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虚ろ
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沢尻にメスで刺された霞は病室にいる。目の前には健太がいる。今は二人きりだ。
真剣な顔の霞が健太に告げた。
「…私ダウジングが使えるの」
「ダウジング?…ダウジングって水脈を探したりするやつ?」
健太はL字型の金属の棒を想像した。
「それもダウジングだけど…私のダウジングは、違うやり方でもっと正確なの」
「…そうなんだ」
健太は突拍子もない霞の言葉を疑う事無く信じた。霞だから信じられたのだろう。
「信じてくれるの?」
霞は不安そうな顔をしている。
「本当なんだろ?信じるよ」
健太は真剣な表情で霞を見詰めた。
「…ありがとう」
見詰め返した霞は、微笑みを浮かべた。
「こちらこそ助けてくれてありがとう」
「…ううん、私の力じゃなくて、このクリスタルが助けてくれたの…あれ?」
胸に手をあてた霞は言葉を止めた。
「…どうしたの?」
慌てている霞の様子を見て、健太は心配そうに尋ねた。
「ないの!私の振り子がないの!」
いつもある場所にクリスタルの振り子がない。霞の顔が青ざめた。
「大切な物なんだね」
「…うん…お母さんの形見なの…あれがなければ、私ダウジングが使えないの…どこにやったんだろう」
霞は悲しそうに項垂れた。
「…あの家に落としたのか、病院の人が預かってるのかもしれないね。後で聞いてみる」
霞の肩に手をあてた健太は優しく微笑んだ。
「…うん、ありがとう」
霞は置かれた健太の手に自分の手を重ね、瞳を潤ませた。
霞のアパートを一人の男が訪ねていた。
虚ろな目の男は、霞の部屋のチャイムを押すと、掠れた声で呟いた。
「…霞ちゃん…僕だよ…小羽だよ」
小羽の頬に、涸れたはずの涙の雫が落ちてきた。
虚ろな意識の小羽は、ドアの前で佇み続けている。玄関からは霞は出てこない。小羽は霞を呼び続けている。
真剣な顔の霞が健太に告げた。
「…私ダウジングが使えるの」
「ダウジング?…ダウジングって水脈を探したりするやつ?」
健太はL字型の金属の棒を想像した。
「それもダウジングだけど…私のダウジングは、違うやり方でもっと正確なの」
「…そうなんだ」
健太は突拍子もない霞の言葉を疑う事無く信じた。霞だから信じられたのだろう。
「信じてくれるの?」
霞は不安そうな顔をしている。
「本当なんだろ?信じるよ」
健太は真剣な表情で霞を見詰めた。
「…ありがとう」
見詰め返した霞は、微笑みを浮かべた。
「こちらこそ助けてくれてありがとう」
「…ううん、私の力じゃなくて、このクリスタルが助けてくれたの…あれ?」
胸に手をあてた霞は言葉を止めた。
「…どうしたの?」
慌てている霞の様子を見て、健太は心配そうに尋ねた。
「ないの!私の振り子がないの!」
いつもある場所にクリスタルの振り子がない。霞の顔が青ざめた。
「大切な物なんだね」
「…うん…お母さんの形見なの…あれがなければ、私ダウジングが使えないの…どこにやったんだろう」
霞は悲しそうに項垂れた。
「…あの家に落としたのか、病院の人が預かってるのかもしれないね。後で聞いてみる」
霞の肩に手をあてた健太は優しく微笑んだ。
「…うん、ありがとう」
霞は置かれた健太の手に自分の手を重ね、瞳を潤ませた。
霞のアパートを一人の男が訪ねていた。
虚ろな目の男は、霞の部屋のチャイムを押すと、掠れた声で呟いた。
「…霞ちゃん…僕だよ…小羽だよ」
小羽の頬に、涸れたはずの涙の雫が落ちてきた。
虚ろな意識の小羽は、ドアの前で佇み続けている。玄関からは霞は出てこない。小羽は霞を呼び続けている。
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