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しおりを挟む今日から店舗研修を終えた金子くんが本社勤務になった。
緊張してるのが伝わってきて、私にもそんな時代があったなと思い出していた。
私は何年も勤めている杉崎さんから本社での仕事を教えてもらっていたけど、今回金子くんに仕事を教えるのは私だった。
だから私も緊張していた。
任せてもらえるのは嬉しいけど…
私はまだ自信がなかった。
「よろしくね、金子くん。」
「はいっ。よろしくお願いしますっ。」
金子くんは素直で人懐っこい子だった。
私はまた慣れない仕事でくたくたになって帰宅した。
「おかえり…大丈夫?」
「つかれたぁー。」
「よしよし。」
陸は私の頭を撫でてくれた。
嬉しい…。
「梨紗はわかりやすいね…。」
「そうかな?」
「うん…疲れた顔してる…。」
なんか…少し嬉しかった…。
私のことをわかってくれるのが、嬉しかった。
「陸は?疲れてる?」
「俺はいつも通りだから大丈夫だよ。」
「でも疲れる時もあるでしょ?」
「…あるけど…前より体力ついたし、ネクタイの匂い嗅ぐと元気でる…。」
陸…まだ続けてたんだ…。
私の香水…。
私はくすぐったい気持ちになって、陸に抱きついた。
「…どうしたの?」
「…好き…」
「うん…俺も好き…」
嬉しい…楽しい…幸せ…
毎日がそんな感じ。
「はぁー…今日も疲れたぁ。」
仕事を終えた私はついついこう漏らしてしまった。
「お疲れさん。」
芦屋くんがそう声を掛けてくれた。
「お疲れさまー。」
私たちは雑談をしながら会社を出た。
「お疲れ。」
会社を出ると太一がいて、そう声をかけられた。
「…太一…」
「送ってくよ。」
太一がそう言った。
「これから俺たち飲みに行くんで。」
芦屋くんが私の腕を掴んでそう言った。
「…2人で?」
そう言いながら怪訝そうな顔をしている太一。
「いや、これから先輩たちも来るから、俺ら下っぱが先に席を確保することになってる。」
「…そうなのか?梨紗。」
「…うん…。」
「わかった。また日を改める。気をつけて帰れよ。」
太一はそう言うと車に乗り込んだ。
「…ありがとう…。」
「あいつはなんなんだ?」
「だから…大学の時の…。」
「雨宮のことが好きなんじゃないのか?」
「…。」
「そうなんだろ?」
「…。」
「絶対にあいつと2人きりになるなよ。」
「…わかってる。」
「…付き纏われてるのか?」
「そういうんじゃない。」
「…雨宮…しっかりしろ。」
「…うん…。」
「あいつまた来るぞ。」
「…でも…」
「“でも”じゃない。“陸くん”が好きなんだろ?」
「うん。」
「じゃあしっかり態度で示せ。」
「そうしてるつもりなんだけど。」
「…ハッキリと断れ。」
「…明日…相談に乗ってくれない?」
「いいよ。」
「ありがとう…。」
私は家に帰るとすぐに陸に抱きついた。
わかってる…わかってる。
ハッキリしなきゃって…。
でも…太一は前とは違って穏やかで、何も嫌なことを言わないし、無理矢理何かをしてくるようなこともない。
だからと言って2人きりになるつもりはない。
陸に心配をかけたくない。
でも…できればこのまま友達でいたいと思ってしまっていた。
「何かあった?」
陸が心配そうにしている。
「…抱いて欲しい…。」
「…何があったのか話して。」
話せない。
「ただ…そういう気分なだけ…。」
「…嘘はだめだよ。」
「…。」
「難しい顔してるよ。」
「少し…疲れてるだけ…。」
「…。」
陸は私の手を引きベッドへと連れて行った。
