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第二章 魔王軍戦
第十三話 魔王の近くに
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絶望を呼ぶ者共が、集う会。
魔王軍、集会。
最初に集うは、緑の団。
「速くしてくれよぉ」
魔王直属緑の団、第二師団長ストラは、そのたてがみのような金髪を触りながら、上からものを言うように言う。
「まぁまぁ、そういう訳にもいかないですから」
魔王直属緑の団、第四師団長ゼブラは、読んでいた本を煩わしそうにパタンと閉じた。
「だからと言ってなぁ…」
「まぁ、お前達、しょうが無いだろう?魔王様は絶対なのだから」
魔王直属緑の団、第一師団長レベッカ。
王の雰囲気を纏い、緑の装束を着ている。
「す、すみません、遅れまちた」
「遅いぞ、ローマ…我々は赤のようにならないために生まれたのだからな」
「はい…ごめんなさい」
魔王直属緑の団第五師団長ローマ、緑の顔をしている。体から草が生えている。
「…やはり、貴様らは気持ち悪いよ」
「んだとぉ?」
「まぁまぁ、事実を言われて怒らないで下さいよ」
「あぁ!?」
魔王直属青の団、エンヴァスト。
魔王直属青の団、ラース。
凶悪な見た目をしているのは、二人にも同じごとが言えるのだが、力関係では、青の団のほうが上なのだ。
「そんなことで言い争いになるなんて…ガキですねぇ~」
「むぅ…」
魔王直属青の団、第五師団長バリュー。
山羊の角を生やす、聡明な魔物。
「あれ?まぁまぁ遅れたかな?」
「そうでもないみたいですぅ~」
同じく魔王直属青の団第三師団長 破壊城
魔王直属青の団第四師団長 鹿破
「やっぱり、遅いよなぁ」
「赤の奴らは遅いですぅ~」
赤の奴ら。
「来るぞ」
バンッと、扉が開き、一気に五人が入ってくる。
その威圧感は、驚嘆するものがある。
魔王直属赤の団
第一師団長ゾーマ
第二師団長ラスト
第三師団長セクト
第四師団長ベルアリア
第五師団長ラヴァー
「…」
終始無言のまま、椅子にドサッ、と座る。
「…」
他の団の者たちも座っていく。
「…よお」
───!!
集会に集まった強者共が、ざわめく。
「こ、これはこれは、八聖様…」
「…ん?どうした、そんなに怯えて」
「いえ、何でもございません…あまりの感激に──」
なんてのは、嘘だ。
本当は怖くて震えてるのだ。
圧倒的力の差に。
たった一人…なのにこの威圧感。
こんなのがあと四人もいると考えると、少し気が滅入る。
八聖天魔軍。
魔王軍で最強の部隊。
「はは、今回は議題が二つあるとのことだ。とは言っても魔王様は少し急用が出来たため、今回は出席しない。ので、便宜上私が指揮をとります。では、始めに。えー、緑の団かな?レベッカくん」
「は、はい」
「…で、どんな事なのかね?」
「はい…第三師団長であった、アストレアが、帰ってこなくなって…誰か知りませんか?」
沈黙。
「いや、知りませんね」
「?」
首をふるもの、誰だそいつは、となるもの。
様々だった。
「んん…そうですか、ご協力ありがとうございます。」
「あぁ、レベッカくん」
「はい」
「それ、どこに派遣させたの?」
「えーっと、エステルだった気が…」
正しくはトゥラティンである。
が、天魔を目の当たりにして、気が動転しているのか、記憶が曖昧なのか、適当な事を言ってしまう。
「そうか、ならば六世にお願いしておくよ」
「…はぁ、ありがとうございます」
六世少女軍。三強軍の一つである。
「さて、二つ目だが…お前らも知ってるよな?七星少年軍を」
「はい」
「ええ、まぁ」
「七星少年軍が、消えた」
「──!?」
なんだって?との声も聞こえる。
