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第三幕 エーヴェルトの墓所
11. 霊廟
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次の部屋は廊下の奥だ。真ん中に大きな棺がある以外には何の変哲もない部屋だった。報告書に合った通り、副葬品は何も残されてなかった。こちらの部屋も、天井には白龍。壁画には長い黒髪に赤い眼のイリスの姿が何か所か描かれており、伝承の一部が描かれていたのだろうと思った。この部屋にも白に近い銀髪だったというエーヴェルトの姿はなかった。魔力残滓も千年以上の時を経てほとんど失われていた。調査ノートに壁画を映しながら私は言った。
「――これ、意図的にエーヴェルトの絵を消しているのかしら?」
「は?ここはエーヴェルトの墓所なんだろ?だったら、なんで主の絵を消したんだ?罰が当たるぞ。」
スヴェンが心底不思議だという顔をした。もしかして歴史上、エーヴェルトの存在が邪魔になった誰かが消したのか?では誰が?王家の誰か?まさか――勇者イリス、その人か?
リアスの眼が金色に光った。いつもは一瞬なのに、しばらく鑑定に集中していた。
「リアス、何か分かった?」
リアスがローブの裾を引っ張った。促されてしゃがみ込むと、リアスが耳打ちしてきた。
「――左側の壁の奥に隠し部屋がある。ただ何十にも結界がかけられていて、我々だけで今解除するのは難しい。後日、結界班に調査をお願いした方が良さそうだ。」
「結界?」
「ああ、魔力認証型の結界だ。術者本人なら触れただけで部屋に入ることができるが、それ以外の人間は、一枚一枚結界を解除しないと中に入れない。千年以上経っているのにヒビすら入っていない結界だ。魔法研究所の結界班でも全部解くには一か月はかかるだろう。」
「やっぱりただの盗掘された遺跡じゃなかったのね。でも誰がそんな手の込んだことをしたのかしら?」
「鑑定は現在の状態しか分からない。この場所で、昔何があったかまでは分からない。」
「まあちゃんと報告できることが、あったのはよかったわ。でもせっかく来たのに隠し部屋の中が見れないのは残念ね。」
「そうだな。もっと近くによれば、部屋の中も少し鑑定できるかもしれない。いいか。」
「ええ、もちろん。」
リアスの手に握って、左側の壁の前に立つ。壁に描かれているのは、大きな白い花束を持つイリスだ。そんな話、伝承にあったっけ?イリスの伝承といえば、武勇伝しか知らない。花なんて似合わない男だ。絵の半分はやはり何者かによって削られた跡がある。
「少し集中するから、何かあったら頼む。」
リアスがつないだ方と逆側の手を壁に当てて、金色の眼を輝かせた。その瞬間だった。まばゆい光が放たれて、私とリアスは隠し部屋に引きずり込まれた。
「――これ、意図的にエーヴェルトの絵を消しているのかしら?」
「は?ここはエーヴェルトの墓所なんだろ?だったら、なんで主の絵を消したんだ?罰が当たるぞ。」
スヴェンが心底不思議だという顔をした。もしかして歴史上、エーヴェルトの存在が邪魔になった誰かが消したのか?では誰が?王家の誰か?まさか――勇者イリス、その人か?
リアスの眼が金色に光った。いつもは一瞬なのに、しばらく鑑定に集中していた。
「リアス、何か分かった?」
リアスがローブの裾を引っ張った。促されてしゃがみ込むと、リアスが耳打ちしてきた。
「――左側の壁の奥に隠し部屋がある。ただ何十にも結界がかけられていて、我々だけで今解除するのは難しい。後日、結界班に調査をお願いした方が良さそうだ。」
「結界?」
「ああ、魔力認証型の結界だ。術者本人なら触れただけで部屋に入ることができるが、それ以外の人間は、一枚一枚結界を解除しないと中に入れない。千年以上経っているのにヒビすら入っていない結界だ。魔法研究所の結界班でも全部解くには一か月はかかるだろう。」
「やっぱりただの盗掘された遺跡じゃなかったのね。でも誰がそんな手の込んだことをしたのかしら?」
「鑑定は現在の状態しか分からない。この場所で、昔何があったかまでは分からない。」
「まあちゃんと報告できることが、あったのはよかったわ。でもせっかく来たのに隠し部屋の中が見れないのは残念ね。」
「そうだな。もっと近くによれば、部屋の中も少し鑑定できるかもしれない。いいか。」
「ええ、もちろん。」
リアスの手に握って、左側の壁の前に立つ。壁に描かれているのは、大きな白い花束を持つイリスだ。そんな話、伝承にあったっけ?イリスの伝承といえば、武勇伝しか知らない。花なんて似合わない男だ。絵の半分はやはり何者かによって削られた跡がある。
「少し集中するから、何かあったら頼む。」
リアスがつないだ方と逆側の手を壁に当てて、金色の眼を輝かせた。その瞬間だった。まばゆい光が放たれて、私とリアスは隠し部屋に引きずり込まれた。
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