狼(♂)ですが…狐(♂)に婿入りしました。

スメラギ

文字の大きさ
32 / 35

2.2人で初めての旅行に行きました。

しおりを挟む
 
 旅行に行くのは修学旅行以来、久しぶりと言える…
 嬉しそうにこちらを見上げてくるのは当たり前だが、リンである…

 耳が『ピコピコ』と動き尻尾も振っている様子から楽しんでいる事が見てとれた。
 ゆっくり温泉に浸かろうという事で温泉で有名な温泉街へ旅行に来ていた。

 「ウィル様!この温泉卵おいしいよ」

 と言いながら小さいお口をモグモグとさせている様は食べてしまいたくなるくらいに可愛かった。

 「はい!ウィル様!あ~ん」

 そう言って俺にその温泉卵を差し出してきた。もうそれだけでお腹一杯になれそうだった。
 『ニッコリ』と笑みかけるとリンの手首を包むように掴むと差し出している物に齧り付いた。

 リンは掴まれていない方の手で口元を覆うと顔を真っ赤に染め上げて『プルプル』と震えていた。

 もういっそのこと、このまま喰ってしまおうかとよこしまな考えが脳内を過るが―…

 それは押さえ込んだ。なけなしの理性で押さえ込んだ。やればできる子!!頑張れ俺っ!せめて夜まで!と自分を鼓舞する事も忘れない。

 その後も俺の理性が試される事の方が多かったが―…何とか旅館まで辿り着いた。

 「ウィル様!見て!凄く広いよ!」

 なんて『キャッキャ』しながら部屋を物色している。思春期の少年並みにムラムラしている俺には気づいていないらしい…

 どうかこのまま気づかれませんように…と強く願うしかない。

 ★

 夕飯の前に風呂に入ろうとの事で部屋に備え付けられている露天風呂へ2人で浸かった。
 広いはずなのにリンはピッタリと俺に寄り添う…もう、誘っているとしか思えないんだが…

 今日、何度目かのよこしまな気持ちと戦う事になった…

 「ウィル様っ…ヤバい…ちょー可愛いんだけど」

 なんて言う小さい呟きを耳が拾ったので、リンに視線を戻すと何か残念な顔をされた。何で?

 「何だ?」
 「ううん…何でもないよ!気にしないで!」

 と言いながら慌てたように首を横に『ブンブン』と振っている姿に、訳が分からず首を傾げると鼻を押さえて『プルプル』と震え始めたのでソッとタオルで優しく押さえてやった。すると、タオルが赤く染まり始めた。
 返り血を浴びるだけだった俺の成長を感じた瞬間だった。

 これは逆上のぼせて大変な事になるなと思った俺はタオルをリン自身に持っているように言って、しっかりと押さえたのを確認すると抱き上げて露天風呂から上がった。

 タオルで身体を拭き、キレイに水分を取ると、旅館ならではの浴衣を着せてから俺も適当に身体を拭いて浴衣を着る。
 そして、再びリンを抱き上げて座布団の上に寝かせて団扇で扇ぐと…暫くして普段通りのリンに戻った。

 正直、俺の理性がここまで耐えてくれるとは思わなかった。やはり少し逆上せているのか上気した頬で、若干の涙目なリンは凄く色気を放っていた。
 桃色に色づいている肌が呼吸に合わせて浴衣の合わせ目からチラチラと覗く扇情的な姿に何度、理性を飛ばしかけたか…

 アレで浴衣の隙間からリンの可愛らしい胸の頂きが見えていたら終わっていたと自信を持って断言できた。

 

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【本編完結】最強魔導騎士は、騎士団長に頭を撫でて欲しい【番外編あり】

