白き神よ永遠に

大空 ヒロト

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ちっちゃなストーカー⑤

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 俺はいつも通り学校が終わると家に帰ってきた。……のだが、今は家に入らず少し遠くから電柱の影に隠れて覗いていた。

 なぜなら、家の前をうろつく不審者を発見したからだ。いや、実際はめぐるなんだけど。学校に来なかったがしっかりと制服はきている。逆にそのせいか余計に怪しく見えるのは気のせいだろうか。取り敢えず声をかけてみることにした。

 「何やってんだ」

 「っ!!!」

 後ろから声をかけたのがまずかったらしくビクビクっと身体を震わせたかと思うと固まってしまった。

 「お~い、だいじょぶか~?」

 手を顔の前で振ってみるが反応がない。はて、どうしたものか。

 「またな、めぐる」

 俺はそのままめぐるを放置して家に入ることにした。

 「待ちなさいよ!」

 「なんだよ」

 「なんだよじゃないわよ! なーに放置してそのまま帰ろうとしてんのよ!」

 「めんどくさいやつだな」

 「めんどくさい言うなぁ!」

 このままだとずっと言い合いが続きそうなので俺は一旦落ちつくために一呼吸おいて聞いた。

 「何やってたんだ、学校にもこないで」

 「それは……」

 めぐるは言いにくそうにもじもじとしている。まさか、俺ん家に泥棒に!? 何もないのでお引き取りください。

 「ペンダント」

 「?」

 「佑斗がなくしたペンダントを探してたのよ」

 「まじかよ。まさか、朝からずっとか?」

 「うん」

 昨日なくなった事が分かったペンダント。昔めぐるから貰ったものだけどまさかそれを探してたなんて。

 「でも、なんで……」

 そうだ、なくしたと言ってもたかがペンダントだ。そこまで必死に探す理由が分からない。

 「それは…………と、取り敢えずいいでしょ! とにかくあれを探してるの。佑斗も学校が終わったんなら手伝ってよ」

 「それがな、めぐる。実はさペンダント見つかったんだよね」

 そう言いながら鞄からだして見せる。

 「えっ? ど、どこにあったのよ」

 「いやーそれがさ…………」





 時刻は四時間ほど前に遡ってお昼休み。


 「あの、これ!」

 勇気を振り絞った声と共に前に差し出されたのは俺のペンダントだった。

 「これ……俺のペンダント。どうして赤井さんが?」

 「あの、ね……」

 相変わらずビクビクしながらだけど赤井さんはゆっくりと話してくれた。

 「実は入学式の日の事なんだけど。実は廊下を歩いているときに君とぶつかったんだよ」

 「あーそう言えばなんか誰かとぶつかったような気が……って、まさか」

 「その時にね、このペンダントが落ちたんだよ」

 なるほど、そりゃあれだけ家の中を探しても見つからないわけだ。

 「それでね、すぐに返そうと思ったんだけどすぐに女の子に引きずられていっちゃって……」

 「渡せなかったと」

 「うん」

 あぁ今思い出すだけでもあの時のみんなの視線は嫌だったなぁ。全部めぐるのせいだな、うん。
 俺は話がさらに長くなりそうだったので赤井さんを連れて食堂に行き向かい合って座った。

 「それで、その後なんだけど返したくてもどこのクラスかも学年も分からないしで返せなくて」

 「まぁ確かに、でも先生に届けるとかでもよかったんじゃない?」

 「…………そうですね!」

 俺の答えにそんな方法があったのかとでも言うように手をポンと叩いた。この子……少し天然ちゃんなのだろうか。

 「でも、その後ここでやっと見つけたんです! 逃げてしまったけど…………」

 「そう言えばそうだったな」

 「実は私は他人と話すのが、特に男の人は苦手で……ごめんなさい」

 「あ、謝らなくてもいいよ、誰にだって苦手な事はあるしね」

 「でもだからってあんなストーカーみたいな事…………あぁぁぁぁぁぁぁ」

 赤井さんは思い出して恥ずかしくなったのかテーブルにバタンッと突っ伏してしまった。

 「でも、今日は勇気をだして話しかけてくれたんでしょ? ちゃんと返して貰ったしほんとにありがとう」

 赤井さんは少しだけ顔をあげると照れと恥ずかしさで顔を真っ赤にしながら小さな声で

 「ど、どういたしまして」

と聞こえた。




 時刻は戻って16時過ぎ、自宅前。

 「てな事があったんだよ」

 「あーーーそーーー」

 「なんだよ」

 「別にぃーーー」

 「気になるだろ」

 「そう? じゃあ遠慮なく」

 そう言うとめぐるは雪をまるめだした。そして、

 「えい」

 俺に向かって投げてきた。

 「イテッ、何すんだぁ……ぁ……」

 と、やり返そうと思ったらすでに全力ダッシュで逃げていた。いったい何だっつうんだ。
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