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虚ろ
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「振り子に聞いたんだ…私の運命の人は誰かって」
言った後、霞は健太を見詰めた。
「…うん」
健太は静かに頷いた。
「…振り子は答えたの…篠原健太さんだって」
「えっ?…うん」
健太は驚いた表情を浮かべた後、優しく微笑んだ。それは、健太も霞に運命めいたものを感じていたからだ。
「…私が中学生の時に、お父さんとお母さんが話してくれたんだ」
霞は当時の事を思い出した。
当時、小羽が罪を犯した明確な理由がニュースで語られる事はなかった。それは、幼い霞が理由に関係していた為、警察が口外しなかったのだろう。
当時霞は、小羽が罪を犯した理由を両親に尋ねた。しかし、霞の両親ははぐらかした。霞はまだ幼い。自分が原因だと知ったら、どうなるか分からない。霞の両親はそう考えたのだろう。
ダウジングをして知る事もできた。だが、霞はそれをしなかった。事実を知る事を恐れたのだ。事実を知れば、現実を受け入れる事になる。霞はそう思ったのだろう。
霞は中学生になった。小羽の事を思い出さない日は一日たりともなかった。両親もそれに気付いていたようだ。
霞はその日、小羽が罪を犯した理由をダウジングで聞いてしまった。
霞は途中でダウジングするのを止めた。ショックだったのだ。だが、ダウジングが当たっているかを確かめずにはいられなかった。だから、両親に聞いたのだ。
霞はもう幼くはない。善悪の区別もはっきりと分かっている年だ。多感な年頃ではあるが、霞の真剣な目を見て、両親は話す事を決めた。
両親の口から真実が語られた。両親は警察から聞いた全てを霞に伝えた。
「…その子は、私を一生守りたかったんだって」
霞は切なそうに、その言葉を口にした。
「…一生?」
「うん…それで私を一生守るにはどうすればいいか考えたの…幼かったその子は、私と結婚すれば一生守れるって思ったんだ」
霞は切なそうに健太を見詰めた。
「…でも、その子は私に運命の人がいる事を知っていた…その子はテレビで言っていた言葉を純粋に信じたの」
「…テレビで何て言ってたの?」
「…邪魔者は消せばいいって」
霞は当時の小羽の気持ちを思い、大粒の涙を流した。
「…霞さん」
健太は霞の濡れる頬に手をあてた。
「…ごめんね…話すね」
霞は涙を拭った。
「振り子は、私の運命の人の名をひらがなで教えてくれたの…しのはらけんさんて…小学校の時に、転校してきた子がいたの…健太さんと漢字が違う篠原謙太君」
霞は辛そうだ。それでも霞は言葉を繋げた。
「私は当時、転校してきた子を運命の人だと思ったの…そう思ったのは、私だけじゃなかったんだ…罪を犯したその子も…その子は」
霞は言葉を止め、口を閉じた。小羽が『殺した』という事実を口に出来なかったのだ。
「…うん、分かるよ」
健太は、言葉にしない霞の言葉を理解し、小さく頷いた。
霞は口を開けた。微かに震えている。時間が経っても、その事実が辛いのだろう。
霞は躊躇いながらも、続きを話した。
「…でも、その子が悪いんじゃないの…その子の義理の母親が書かせたノートのせいなの」
「ノート?」
健太は敏感にその言葉に反応した。
言った後、霞は健太を見詰めた。
「…うん」
健太は静かに頷いた。
「…振り子は答えたの…篠原健太さんだって」
「えっ?…うん」
健太は驚いた表情を浮かべた後、優しく微笑んだ。それは、健太も霞に運命めいたものを感じていたからだ。
「…私が中学生の時に、お父さんとお母さんが話してくれたんだ」
霞は当時の事を思い出した。
当時、小羽が罪を犯した明確な理由がニュースで語られる事はなかった。それは、幼い霞が理由に関係していた為、警察が口外しなかったのだろう。
当時霞は、小羽が罪を犯した理由を両親に尋ねた。しかし、霞の両親ははぐらかした。霞はまだ幼い。自分が原因だと知ったら、どうなるか分からない。霞の両親はそう考えたのだろう。
ダウジングをして知る事もできた。だが、霞はそれをしなかった。事実を知る事を恐れたのだ。事実を知れば、現実を受け入れる事になる。霞はそう思ったのだろう。
霞は中学生になった。小羽の事を思い出さない日は一日たりともなかった。両親もそれに気付いていたようだ。
霞はその日、小羽が罪を犯した理由をダウジングで聞いてしまった。
霞は途中でダウジングするのを止めた。ショックだったのだ。だが、ダウジングが当たっているかを確かめずにはいられなかった。だから、両親に聞いたのだ。
霞はもう幼くはない。善悪の区別もはっきりと分かっている年だ。多感な年頃ではあるが、霞の真剣な目を見て、両親は話す事を決めた。
両親の口から真実が語られた。両親は警察から聞いた全てを霞に伝えた。
「…その子は、私を一生守りたかったんだって」
霞は切なそうに、その言葉を口にした。
「…一生?」
「うん…それで私を一生守るにはどうすればいいか考えたの…幼かったその子は、私と結婚すれば一生守れるって思ったんだ」
霞は切なそうに健太を見詰めた。
「…でも、その子は私に運命の人がいる事を知っていた…その子はテレビで言っていた言葉を純粋に信じたの」
「…テレビで何て言ってたの?」
「…邪魔者は消せばいいって」
霞は当時の小羽の気持ちを思い、大粒の涙を流した。
「…霞さん」
健太は霞の濡れる頬に手をあてた。
「…ごめんね…話すね」
霞は涙を拭った。
「振り子は、私の運命の人の名をひらがなで教えてくれたの…しのはらけんさんて…小学校の時に、転校してきた子がいたの…健太さんと漢字が違う篠原謙太君」
霞は辛そうだ。それでも霞は言葉を繋げた。
「私は当時、転校してきた子を運命の人だと思ったの…そう思ったのは、私だけじゃなかったんだ…罪を犯したその子も…その子は」
霞は言葉を止め、口を閉じた。小羽が『殺した』という事実を口に出来なかったのだ。
「…うん、分かるよ」
健太は、言葉にしない霞の言葉を理解し、小さく頷いた。
霞は口を開けた。微かに震えている。時間が経っても、その事実が辛いのだろう。
霞は躊躇いながらも、続きを話した。
「…でも、その子が悪いんじゃないの…その子の義理の母親が書かせたノートのせいなの」
「ノート?」
健太は敏感にその言葉に反応した。
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