294 / 298
本
8
しおりを挟む
田宮は携帯を見詰め、メールに書かれている文章を読み上げた。
「…神はあなたを認めない。認められたければ、私の教えを聞きなさい。私は神の代弁者である」
「…認めない…ずいぶんと否定的な宗教ですね…新教宗教ですかね?」
青信号になり、利根川がアクセルを踏み込んだ。
「…分からない…本には、印刷会社や製本元の記載がされていなかったそうだ」
「…普通は書いてあるものなんですかね?」
「…宗教の本を読んだ事がないが、大抵は書いてあるだろうな」
「…私、その言葉に聞き覚えがあります」
後部座席に座る霞のその言葉に、田宮が振り返った。
「どこで聞いたんですか!?」
「…分かりません…でも、確かに知っています。聞いたか、見た事があるはずです…初めて聞いた言葉ではないです」
その言葉に健太の鼓動は高鳴った。
「これがその本の表紙の画像なんですが、見てください」
田宮は携帯電話を霞に手渡した。
携帯電話に表示されている画像を見た瞬間、霞の頭の中で、記憶のパズルのピースがはめ込まれた。
「これ、私が描いたデザインです!」
「本当ですか!?」
皆は一斉に驚きの声を上げた。
「…これは、三年程前に描いた物です」
蔦に絡まる不死鳥。表紙にはそれが、幻想的な雰囲気で描かれている。
田宮が霞に尋ねた。
「誰が依頼したか、覚えていますか?」
「…覚えてないです。でも、会社に行けば分かると思います」
霞は記憶を辿ったが、答えを導き出せなかったようだ。
「利根川、新垣さんの会社に急行だ」
「分かりました!新垣さん、会社の場所は何処ですか?」
ハンドルを握る利根川の手に、汗が滲んできた。
「飯田橋駅の近くです」
「飯田橋なら、ここから一時間もしないで着きます。田宮さん、サイレンお願いします」
「…神はあなたを認めない。認められたければ、私の教えを聞きなさい。私は神の代弁者である」
「…認めない…ずいぶんと否定的な宗教ですね…新教宗教ですかね?」
青信号になり、利根川がアクセルを踏み込んだ。
「…分からない…本には、印刷会社や製本元の記載がされていなかったそうだ」
「…普通は書いてあるものなんですかね?」
「…宗教の本を読んだ事がないが、大抵は書いてあるだろうな」
「…私、その言葉に聞き覚えがあります」
後部座席に座る霞のその言葉に、田宮が振り返った。
「どこで聞いたんですか!?」
「…分かりません…でも、確かに知っています。聞いたか、見た事があるはずです…初めて聞いた言葉ではないです」
その言葉に健太の鼓動は高鳴った。
「これがその本の表紙の画像なんですが、見てください」
田宮は携帯電話を霞に手渡した。
携帯電話に表示されている画像を見た瞬間、霞の頭の中で、記憶のパズルのピースがはめ込まれた。
「これ、私が描いたデザインです!」
「本当ですか!?」
皆は一斉に驚きの声を上げた。
「…これは、三年程前に描いた物です」
蔦に絡まる不死鳥。表紙にはそれが、幻想的な雰囲気で描かれている。
田宮が霞に尋ねた。
「誰が依頼したか、覚えていますか?」
「…覚えてないです。でも、会社に行けば分かると思います」
霞は記憶を辿ったが、答えを導き出せなかったようだ。
「利根川、新垣さんの会社に急行だ」
「分かりました!新垣さん、会社の場所は何処ですか?」
ハンドルを握る利根川の手に、汗が滲んできた。
「飯田橋駅の近くです」
「飯田橋なら、ここから一時間もしないで着きます。田宮さん、サイレンお願いします」
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)その後
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合つまた。
その後、大学を卒業した祐輔(ユウスケ)の新たなストーリーが始まった。
全15話を予定
【完結】不貞された私を責めるこの国はおかしい
春風由実
恋愛
婚約者が不貞をしたあげく、婚約破棄だと言ってきた。
そんな私がどうして議会に呼び出され糾弾される側なのでしょうか?
婚約者が不貞をしたのは私のせいで、
婚約破棄を命じられたのも私のせいですって?
うふふ。面白いことを仰いますわね。
※最終話まで毎日一話更新予定です。→3/27完結しました。
※カクヨムにも投稿しています。
秘書と社長の秘密
廣瀬純七
大衆娯楽
社内の調査のため、社長・高橋健一はこっそり秘書・木村由紀と不思議なアプリで入れ替わることに。
突然“社長役”を任された由紀と、自由に動ける立場を手に入れた高橋。
ふたりの秘密の入れ替わり作戦は、どの様な結末になるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる