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無口な君
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今日も僕はコンビニバイトに明け暮れている。
大学生はいつでもお金がないからね。
店舗がリニューアルオープンして丁度1年が経つみたいで、今は1周年セールをやっている。
何でも1年ほど前に近所の火事が飛び火して、店が燃えかけた騒ぎがあったらしい。
店長は「賠償金でウハウハだ!」って能天気なこといってたけどね。
それで、セールで人がわんさか来るのに、一緒に働く人が体調不良だって連絡があって、まさかのワンオペ。
朝から夕方まで必死に授業を受けて、クタクタなのに、一周年セール1人で回さなきゃなんて辛すぎる。
もう辞めたいって思うこともよくある。
そんな僕の最近の唯一の楽しみが毎週深夜の同じ時間に来る可愛い子の接客だ。
目元にほくろがあって、目鼻立ちがハッキリしてる正統派美人さんだ。
深夜にコンビニに来て、わざわざ2Lの水を1本だけ買って帰っていく。
ただただ可愛い子ってだけで気になるのに、2Lの水を同じ時間で毎週買うんだ。
気にならないはずがない。
ああ、もちろん会話はしたことがない。
お互い気づくと小さく頷いたりする程度だ。
お、そんなことを考えていたら、またあの子が来店したぞ。
お、今日は2Lのペットボトル2本か。
いつもよりいっぱいだ。
レジを打っていると、
「袋は要りません」
辛うじて聞き取れるとてもしゃがれた声で喋った。
めっちゃギャップじゃん!
なんてことを考えながらお釣りとレシートを僕は手渡すと、その子は帰って行った。
その後も何事も無く、バイトを終えた僕は家に帰った。
テレビをつけると、防災特集番組がやっていた。
いつもだったら絶対にチャンネルを変えてしまう内容だったが、自分の過ごしている街がクローズアップされていたので、ついつい目が止まったのだ。
そこでは火事で娘さんを亡くした方が、防災の重要性について語っていた。
「絶対に火事は起こしてはなりません。
娘の未来を奪った犯人が許せないんです。」
VTRに出た娘さんの顔写真はいつものように美人だった。
大学生はいつでもお金がないからね。
店舗がリニューアルオープンして丁度1年が経つみたいで、今は1周年セールをやっている。
何でも1年ほど前に近所の火事が飛び火して、店が燃えかけた騒ぎがあったらしい。
店長は「賠償金でウハウハだ!」って能天気なこといってたけどね。
それで、セールで人がわんさか来るのに、一緒に働く人が体調不良だって連絡があって、まさかのワンオペ。
朝から夕方まで必死に授業を受けて、クタクタなのに、一周年セール1人で回さなきゃなんて辛すぎる。
もう辞めたいって思うこともよくある。
そんな僕の最近の唯一の楽しみが毎週深夜の同じ時間に来る可愛い子の接客だ。
目元にほくろがあって、目鼻立ちがハッキリしてる正統派美人さんだ。
深夜にコンビニに来て、わざわざ2Lの水を1本だけ買って帰っていく。
ただただ可愛い子ってだけで気になるのに、2Lの水を同じ時間で毎週買うんだ。
気にならないはずがない。
ああ、もちろん会話はしたことがない。
お互い気づくと小さく頷いたりする程度だ。
お、そんなことを考えていたら、またあの子が来店したぞ。
お、今日は2Lのペットボトル2本か。
いつもよりいっぱいだ。
レジを打っていると、
「袋は要りません」
辛うじて聞き取れるとてもしゃがれた声で喋った。
めっちゃギャップじゃん!
なんてことを考えながらお釣りとレシートを僕は手渡すと、その子は帰って行った。
その後も何事も無く、バイトを終えた僕は家に帰った。
テレビをつけると、防災特集番組がやっていた。
いつもだったら絶対にチャンネルを変えてしまう内容だったが、自分の過ごしている街がクローズアップされていたので、ついつい目が止まったのだ。
そこでは火事で娘さんを亡くした方が、防災の重要性について語っていた。
「絶対に火事は起こしてはなりません。
娘の未来を奪った犯人が許せないんです。」
VTRに出た娘さんの顔写真はいつものように美人だった。
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