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序章
第三話。3-10
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いい終わるが早いか、鋭く短い風切り音と共に放たれたネイアの電光石火の手刀が、完璧な角度と威力でラングの後頭部に打ち込まれた。
もはやラングは呻き声すら上げず、白目をむいてその意識を刈り取られ床に臥した。
その威力たるや、日々の鍛錬と実践の賜物である。
「……成敗!」
無礼な輩を打ち倒した後の、彼女の決め台詞である。一瞬の静寂の後再び、どよめきが湧き上がる。
常々、護身術の習得と鍛錬と称した【(技・型の)人体実験】の被験者にされていアベルは神妙な面持ちで両手を組み合わせ、それを額付近に軽く当てながら、ラングに向かってボソボソと出鱈目な祈りの言葉を呟いていた。
「……やれやれ」
普段から口数少なく、一連の出来事を終始無言で見守っていたリーフが、二人の様子を眺めながら呆れ調子で溜息を吐く。
「……なんですか、皆さん。随分と騒がしいですねえ」
ネイア達が立つ場所から向かい側、円卓の間の奥にある扉が開き、一人の男が現れた。
バランとは対照的な細身の長身。やや頬のこけた一見不健康そうな顔の造形に加わる片眼鏡。細く切長でやや吊り上がり気味の瞳に肩まで伸びた白髪が特に印象的なその男が視界に入った瞬間、ネイアの表情が強張った。
「お嬢様、お待ちしておりました」
もはやラングは呻き声すら上げず、白目をむいてその意識を刈り取られ床に臥した。
その威力たるや、日々の鍛錬と実践の賜物である。
「……成敗!」
無礼な輩を打ち倒した後の、彼女の決め台詞である。一瞬の静寂の後再び、どよめきが湧き上がる。
常々、護身術の習得と鍛錬と称した【(技・型の)人体実験】の被験者にされていアベルは神妙な面持ちで両手を組み合わせ、それを額付近に軽く当てながら、ラングに向かってボソボソと出鱈目な祈りの言葉を呟いていた。
「……やれやれ」
普段から口数少なく、一連の出来事を終始無言で見守っていたリーフが、二人の様子を眺めながら呆れ調子で溜息を吐く。
「……なんですか、皆さん。随分と騒がしいですねえ」
ネイア達が立つ場所から向かい側、円卓の間の奥にある扉が開き、一人の男が現れた。
バランとは対照的な細身の長身。やや頬のこけた一見不健康そうな顔の造形に加わる片眼鏡。細く切長でやや吊り上がり気味の瞳に肩まで伸びた白髪が特に印象的なその男が視界に入った瞬間、ネイアの表情が強張った。
「お嬢様、お待ちしておりました」
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