弱気な魔導師は裏切られどん底に落とされる

3

広場に近付くにつれ騒ぎ声が大きくなって行く

「っーーーーーーくーーーー！！！」
「ふざけーーこのーーーー！！！」

目を凝らして見ればグリフォンが悠菜に襲いかかろうとしていた

「ふざけんなふざけんなふざけんな！！！僕の顔にこんな傷付けやがって！！殺してやる！！」

『ふざけているのはどちらだ？我主を侮辱した挙句「僕が主になってあげる！だからミキアを追い出して！！」だと？！お主こそ私が今ここで殺してくれるわ！！！』

うわ～すげえことになってる…
召喚獣って自分の主人を侮辱されたらめっちゃキレるからなあ…これも常識

「おい、ミキア！さっさとこのケモノを静まらせないか！！」
ギャーギャーうっせえな…こいつ語尾にビックリマーク付けないと喋れないわけ？
「なんだその顔は！！」

「分かってますよ、静まらせればい良いんでしょう？」

「ふんっ！分かっているならさっさとやれ！」
うるせえ…

「ギャーギャー騒いでいる所申し訳ないけど喧嘩やめよっか？ね？グリフォンさんも落ち着いて、悠菜様もその程度の傷なら治癒魔法で治せますのでどうかそこまで怒らないでください…」

『だが主よっ「僕はどうとも思って無いから」…………主がそう言うなら……』
グリフォンさんはこいつらと違ってすぐに静かにしてくれたが、顔に傷を付けられた悠菜はまだ騒いでいる

「はあ？治癒魔法で治ったとして僕が許すとでも？！ふざけんな、お前ら今すぐ死刑だ！カミア、こいつらを死刑にして！お願い！」

この国では死刑を下すことができないことになっている、その代わりに罪人は魔の森に連れて行かれてそのまま放置される。魔の森はSランク級のモンスターがウジャウジャいるから生きれる確率なんてない、1人1人死刑にさせるよりも一気に死刑囚を集めて魔の森に放置が1番楽なんだそうだ、それにこの国に加護を与えている神獣様がこの国で死刑させるのが嫌いらしい、これが最もな理由

「ねえ？聞いてるカミア？！こいつらを死刑にしてよ！！」

(さすがにこいつも死刑出来ないことぐらい知っているだろう…)

カミアが口を開いた
「そうだな、こいつらを死刑にしよう！！」

バカはどこまでもバカだったーーーーーーーー