをつける方がよほど嫌がらせに見えますが。」
「とぼけないで!ライラ様の教科書を引き裂いたり、制服を破ったり――全部、あなたの仕業だと聞いたわ!」
ライラ嬢がアンネ嬢のとなりで少し微笑んだ。自分からは何も言わないで、取り巻きに言わせる。これがライラ嬢の"やり方"らしい。
「馬鹿なことを。エディットがこの学年の授業を受ける時は、常に私と一緒です。それに私たちはタウンハウスから通っている。エディットは寮に入ったことすらない。」
「じゃあ、誰がやったっていうの?殿下とライラ様を妬んだあなた以外に!」
やってもないことを認めるわけにはいかない。怯まず答えた。
「……殿下とライラ様を、嫉妬ですか?申し訳ありません。私、ライラ様という方を存じ上げませんの。挨拶をしたこともありませんから。」
そう言って、貴族の笑みを浮かべると、ライラ嬢の眉間にうっすらとしわが寄った。知らないと言われたのが少し効いたようだ。
「――しらばっくれないで!侯爵令嬢ともあろう方が恥ずかしくないの?」
空気が張り詰めた瞬間、さっきまで私が複写魔法を教えていたクラスメイトの一人が口火を切った。
「あなた方こそ家名も名乗らず、侯爵令嬢のエディット様に不敬ではないですか?」
「アードルフ様とエディット様の言う通りです。エディット様にくだらない悪戯をしている暇などありません。」
「こんなに目立つ容姿なのに、ソル組にこっそり忍び込めるわけがないでしょう。」
「君たちはライラ嬢と殿下の都合のいい嘘にだまされているだけだ。」
次々に声が上がる。アンネ嬢の顔が歪む。ライラ嬢は少しつまらなそうな顔をして、アンネ嬢のスカートの裾を引っ張った。
「お人形みたいに黙っていれば、取り巻きがかばってくれるなんていい気なものね。私たちは、未来の皇妃にふさわしくない行動を抗議しに来ただけですわ。」
それはこちらのセリフだと思ったが、彼女たちは不満げに退散していった。
「ごめんね、エディット。言っていなかったけど、殿下たちのクラスには身分の差を超えて愛し合う二人を応援したいっていう派閥があるんだ。ライラ嬢がその子たちをけしかけたんだろう。」
「……そんな無茶苦茶な。ただの浮気ではないですか。」
「俺もそう思うよ。ただ殿下自身も、エディットのことを、冷徹無比だの、人形のように冷たい女だとか、あることないことを言いふらしているみたいで……。」
「そんな……。」
「エディット様!私たちはエディット様の人となりを知って、あなたに非がないことをよく存じております。エディット様の味方もたくさんいることをどうか心に留め置いて下さい。」
その言葉に振り向くと、黒髪のシーラ嬢がいた。
「ありがとうございます。シーラ様。そして皆さん。」
私の味方――シーラ嬢の言葉に思わずほっとして、目に涙が溢れた。
「あれは、殿下と同じクラス――ソル組の子たちだね。殿下も一年の時はステラ組だったんだけど、ライラ嬢と仲良くし始めて、成績が落ちて真ん中のクラスに行ったんだ。わざとかもしれないけど。」
彼女たちは私の周りを取り囲んだ。ライラ嬢はスカイブルーの瞳を潤ませて、上目遣いでこちらを見つめている。
「この学年の授業を受けるのは構いませんけど――ライラ様に嫌がらせをするのは、やめていただけるかしら!」
金髪の少女が鋭く声を張り上げた。嫌がらせ?一体何のことだろう。動揺で言葉が詰まった私の代わりに、兄が前に出る。
「あなたはアンネ嬢、でしたね。妹が何をしたと?むしろ、こうして大勢で言いがかりをつける方がよほど嫌がらせに見えますが。」
「とぼけないで!ライラ様の教科書を引き裂いたり、制服を破ったり――全部、あなたの仕業だと聞いたわ!」
ライラ嬢がアンネ嬢のとなりで少し微笑んだ。自分からは何も言わないで、取り巻きに言わせる。これがライラ嬢の"やり方"らしい。
「馬鹿なことを。エディットがこの学年の授業を受ける時は、常に私と一緒です。それに私たちはタウンハウスから通っている。エディットは寮に入ったことすらない。」
「じゃあ、誰がやったっていうの?殿下とライラ様を妬んだあなた以外に!」
やってもないことを認めるわけにはいかない。怯まず答えた。
「……殿下とライラ様を、嫉妬ですか?申し訳ありません。私、ライラ様という方を存じ上げませんの。挨拶をしたこともありませんから。」
そう言って、貴族の笑みを浮かべると、ライラ嬢の眉間にうっすらとしわが寄った。知らないと言われたのが少し効いたようだ。
「――しらばっくれないで!侯爵令嬢ともあろう方が恥ずかしくないの?」
空気が張り詰めた瞬間、さっきまで私が複写魔法を教えていたクラスメイトの一人が口火を切った。
「あなた方こそ家名も名乗らず、侯爵令嬢のエディット様に不敬ではないですか?」
「アードルフ様とエディット様の言う通りです。エディット様にくだらない悪戯をしている暇などありません。」
「こんなに目立つ容姿なのに、ソル組にこっそり忍び込めるわけがないでしょう。」
「君たちはライラ嬢と殿下の都合のいい嘘にだまされているだけだ。」
次々に声が上がる。アンネ嬢の顔が歪む。ライラ嬢は少しつまらなそうな顔をして、アンネ嬢のスカートの裾を引っ張った。
「お人形みたいに黙っていれば、取り巻きがかばってくれるなんていい気なものね。私たちは、未来の皇妃にふさわしくない行動を抗議しに来ただけですわ。」
それはこちらのセリフだと思ったが、彼女たちは不満げに退散していった。
「ごめんね、エディット。言っていなかったけど、殿下たちのクラスには身分の差を超えて愛し合う二人を応援したいっていう派閥があるんだ。ライラ嬢がその子たちをけしかけたんだろう。」
「……そんな無茶苦茶な。ただの浮気ではないですか。」
「俺もそう思うよ。ただ殿下自身も、エディットのことを、冷徹無比だの、人形のように冷たい女だとか、あることないことを言いふらしているみたいで……。」
「そんな……。」
「エディット様!私たちはエディット様の人となりを知って、あなたに非がないことをよく存じております。エディット様の味方もたくさんいることをどうか心に留め置いて下さい。」
その言葉に振り向くと、黒髪のシーラ嬢がいた。
「ありがとうございます。シーラ様。そして皆さん。」
私の味方――シーラ嬢の言葉に思わずほっとして、目に涙が溢れた。
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