鑑定士(仮)の小話らしいですよ?

あてきち

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小話いろいろ

脇役いろいろ

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「こんにちは! 新キャラ、クレアンナであります! よろしくお願いします! ウサギの半獣人種ですよ? ウサミミ美少女ですよ? これからの活躍に期待大であります!」

「女性の脇役キャラが多いと思いますぅ。ちょい役ばっかり増やさないで掘り下げてほしいですぅ」

「えーと、どなたですか? ちなみに私はメアトです」

「私はフラニカですぅ。北のダンジョンの冒険者ギルドローウェル支部出張所の所長ですよぉ? ドワーフですぅ。巷ではごうほうろ――」

「ストップです! なんだか発言が不穏です! それに、きっと誰も覚えていないと思います! ご愁傷様であります!」

「酷い言い草ですぅ。でも、言い返せないですぅ……」

「可哀相ですね。私なんて第二巻に私視点の話がある予定なのに」

「えっ!? あなた誰ですか?」

「ラリアです」

「分からないであります!」

「デビィ商会でアジャラタン様の専属メイドをしてます」

「ええっ!? 二巻では私の方がヒビキさんと接点あるのに、どうしてちょい役のあなた視点があるんですか! 私にはないのに!」

「まあまあ、あなたはこっちの小話でメイン張ってるカテゴリがあるんでしょ? それでいいじゃないですか」

「書籍に出番がある方が大事に決まってるじゃないですか! いくら出演料をもらえると思ってるんですか!」

「えっ!? 出るんですか、出演料」

「……言ってみただけです。くっ、私ももっと活躍してキャラデザされたい!」

「私達は望み薄ですぅ……いえ、確かダンジョン編で女の子はあんまり……おや? チャンスですぅ?」

「うそっ!? 私、ダンジョン編はほぼ出番なしなんですけど!」

「ははは、残念であります! これからは私の出番であります!」

「そうかしら? 今まで通り、女性キャラはちょい役で終わるんじゃない? 大体あなたの隣には聡明なエルフの美女がいるんでしょう? ……完全に喰われるでしょ」

「ええええええっ!? パトリシア様はそんな食い意地はってないはずですよ! それにあの方はもうおばあちゃんだからヒロイン枠には入れないはずであります!」

「……ほお? 言ったわね、クレアンナ」

「きゃあああああああっ! どうして脇役のダベリ場にいるんですか、パトリシア様!?」

「はいはい、帰るわよ。……年増エルフが培ってきたお仕置き術を見せてあげるわ」

「年増って……そんな段階すらもう過ぎているのであります!」

「……いやだわ、私も魔神様をとやかくいえなくなってしまうわね。アナスタシア―、拷問具とか持ってない?」

「きゃああああああああああああああっ! ご、ごめんなさい! 許してください、パトリシア様ああああ!」

「……こんな場面、一巻で読んだことありますよ?」

「なんだか、脇役から抜け出すのは難しそうですぅ……もっと私にもインパクトをぉ」
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