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誕生
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一人きりになった雅史の頭の中に、優奈の顔が浮かんだ。その死に顔は、信じる者に裏切られ、驚愕していた。
雅史は恍惚の表情を浮かべ、両手で自分の股関を掴んだ。その場所に男根はない。傷痕だけがくっきりと残っている。股間が濡れてきた。鼻息も荒い。静かな夜の学校に、少年の悶える声が響いた。
気が済んだようだ。雅史は股間から手を離した。そして、とても幸せそうな笑顔を浮かべ、帰って行った。
翌朝。雅史は普段通り、学校に来ていた。教室に入り、自分の席に着いた雅史は、目の前の机に視線を向けた。いつものような悪口が、鉛筆か何かで書かれている。いつもなら、泣き出しそうになっていた。しかし、雅史の顔にあるのは、笑みだけだ。
鞄から筆箱を取り出し、消しゴムを掴むと、手慣れた手付きで落書きを消し始めた。誰か鼻唄を歌っている。雅史だ。
担任の前田裕美が、教室に入ってきた。いつも笑顔で教壇に立つ裕美は、落ち込んだような暗い顔をしている。
「…おはようございます。今から体育館に集まって下さい。校長先生からお話があります」
裕美の言葉を聞き、教室がざわついた。
「先生、何かあったんですか?」
生徒の一人が裕美に尋ねた。
「…詳しくは校長先生がお話します…先生に付いてきてください」
裕美を先頭に、生徒達は体育館に向かった。
体育館には既に多くの生徒達が集まっていた。暫くすると、体育館の扉が閉められた。全クラスの生徒が集まったようだ。
「静粛に、皆さん静かにして下さい」
ステージに立つ校長が、マイクを使い、ざわつく生徒に向け言った。
「…今日は悲しいお話があります。一年三組の安達優奈さんが、昨夜亡くなられました」
優奈を知る生徒達は、驚きの声を上げた。中には泣き出す生徒もいる。校長は暫く間を置くと、言葉を繋げた。
「…校舎から飛び降り、即死だったそうです。警察の話では自殺の可能性が高いそうです。自殺の原因に心当たりある生徒は、後程、校長室に来て下さい…では、教室に戻って下さい」
ざわつく生徒を尻目に、校長はステージの袖に消えて行った。
教師の誘導の元、生徒達は教室に戻る為、動き出した。
「西園寺、一緒に校長室に来てくれるか?」
朝霧は集団の中から雅史を見付け、呼び止めた。
朝霧は寝ていないのか、目の下に隈を作り、酷い顔をしている。
雅史は列から抜け出すと、朝霧と共に校長室に向かった。
雅史が校長室に入ると、学年主任と校長がテーブルの前に座っていた。窓際には、見知らぬ男が二人立っている。
見知らぬ男達は、鋭い眼光で、雅史を品定めするように見詰めた。
「君が西園寺雅史君かい?」
見知らぬ男の一人が雅史に尋ねた。
「はい」
雅史は俯きながら答えた。
男子生徒が女子生徒の格好をしている。男は疑問に思ってはいるだろうが、それには触れなかった。
「私達は警察の者です。私は駒井、こっちは沢池と言います。ちょっと、話を聞きたいんだけど、いいかな?」
雅史は恍惚の表情を浮かべ、両手で自分の股関を掴んだ。その場所に男根はない。傷痕だけがくっきりと残っている。股間が濡れてきた。鼻息も荒い。静かな夜の学校に、少年の悶える声が響いた。
気が済んだようだ。雅史は股間から手を離した。そして、とても幸せそうな笑顔を浮かべ、帰って行った。
翌朝。雅史は普段通り、学校に来ていた。教室に入り、自分の席に着いた雅史は、目の前の机に視線を向けた。いつものような悪口が、鉛筆か何かで書かれている。いつもなら、泣き出しそうになっていた。しかし、雅史の顔にあるのは、笑みだけだ。
鞄から筆箱を取り出し、消しゴムを掴むと、手慣れた手付きで落書きを消し始めた。誰か鼻唄を歌っている。雅史だ。
担任の前田裕美が、教室に入ってきた。いつも笑顔で教壇に立つ裕美は、落ち込んだような暗い顔をしている。
「…おはようございます。今から体育館に集まって下さい。校長先生からお話があります」
裕美の言葉を聞き、教室がざわついた。
「先生、何かあったんですか?」
生徒の一人が裕美に尋ねた。
「…詳しくは校長先生がお話します…先生に付いてきてください」
裕美を先頭に、生徒達は体育館に向かった。
体育館には既に多くの生徒達が集まっていた。暫くすると、体育館の扉が閉められた。全クラスの生徒が集まったようだ。
「静粛に、皆さん静かにして下さい」
ステージに立つ校長が、マイクを使い、ざわつく生徒に向け言った。
「…今日は悲しいお話があります。一年三組の安達優奈さんが、昨夜亡くなられました」
優奈を知る生徒達は、驚きの声を上げた。中には泣き出す生徒もいる。校長は暫く間を置くと、言葉を繋げた。
「…校舎から飛び降り、即死だったそうです。警察の話では自殺の可能性が高いそうです。自殺の原因に心当たりある生徒は、後程、校長室に来て下さい…では、教室に戻って下さい」
ざわつく生徒を尻目に、校長はステージの袖に消えて行った。
教師の誘導の元、生徒達は教室に戻る為、動き出した。
「西園寺、一緒に校長室に来てくれるか?」
朝霧は集団の中から雅史を見付け、呼び止めた。
朝霧は寝ていないのか、目の下に隈を作り、酷い顔をしている。
雅史は列から抜け出すと、朝霧と共に校長室に向かった。
雅史が校長室に入ると、学年主任と校長がテーブルの前に座っていた。窓際には、見知らぬ男が二人立っている。
見知らぬ男達は、鋭い眼光で、雅史を品定めするように見詰めた。
「君が西園寺雅史君かい?」
見知らぬ男の一人が雅史に尋ねた。
「はい」
雅史は俯きながら答えた。
男子生徒が女子生徒の格好をしている。男は疑問に思ってはいるだろうが、それには触れなかった。
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