次の日のお昼休みに私は今までのことをだいたい芦屋くんに話した。
「…その考えはやめておけ。」
芦屋くんは“友達のままでいたい”という私の気持ちに対してこう言った。
「隙を見せたらそこを狙われるぞ。」
そうとも言っていた。
やっぱり…
もうだめなんだ。
友達にもなれないんだ。
太一は変わったのに…
それでも…だめなんだ…。
「陸くんはそいつのことどう思ってるんだ?」
「…警戒してる…。」
「…それならより一層しっかりしろ。雨宮。」
「…うん…。」
「陸くんが離れていってもいいのか?」
「やだ。」
「だろ?そんな甘っちょろい考えは捨てて、陸くんを大事にしてやれ。もう嘘をつくようなことはするな。」
芦屋くんは、この前私が太一の車に乗った時のことを言った。
あの時は太一の嘘に動揺して車に乗った。
でも…結局陸にはそれを話さなかった。
「…うん。」
ー「陸くんが離れていってもいいのか?」ー
芦屋くんのこの言葉が胸に刺さった。
そんなの嫌だ…。
想像したら、それだけで怖くなった。
早く帰って陸に会いたい。
抱きしめたい。
陸が離れていくなんて…
そんなの耐えられない。
早く陸を実感したい。
陸…
陸…
今日は私の方が早く家に着いた。
陸ももうすぐ帰ってくる。
陸…
陸…
「ただいま。」
帰ってきたっ。
陸…陸…
私はすぐに抱きついた。
「おかえりっ」
「っ…どうしたの?」
「おかえりっ」
「…ただいま…。」
陸…陸…
「何かあった?」
私は顔を上げると陸にキスをした。
陸はそのキスにちゃんと応えてくれた。
「…何かあったの…?」
「ご飯食べよ?」
「…大丈夫なの?」
「大丈夫。」
それから色々と済ませ、一緒にベッドに入った。
私はすぐに陸に覆いかぶさりキスをした。
耳や首にキスをして、陸の服を捲り上げた。
胸元に私の印をつけ、それから陸の体にキスをし舌を這わせた。
「変だよ梨紗。」
私は顔を上げて陸を見た。
また陸の唇にキスをした。
それからピタッと体をくっつける。
「好き…陸大好き…。」
「何かあったの?話して?」
「ううん。陸…大好き…。」
「…どうしちゃったの?」
「好き…。」
私はそう言うと、また陸の体にキスをして、少しずつ下に下がった。
陸のズボンと下着に手を掛け、陸のものを舐め始めた。
「…っ…梨紗…」
私はゆっくりと陸のを舐めていた。
「…っ…はっ…気持ちいい…」
陸は私の前髪をかき上げた。
じっと私を見ている。
陸…
陸…
今度は口に咥え込んだ。
陸…
陸…
しばらく続けていると、陸は頭を撫でてくれた。
「はぁ…もう…イク…」
陸は私の口の中に出した。
私は最後までちゃんと出るように吸い取った。
「…っ…梨紗…」
陸は私を押し倒すと、裏ももを押し上げ脚を広げた。
「俺も…」
そう言うと舐め始めた。
しばらくすると指が入ってきて、お腹側を優しく刺激する。
だんだんと感度が高まっていき、陸はそれがわかったようで刺激を強くした。
「あっ…ああっっっ…」
「……出ちゃったね…。」
私も…陸の口の中に出してしまった。
陸はいつも通り、手の甲で口元を拭うと笑っていた。
私はまた陸を押し倒すと下に手を伸ばした。
勃っていたから、またがってゆっくりと入れた。
「んんっ…」
「…梨紗…ゴムしなきゃ…」
「…ごめん…」
私は腰を上げると、陸はゴムをつけた。
またゆっくりと腰を落とす。
「んっ…」
「…はぁ…気持ちいい…」
「りく…っ…」
私は動き始めた。
「…梨紗…」
「んっ…はぁっ…」
「…かわいい…っ…」
夢中になって腰を振っていた。