三強軍といえば、六世少女軍、七星少年軍、八聖天魔軍の三つ。
その内一つが消える、とは即ち、壊滅を示していた。
「気をつけろ…現地人で魔王様を殺そうと来る者は毎日いる。そいつらは毎回殺しているが、これからは七星を倒す程の輩が現れるやもしれん。覚悟しておくように」
「はい」
「あぁ、あとは大行進についてか…それはお前達で話し合っておけ」
◇
「…怖いですぅ~」
「ありゃやべーな」
「逆らったら殺されるガクブルガクブル」
「八聖や六世様はみんなあのくらいなのかね?でも…」
「七星様が…負けるなんて…」
「考えにくいが…あり得なくは無いだろう」
「…それもそうかも知れないわね」
「ラスト、お前が話に入るとは珍しいな」
「だって…今回のは異常よ…何かおこるきがする…近い将来」
「そりゃそうだろう。さっきの聞いてただろ?」
「いや、あれとは違って」
「ラスト!いくぞ」
「あ、はぁ~い。じゃあ、また」
「おう」
◇
「はぁー、結局アストレアはどこにいったんだか」
「…まぁ、六世様が対処するらしいですからねー」
「六世様かぁ…はぁ…あ」
丁度その時、レベッカは六世の一人とすれ違う。
「あ、あの六世様」
「聞いている。分かっているわ。ええ」
「はい。ありがとうございます」
「では、エステルに行けば良いのでしょう?そこで、一定以上の強さを持った輩を探せばいい。ね?」
「はい」
「じゃあ、そうさせて貰う」
カツカツカツと、六世は去って行く。
「城内でヒールか…」
三強にのみ許される特権だよな…
◇
「ふぅ~車ってやっぱ最高ー」
「だなぁ!車なしには生きてけねぇ」
「俺はまぁまぁ疲れるんですけどね?」
「そりゃ、運転手だもん」
「へーへー。そろそろつくから、シートベルトしておけよ?」
「分かってるって~」
「ったく、キティは調子者だな…お、そろそろ見えてきたな」
「あぁ」
「史上最大の大陸が…」
エステル大陸が。
魔王軍、集会。
最初に集うは、緑の団。
「速くしてくれよぉ」
魔王直属緑の団、第二師団長ストラは、そのたてがみのような金髪を触りながら、上からものを言うように言う。
「まぁまぁ、そういう訳にもいかないですから」
魔王直属緑の団、第四師団長ゼブラは、読んでいた本を煩わしそうにパタンと閉じた。
「だからと言ってなぁ…」
「まぁ、お前達、しょうが無いだろう?魔王様は絶対なのだから」
魔王直属緑の団、第一師団長レベッカ。
王の雰囲気を纏い、緑の装束を着ている。
「す、すみません、遅れまちた」
「遅いぞ、ローマ…我々は赤のようにならないために生まれたのだからな」
「はい…ごめんなさい」
魔王直属緑の団第五師団長ローマ、緑の顔をしている。体から草が生えている。
「…やはり、貴様らは気持ち悪いよ」
「んだとぉ?」
「まぁまぁ、事実を言われて怒らないで下さいよ」
「あぁ!?」
魔王直属青の団、エンヴァスト。
魔王直属青の団、ラース。
凶悪な見た目をしているのは、二人にも同じごとが言えるのだが、力関係では、青の団のほうが上なのだ。
「そんなことで言い争いになるなんて…ガキですねぇ~」
「むぅ…」
魔王直属青の団、第五師団長バリュー。
山羊の角を生やす、聡明な魔物。
「あれ?まぁまぁ遅れたかな?」
「そうでもないみたいですぅ~」
同じく魔王直属青の団第三師団長 破壊城
魔王直属青の団第四師団長 鹿破
「やっぱり、遅いよなぁ」
「赤の奴らは遅いですぅ~」
赤の奴ら。
「来るぞ」
バンッと、扉が開き、一気に五人が入ってくる。
その威圧感は、驚嘆するものがある。
魔王直属赤の団
第一師団長ゾーマ
第二師団長ラスト
第三師団長セクト
第四師団長ベルアリア
第五師団長ラヴァー
「…」
終始無言のまま、椅子にドサッ、と座る。
「…」
他の団の者たちも座っていく。
「…よお」
───!!