ゆらり
BL
 帝国の侵略から国境を守る、レゲムアーク皇国第一魔導騎士団の駐屯地に派遣された、新人の魔導騎士ネウクレア。  着任当日に勃発した砲撃防衛戦で、彼は敵の砲撃部隊を単独で壊滅に追いやった。  凄まじい能力を持つ彼を部下として迎え入れた騎士団長セディウスは、研究機関育ちであるネウクレアの独特な言動に戸惑いながらも、全身鎧の下に隠された……どこか歪ではあるが、純粋無垢であどけない姿に触れたことで、彼に対して強い庇護欲を抱いてしまう。  撫でて、抱きしめて、甘やかしたい。  帝国との全面戦争が迫るなか、ネウクレアへの深い想いと、皇国の守護者たる騎士としての責務の間で、セディウスは葛藤する。  独身なのに父性強めな騎士団長×不憫な生い立ちで情緒薄めな甘えたがり魔導騎士+仲が良すぎる副官コンビ。  甘いだけじゃない、骨太文体でお送りする軍記物BL小説です。番外は日常エピソード中心。ややダーク・ファンタジー寄り。  ※ぼかしなし、本当の意味で全年齢向け。 ★お気に入りやいいね、エールをありがとうございます! お気に召しましたらぜひポチリとお願いします。凄く励みになります!

【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件

表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。 病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。 この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。 しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。 ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。 強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。 これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。 甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。 本編完結しました。 続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください

異世界に勇者として召喚された俺、ラスボスの魔王に敗北したら城に囚われ執着と独占欲まみれの甘い生活が始まりました

水凪しおん
BL
ごく普通の日本人だった俺、ハルキは、事故であっけなく死んだ――と思ったら、剣と魔法の異世界で『勇者』として目覚めた。 世界の命運を背負い、魔王討伐へと向かった俺を待っていたのは、圧倒的な力を持つ美しき魔王ゼノン。 「見つけた、俺の運命」 敗北した俺に彼が告げたのは、死の宣告ではなく、甘い所有宣言だった。 冷徹なはずの魔王は、俺を城に囚え、身も心も蕩けるほどに溺愛し始める。 食事も、着替えも、眠る時でさえ彼の腕の中。 その執着と独占欲に戸惑いながらも、時折見せる彼の孤独な瞳に、俺の心は抗いがたく惹かれていく。 敵同士から始まる、歪で甘い主従関係。 世界を敵に回しても手に入れたい、唯一の愛の物語。

転生したらスパダリに囲われていました……え、違う?

米山のら
BL
王子悠里。苗字のせいで“王子さま”と呼ばれ、距離を置かれてきた、ぼっち新社会人。 ストーカーに追われ、車に轢かれ――気づけば豪奢なベッドで目を覚ましていた。 隣にいたのは、氷の騎士団長であり第二王子でもある、美しきスパダリ。 「愛してるよ、私のユリタン」 そう言って差し出されたのは、彼色の婚約指輪。 “最難関ルート”と恐れられる、甘さと狂気の狭間に立つ騎士団長。 成功すれば溺愛一直線、けれど一歩誤れば廃人コース。 怖いほどの執着と、甘すぎる愛の狭間で――悠里の新しい人生は、いったいどこへ向かうのか? ……え、違う?

異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました

ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載

転生悪役弟、元恋人の冷然騎士に激重執着されています

柚吉猫
BL
生前の記憶は彼にとって悪夢のようだった。 酷い別れ方を引きずったまま転生した先は悪役令嬢がヒロインの乙女ゲームの世界だった。 性悪聖ヒロインの弟に生まれ変わって、過去の呪縛から逃れようと必死に生きてきた。 そんな彼の前に現れた竜王の化身である騎士団長。 離れたいのに、皆に愛されている騎士様は離してくれない。 姿形が違っても、魂でお互いは繋がっている。 冷然竜王騎士団長×過去の呪縛を背負う悪役弟 今度こそ、本当の恋をしよう。

陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 まったり書いていきます。 2024.05.14 閲覧ありがとうございます。 午後4時に更新します。 よろしくお願いします。 栞、お気に入り嬉しいです。 いつもありがとうございます。 2024.05.29 閲覧ありがとうございます。 m(_ _)m 明日のおまけで完結します。 反応ありがとうございます。 とても嬉しいです。 明後日より新作が始まります。 良かったら覗いてみてください。 (^O^)

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺

福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。 目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。 でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい… ……あれ…? …やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ… 前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。 1万2000字前後です。 攻めのキャラがブレるし若干変態です。 無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形) おまけ完結済み

処理中です...