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「廉」
「れーん」
左に皆瀬。右に清水先輩。
「廉に気安く触ってんじゃねーよ皆瀬」
「先輩こそ廉から離れてくださいよ。タバコ臭くなるでしょ」
俺を挟んで火花を散らす二人。
どうしてこうなった。
「……」
のかというと、まぁ単純な話で、昼飯食べに淳平と一緒に屋上に来たら、睨みあう二人がいて鉢合わせしたのである。
すぐに踵を返そうと思ったけどあっという間に二人に捕まって今に至る。
ちなみに淳平は捕まった俺を見捨ててソッコーで逃げた。後で殴る。
「廉置いて消えろ皆瀬。お前のニヤついた面なんか見たくねぇ」
「俺だって先輩の仏頂面なんて見たくないんですけどー。廉残してお引き取り願えませんかね」
言うまでもなく二人は犬猿の仲なので、さっきから『俺のために争わないで』的な状態が続いてる。
いやほんとふざけてるわけじゃなくて、まじでピリピリした空気が屋上に流れてる。
「…この前廉の手縛ってヤったのテメーだな?しばらく廉の腕に跡残ってたじゃねぇか。無理強いしてんじゃねーよ」
「無理強いじゃないですしー、合意の上だし。先輩こそ廉の身体に馬鹿みたいな数のキスマーク残すのやめてくれません?恋人でもないのに独占欲丸出しでキモいんですけど」
「…殴られてーのかてめぇ」
「…やってみろよ」
「ちょっと。ケンカするなら俺いらないでしょ。帰らせてよ」
「「駄目」」
なんでそこだけ仲良くハモるの。
ため息をついた。
「れーん」
左に皆瀬。右に清水先輩。
「廉に気安く触ってんじゃねーよ皆瀬」
「先輩こそ廉から離れてくださいよ。タバコ臭くなるでしょ」
俺を挟んで火花を散らす二人。
どうしてこうなった。
「……」
のかというと、まぁ単純な話で、昼飯食べに淳平と一緒に屋上に来たら、睨みあう二人がいて鉢合わせしたのである。
すぐに踵を返そうと思ったけどあっという間に二人に捕まって今に至る。
ちなみに淳平は捕まった俺を見捨ててソッコーで逃げた。後で殴る。
「廉置いて消えろ皆瀬。お前のニヤついた面なんか見たくねぇ」
「俺だって先輩の仏頂面なんて見たくないんですけどー。廉残してお引き取り願えませんかね」
言うまでもなく二人は犬猿の仲なので、さっきから『俺のために争わないで』的な状態が続いてる。
いやほんとふざけてるわけじゃなくて、まじでピリピリした空気が屋上に流れてる。
「…この前廉の手縛ってヤったのテメーだな?しばらく廉の腕に跡残ってたじゃねぇか。無理強いしてんじゃねーよ」
「無理強いじゃないですしー、合意の上だし。先輩こそ廉の身体に馬鹿みたいな数のキスマーク残すのやめてくれません?恋人でもないのに独占欲丸出しでキモいんですけど」
「…殴られてーのかてめぇ」
「…やってみろよ」
「ちょっと。ケンカするなら俺いらないでしょ。帰らせてよ」
「「駄目」」
なんでそこだけ仲良くハモるの。
ため息をついた。
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