偽りから真へ

優月ジュン(ゆづき じゅん)

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8 毎日が楽しい。

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アラームの音で目が覚めた。
すぐにそれを止め、隣を確認する。

かわいい葵がちゃんといた。

毎朝葵の姿を確認する度に、幸せを感じていた。

昨日は俺に付き合わせてしまったから、今日はギリギリまでゆっくり寝てもらって、昼はどこか定食屋にでも行こう…。
洋食屋も近くにあるからそこでもいいし。
そこなら葵が好きなオムライスもきっとあるだろう。

俺は葵の寝顔を見ながらそんなことを考えていた。

スヌーズ機能でまたアラームが鳴った。

もう起きないと。

俺は葵を起こした。

「葵…起きる時間だよ。」
「ん…。」
「起きて。」
「うん…今何時?」

俺は時間を伝えた。
すると葵がパッと体を起こした。

「…お弁当…」
「いいよ今日は。外に食べに行こう?」
「…うん…。」

俺は葵を抱き寄せまた寝かせる形になった。

「…また眠くなっちゃうよ…」
「うん…。」
「琉佳くん…」
「ん?」
「起きないと…」
「うん。葵があったかくて…離したくない。」
「…私も…離されたくない…。」

…葵…

こんな可愛いこと言っちゃうんだ…。
付き合う前はそんな一面知らなかった…。

もっと…
色んな葵を知っていきたいな。



昼になり葵を洋食屋へ連れてきた。
葵はやっぱりオムライスを注文していた。
俺はハンバーグにした。

「ははっ。琉佳くんほっぺにごはん粒ついてるよっ。」
「お米が元気なだけ。新米なんじゃない?」

俺はいつか葵が言っていたセリフを笑いながら言った。

「もうっ。マネしないでよ。」
そう言って笑いながら、俺の頬に手を伸ばしごはん粒を取ってくれた。
俺はすかさずその手を取ると、葵の指先についていたごはん粒を舌で舐めとった。

「っ…」
葵は恥ずかしそうにしていた。
その姿がすごくかわいかった…。

今日も…

抱きたい…

「今日は夜も何か買って済まそう?」
「なんで?」
「その方が葵楽でしょ?」
「それはそうだけど…」
「ね?そうしよう?」
「ありがとう。」

葵の作ったご飯が本当は食べたいけど、買って帰った方が時間が稼げる。

俺はずるい。

そうやって、少しでも早く葵を抱こうと考えていた。


仕事が終わり、食事やシャワーを済ませると、俺はすぐに葵をベッドへと連れて行った。
葵はそんな俺を受け入れてくれた。



毎日が楽しい。
そんな日々が過ぎていく。

葵がそばにいてくれて、美味しいご飯を作ってくれて、2人で会話を楽しんで…

あの時、葵が付き合ってるフリをして欲しいと言わなかったら、きっと今のような生活はなかっただろう。

もし…葵がつきまとわれるようなことがなく、平和に過ごしていたら、俺は…いつかは葵に告白をしたんだろうか…。
いや、当時の俺は現状に満足していたからたぶん…告白していなかったかもしれない。
そうこうしているうち葵は誰かを好きになり…
そう考えると胸がきゅっと締めつけられた。

葵が怖い思いをしたのは嫌だけど、それがあったから今がある。

俺はそんなことを考えながらシャワーを浴びていた。

シャワーから出ると、ソファーに座る葵をすぐに抱き寄せた。

「どうしたの?」
「…。」
「琉佳くん?」
「なんでもないよ。こうしたくなっただけ。」
「…そっか。」

俺は体を離すと葵の顔を見た。
かわいい。
すると、葵の顔が近づきキスをしてくれた。

なんだか心がくすぐったかった。

俺は葵の両頬に手を添えると、舌を入れて絡ませた。
葵も腕を俺の体に回してくれた。
俺は夢中になって舌を絡めた。
葵もそれに応えてくれた。
そのままキスをしながらゆっくりと、葵の背中を支えながら押し倒した。

