僕の可愛いアルファ君。/俺のイケてるオメガ様。

スメラギ

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僕の可愛いアルファ君。

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 次の日、やはり千歳は動けなくなっていた…。体調不良で仕事を休むはめになってしまった千歳…鳴きすぎて声も出せなくなってしまったので、代わりに僕が電話の代行をした。

 「申し訳ありません。和人さん、そういう事ですので、千歳は今、動く事ができない状態となっています。」
 「頑張り過ぎたのが身体にきたんだろう。1週間の有給を言い渡すからゆっくり休んで英気を養えと伝えておいてくれ。その間の対応は私がやっておくから。崇陽たかあき様にもそう伝えておく」
 「配慮、ありがとうございます。」
 「いや、日頃から頑張っていたからな…。雅輝、お前も頑張り過ぎないようにな。」
 「ありがとうございます。僕は大丈夫ですよ。」
 「………。いや、お前も念の為に休養しておけ。ただ、お前の抜けた穴は3日が限度だから。3日後に仕事を割り振る事になる…すまないな…。」 
 「分かりました。今回はお言葉に甘えさせていただきます。何から何まで申し訳ありません」
 「気にしなくて良い。2人は日頃から頑張っているからな。ゆっくり休め」

 その言葉に返事を返すと、電話が切れた…
 千歳は僕の後ろで、いたたまれなくなっている。

 「確かに頑張り過ぎた・・・・・・のが身体にキたんだね」

 そう言うと、顔を真っ赤にして声にならない悲鳴を上げていた。
 冗談抜きで鳴かせ過ぎたみたいだ…。
 その姿は少々、痛々しい…。

 ちなみにしっかりと・・・・・処理はしたし、身体もキレイに清めた。僕のベッドへ優しく横たわらせ、アルファのソコは排泄以外に使う事がないので、やはり赤く少し腫れていたので、軟膏も塗りアフターケアもちゃんとしたのだけど…
 繋がれた事が嬉しすぎて、声までは気が回らなかったのは申し訳なかった。

 いや、でもあんな可愛く「もっとちょーだい」なんて言いながら僕のソレが入ってる場所をお腹の上から撫でて誘ってきたわけだから…

 千歳も少しは悪いよね?



 昼を過ぎると、少し復活したらしい千歳は普段より随分と小さい声ではあるものの喋れるようにはなっていた…。

 小さい声でブツブツと何かを言っている。僕への恨み言かと思いきや、そうではないようだった…。

 それとなく気づかれないように聞いてみればー…

 『俺、アルファなのに…』

 とか…

 『突っ込まれてイくなんて…』

 とか…

 『初めてでも分かる…アイツ、エッチ上手い』

 なんて呟きながらワナワナ震えている。

 『これ、発情期の時に満足させられるのか?』

 千歳はそう呟くと、自信喪失したように顔を両手で覆ってしまった。

 聞いていないフリをしながらベッドに横たわっている千歳の隣へと滑り込むと、その身体をそっと優しく抱き寄せる。
 直後、ヒクンと反応した千歳はゆっくりと顔から手を離し、恐る恐る僕を見る。

 「何?」
 「いや、『何?』じゃなくて…」
 「ココ僕の部屋だし…コレ、僕のベッドだよ?しかも休み貰えたんだから…少し寝かせてよ」

 そう言うと、一気に意識をしてしまったのか…ボンッと音がしそうなくらい顔を赤くした千歳が僕の腕の中で身を固くした。
 『ほら、大丈夫だよ』という意味を込めて優しく背中を撫でてやると、何故か・・・悔しそうな表情を浮かべたが…諦めたように息をつき、僕の背中へ腕を回して抱きついてきた。
 
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