陸の手を取り指を絡めた。
「…りくっ…あいしてるっ…」
「俺も…」
しばらくすると、陸は私の腰を掴んで下から押し上げてきた。
「はぁっ…イクっ…あっ、イクっっ…」
私は陸に倒れ込んだ。
「りく…すきぃ…」
「…うん…俺も好きだよ。」
「りく…」
「何かあったの?」
「…急に不安になった…。」
「どうして?」
言えない。
言いたくない…
「ただ…なんとなく…。」
「…大丈夫だよ梨紗。愛してるよ…。」
大事にしなきゃ…陸のこと…
太一のことはもう…考えるのはやめよう…
友達でいたいだなんて考えは…
もうやめよう…
陸を失いたくない。
陸がそばにいてくれたら…それだけで十分…。
陸は私を抱きしめると、コロンと横に転がり私に覆い被さった。
「…俺もイキたい…」
「うん…」
陸はゆっくりと動き始めると、すぐに激しくなった。
「はぁっ…もう…イクッ…」
陸はイクと私を抱きしめた。
「もう1回していい?」
「私もしたい…」
「うん…。」
陸は少し休んでからゴムを付け替え、また私の中に戻ってきた。
「陸…ぐちゃぐちゃになろう…?」
「うん…そうだね…ぐちゃぐちゃになっちゃおうか…」
陸は笑っていた。
その後は何度もイカされ、私が出してしまったもので陸を濡らし、お互いの汗が混ざり合っていた。
「あっ…りくっ…」
「っ…りさ…きもちい…」
「わたしもっ…きもちぃっ…」
「…っはぁ…」
陸はイクと、私にピッタリとくっついた。
しばらくしてから片手を私の頬に添え顔を覗き込んでいた。
それからそっと私の口の端を舐めてからキスをした。
深く…
深く…
陸の舌が私の舌に絡みつく…
「んんっ…」
口が開放されると陸はまた私の顔を覗き込んだ。
片手で顎を掴まれる。
ゾクゾクする…。
「…そんなに…俺のことが好きなの…?」
「…すき…」
「もっと言って…」
「大好き…」
「もっと…」
「好き…大好き…私だけの陸でいて…」
私は泣いてしまった。
「梨紗…どうしたの…?」
私は陸をぎゅっとした。
お願い…私を手放さないで…
突き放さないで…
「すき…」
「…大丈夫だから…不安にならないで…。」
陸は私をずっと抱きしめてくれていた。
それが心地よくてスッと眠りについた。
次に目が覚めた時も同じだった。
陸は私を抱きしめていてくれた。
外はもう明るくなっていた。
時間を確認すると、起きる予定の30分前だった。
「陸…」
「…ん…」
「シャワー浴びよ?」
「…ん…おはよ。」
「おはよう。」
「私シャワー浴びてくる。陸は?」
「…俺も…」
陸はそう言ってたのに、私の脚の間に手を滑り込ませなぞっていた。
「…ん…」
それから陸は起き上がると、私の脚を開きそこを舐め始めた。
「あっ…待って…」
陸は私の声なんて聞いていないようで、舐め続けていた。
しばらくすると、舌が入ってきた。
朝からこんな…
「んんっ…あっ…りくっ…」
陸は続けていた。
それから舌が指に代わった。
だめっ…もうイクッ…
「あっ…ぁあっっ…」
「…イッちゃったね……入れるよ…」
陸はまた笑っていた。
それからゆっくりと私の中に入ってきた…。
「梨紗…心配しないでね…俺は梨紗だけだから…。」
「んっ…はぁっ…りくっ…」
私は陸を抱きしめた。
「…梨紗が…俺と別れたくなっても…別れてあげないから…」
陸…
別れたいだなんて…思わないよ…
こんなに幸せなのに…
「うん…」
「…覚悟しておいて…」
…私は…嬉しかった…
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