俺は口を離すと左手を葵の頬に添え、顔をじっと見た。

好きだ…葵…

それから手を添えている方とは逆の耳を舌でなぞり、そのまま首筋へと移動した。
葵から吐息が漏れる。

右手は服の中に入れ胸の先を捕えると優しく撫でた。すぐに形がハッキリとした。それからつまんでクニクニとした。

「ふぅんっ…んっ…」

俺はまた葵の顔を見た。
葵は目を瞑っていた。

服をめくり上げるとツンと勃ったそこを舌で弾く。唇で吸って舌で転がす。
今度は舌先で押し込むようにする。

「あっんっ…はぁっ…あっ…」

その間にも手は葵の体を撫でまわす。
葵の体はよじれる。
背中をしならせ少し腰が浮いていた。

俺は口を離すと葵のズボンと下着を脱がせ、脚を広げようとした。葵は脚をきゅっと閉じた。

「待って。」
「…どうしたの?」
「…恥ずかしい…。」
「…葵のここ、舐めるの初めてじゃないよ?」
「それでも…」

葵はすごく恥ずかしそうな顔をしていた。
それが…すごくかわいかった…。

「舐めさせて…?」

俺はそう言いながら、また葵の脚を広げた。
葵は観念したかのように、近くにあったクッションを胸に抱きかかえた。

そこを広げると、全体を柔らかく舐め始めた。
葵はすでに濡れていた。
どんどんとあふれ出てくるのがわかる。

上の方で硬く主張しているところを舌を尖らせツンツンとする。

「あっ…んっ…るかくん…やっぱり恥ずかしいっ…」

葵のか細い声が聞こえてきた。
俺はそれでもやめなかった。

しばらく続けてからそこの横に指を置くと広げて押し上げた。
勃起したものが姿を現す。

かわいい…

今度は直接そこをチロチロと舐めた。

「あっ…やっ…まって…るかくんっ…」

「んんっ…あっ…んんっっっ…」

葵はビクンと体を震わせた。
すぐに指を入れ中をかき回す。

「ああっ…あっ…」

葵はさっきよりもぎゅっとクッションを抱きしめていた。
俺はそのクッションを取り上げると、また胸の先を口に含み舌で転がした。

「ふぅんっ…はぁっ…あっ…」

中がヒクヒクとしてる。
それからお腹側に圧を加えて刺激する。

するとぎゅっと俺の指を締めつけた。
少しずつ動きを早める。

俺はまた葵の顔を見る。
葵は目を開けた。
また恥ずかしそうな顔をした。

葵の中がどんどんと俺の指を締め付ける。

「あっ…んっ…んんっっ…」

葵は俺にしがみついてイッた。
このしがみついてくるのかわいいな。

「私もする…。」
「…もう入れたい。」

俺は葵を抱きかかえるとベッドに移動した。
それからゆっくりと入れると、葵がさっきイッた場所に当たるように、葵の腰を少し持ち上げた。

「あっ…るかくんだめっ…」
「…動くよ。」

入れてすぐに葵は俺を締めつけた。
嬉しかった。
気持ちいいんだ…。

「だめるかくんっ…ああっ…」
「気持ちいい?」
「はぁ…きもちぃ…」
「じゃあ、だめじゃないんだね。」

葵はどんどんと俺を締めつけた。
俺はもっとそこに当たるようにグッと押し込みながら動いた。

「あっ…またっ…」

葵はそう言うと、俺の腕を掴んでビクンと体を震わせた。
葵の腰を下ろし、裏ももを押し上げる。
奥まで届くようにゆっくりと突いていく。

「ああっ…まってるかくんっ…」

葵は体をよじって逃げようとした。
俺はそんな葵の体をがっちりと掴んで逃がさないようにした。

「まって…これ以上は…」
「まだ1回目だよ?」
「…今日はなんだか…」

俺は動きを止めた。

最近毎日のように葵を抱いていた。
もしかしたら葵の体は敏感になってるのかもしれない。

「ゆっくりするから。」
「…わかった…。」

俺はまたゆっくりと動きだした。

奥を押し込むようにゆっくりと…。

「あっ…はぁっ…ああっ…」