集会に集まった強者共が、ざわめく。
「こ、これはこれは、八聖様…」
「…ん?どうした、そんなに怯えて」
「いえ、何でもございません…あまりの感激に──」
なんてのは、嘘だ。
本当は怖くて震えてるのだ。
圧倒的力の差に。
たった一人…なのにこの威圧感。
こんなのがあと四人もいると考えると、少し気が滅入る。
八聖天魔軍。
魔王軍で最強の部隊。
「はは、今回は議題が二つあるとのことだ。とは言っても魔王様は少し急用が出来たため、今回は出席しない。ので、便宜上私が指揮をとります。では、始めに。えー、緑の団かな?レベッカくん」
「は、はい」
「…で、どんな事なのかね?」
「はい…第三師団長であった、アストレアが、帰ってこなくなって…誰か知りませんか?」
沈黙。
「いや、知りませんね」
「?」
首をふるもの、誰だそいつは、となるもの。
様々だった。
「んん…そうですか、ご協力ありがとうございます。」
「あぁ、レベッカくん」
「はい」
「それ、どこに派遣させたの?」
「えーっと、エステルだった気が…」
正しくはトゥラティンである。
が、天魔を目の当たりにして、気が動転しているのか、記憶が曖昧なのか、適当な事を言ってしまう。
「そうか、ならば六世にお願いしておくよ」
「…はぁ、ありがとうございます」
六世少女軍。三強軍の一つである。
「さて、二つ目だが…お前らも知ってるよな?七星少年軍を」
「はい」
「ええ、まぁ」
「七星少年軍が、消えた」
「──!?」
なんだって?との声も聞こえる。
三強軍といえば、六世少女軍、七星少年軍、八聖天魔軍の三つ。
その内一つが消える、とは即ち、壊滅を示していた。
「気をつけろ…現地人で魔王様を殺そうと来る者は毎日いる。そいつらは毎回殺しているが、これからは七星を倒す程の輩が現れるやもしれん。覚悟しておくように」
「はい」
「あぁ、あとは大行進についてか…それはお前達で話し合っておけ」
◇
「…怖いですぅ~」
「ありゃやべーな」
「逆らったら殺されるガクブルガクブル」
「八聖や六世様はみんなあのくらいなのかね?でも…」
「七星様が…負けるなんて…」
「考えにくいが…あり得なくは無いだろう」
「…それもそうかも知れないわね」
「ラスト、お前が話に入るとは珍しいな」
「だって…今回のは異常よ…何かおこるきがする…近い将来」
「そりゃそうだろう。さっきの聞いてただろ?」
「いや、あれとは違って」
「ラスト!いくぞ」
「あ、はぁ~い。じゃあ、また」
「おう」
◇
「はぁー、結局アストレアはどこにいったんだか」
「…まぁ、六世様が対処するらしいですからねー」
「六世様かぁ…はぁ…あ」
丁度その時、レベッカは六世の一人とすれ違う。
「あ、あの六世様」
「聞いている。分かっているわ。ええ」
「はい。ありがとうございます」
「では、エステルに行けば良いのでしょう?そこで、一定以上の強さを持った輩を探せばいい。ね?」
「はい」
「じゃあ、そうさせて貰う」
カツカツカツと、六世は去って行く。
「城内でヒールか…」
三強にのみ許される特権だよな…
◇
「ふぅ~車ってやっぱ最高ー」
「だなぁ!車なしには生きてけねぇ」
「俺はまぁまぁ疲れるんですけどね?」
「そりゃ、運転手だもん」
「へーへー。そろそろつくから、シートベルトしておけよ?」
「分かってるって~」
「ったく、キティは調子者だな…お、そろそろ見えてきたな」
「あぁ」
「史上最大の大陸が…」
エステル大陸が。
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