葵の体は奥を攻めるたび、体が少し震えぎゅっと中を締めつけていた。
葵は与えられる刺激を必死に受け止めているようだった。

俺はだんだんとイキそうになってきたので、動きを早め、下に手を伸ばすと葵の硬くなったところをクリクリと触った。

「んんっ…あっ…」

「あっ…あっ…あっんっっ…」

葵がイッたのを確認すると俺も動きを激しくして果てた。

そのまま葵を見下ろしていた。
胸を上下させ呼吸を整えている。
かわいい…
葵…
俺は葵の頭を撫でそっとキスをした。

「休憩したら、もう1回いい?」
「……うん…。」

葵はやっぱりそんな俺を受け入れてくれた。
俺は横に寝転ぶと、そっと葵を抱き寄せた。

葵…
好きだよ…

「…琉佳くん…」
「なに?やっぱりもう嫌?」
「ううん。違くて…」
「ん?どうした?」
「…好き…」

…。

なにこのかわいい生き物…

俺はぎゅうううっと抱きしめた。

「俺も好きだよ。」
「…嬉しい…同じだね…」

葵も俺の体に腕を回しぎゅっとしてくれた。

しばらくそうやって抱きしめ合ってから、俺は葵の顔を上に向かせると、キスをした。
今度は葵の方から舌を絡めてくれた。
それが嬉しくて夢中になってキスをしていた。

すると葵が突然笑い出した。

俺は口を離し少しムッとしながら葵に聞いた。

「なんで笑うの。」
「ははっ。ごめん。くすぐったくて。」

俺はキスをしながら葵の体を撫でていた。
今はちょうど脇腹あたりに指を優しく滑らせていた。

それを聞いた俺は葵を仰向けにさせ、さっきと同じように、葵の体に指先を滑らせた。
最初は笑っていた葵だったが、しばらくするとそれは吐息に変わっていった。

「ふぅん…ん…。」
「どうしたの?」
「…はぁ…ん…」
「葵?くすぐったかったんじゃないの?」
「…うん…」

葵は感じているようだった。
かわいい…

「気持ちいいの?」
「…うん…」

俺は葵の吸い付くような肌を、指先で撫でて続けた。

「ん…るかくん.」
「なに?」
「るかくん…」
「なに?」
「…もどかしい…」

葵は体をよじりながら俺にそう訴えかけてきた。

「…もう少しだけ…。」

俺は撫で続けながら胸元へと顔を近づけると、ツンとしているところは避け、その周りを舌でぐるりとした。

「ふぅんっん…」

葵はその中心を舐めて欲しそうに、腰を反らせ少し胸を突き出すようにした。

かわいい…

俺は下に手を伸ばし、そこをなぞった。

…そこからは愛液があふれ出ていた。

俺はさっきまで避けていた部分に吸いついた。

「あっんっ…」

葵のハッキリとした声が響いた。

「はぁっ…るかくん…んんっ…」

俺は夢中でそこを舌で転がした。

それからなぞっていたところに指をゆっくりと沈めていった。

すぐにきゅっと指が締めつけられた。
俺は我慢ができなくなって、ゴムをつけると葵の中に入った。

葵が気持ちいいところを狙って動かす。

「あっ…だめっ…またすぐっ…」

かわいい…
余裕のないその顔と声はとてもかわいかった。

俺はそのまま一定のリズムで動いていた。
どんどんと締めつけられるのを感じると、そこにもっと当たるように角度をつけて動いた。

「あんっ…ああっっ…」

葵はビクンと体をしならせた。
俺はそのまま動き続けた。
葵はさらに妖艶に乱れはじめた。
俺は下に手を伸ばし、可愛く勃たせているところをクリクリと触った。

「んっ…まって…」
「つらい?」
「はぁっ…つらく…ない…」
「じゃあどうしたの?」
「あっ…だめっ…またっ…」

葵はまた体を震わせた。

かわいい…。

少しずつ…葵の体を慣らしていこう…。



俺は葵がイク姿を見ながら密かにそう考えていた。

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